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2005年11月15日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
1日1回投与の画期的な経口鉄キレート剤 deferasirox が米国で世界初の承認を取得
現在の標準的治療法では、患者が輸血を継続している間、または患者の体内に過剰な鉄分が蓄積されている間、1日につき8~12時間の持続注入が必要でした。そのため、多くの患者さんは、鉄キレート剤による治療を中止もしくは敬遠してしまい、結果として、鉄過剰による有害作用のリスクが上昇しています。
deferasirox は、錠剤をコップ一杯の水、またはオレンジジュースやりんごジュースに懸濁して服用する、唯一の経口鉄キレート剤です。deferasirox の承認により、特に小児患者において、負担の重い持続注入治療に代わる新たな治療の選択肢が提供され、鉄キレート剤による治療をより受けやすくなることが期待されます。
deferasiroxの臨床試験に参加した、鎌状赤血球症の患者さんの一人であるJasmine Williams 氏は、「人生の大半を輸血と鉄キレート療法に費やしてきた私のような患者にとって、deferasirox の承認は大きな前進です。deferasiroxを服用することで、注射針やインフュージョンポンプの使用を心配する必要もなくなるでしょう。私はただ薬を飲むだけでよく、その後は翌日まで治療のことを忘れて過ごすことができます。 deferasirox によって、私の人生は大きく変わりました」と語っています。
鉄過剰症は、サラセミアや鎌状赤血球症、骨髄異形成症候群、その他の稀な貧血など、ある種の慢性血液疾患に対する支持治療として輸血を頻繁に行った場合には避けられない疾患であり、時として生命を脅かす可能性があります。鉄過剰症の徴候は、おおよそ20回程度の輸血(総輸血量にして約4L )後に現れます。人の体には、体内から過剰な鉄を排泄する機能が備わっていないため、そのまま放置すると体内に過剰に鉄が蓄積され、その結果、肝臓、心臓および内分泌腺の損傷を引き起こす可能性があります。輸血に関連した鉄過剰症に対する効果的な治療法として、鉄キレート療法が用いられています。
ノバルティスのスペシャリティ・メディシン部門のCEO兼 ノバルティス オンコロジーの責任者であるデビッド・エプスタインは、「従来の標準的治療法では、その使用が患者さんにとって負担が大きかったため、今まで患者さんは、救命効果の期待できる鉄キレート療法を避けていたと考えられます。deferasiroxによって、鉄キレート療法が受け入れられやすくなり、鉄過剰による有害作用から患者さんを守る上での重大な障害を取り除くこととなり、治療上の飛躍的進歩だと確信しています」と述べています。
deferasiroxは、FDAによる優先審査が認められ、さらにFDAの血液製剤諮問委員会が承認に向けた積極的勧告を満場一致で決定した結果、承認されました。deferasiroxは米国、スイス、オーストラリアおよびEUにおいてオーファンドラッグ(希少医薬品)に指定されており、スイス、カナダ、オーストラリアおよびニュージーランドでも優先審査が認められています。その他世界中の国々でも、承認申請が行われています。
承認申請データ
deferasirox の承認申請は、第III相試験を含む臨床試験の結果に基づいて行われ、deferasirox を1年間投与したところ、肝臓での鉄濃度(LIC)が低下することが明らかになりました。
本臨床試験は、鉄キレート療法に関して実施された過去最大規模の前向き国際的臨床治験プログラムの一つとして、1,000名を超す成人および小児を対象として行われました。LICは、輸血を受けている患者の体内鉄量の指標であり、肝臓内に蓄積された鉄量の測定値です。同試験では、deferasirox(20-30 mg/kg/日)が、サラセミアや鎌状赤血球症、骨髄異形成症候群やその他の稀な貧血の治療として輸血を受けている患者さんの鉄量を、維持もしくは減少させたことが明らかになりました。deferasirox は臨床試験において、概ね良好な忍容性が示されましたが、最も頻繁に報告された有害事象は、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、発疹、および血清クレアチニン値の上昇でした。デフェロキサミン(Desferal®)と同様、視覚および聴覚障害の発現が報告されました。
deferasirox による治療を受けた患者さんの約3分の1において、軽度で非進行性の血清クレアチニン値上昇が認められましたが、その大部分は正常範囲内に収まっています。このような血清クレアチニン値の上昇は用量依存的であり、自然に改善されることもありますが、用量を減量することによって軽減できました。血清クレアチニン値については、まず治療開始前に測定し、その後は、用量変更や治療中断の必要性を見極めることを目的として、1カ月に1度のモニタリングを行うのが望ましいとされています。肝機能を1カ月に1度はモニタリングし、原因不明または持続的、もしくは進行性の血清トランスアミナーゼ値上昇が認められた場合は、deferasirox による治療を中断または中止する必要があります。
鉄キレート療法について
鉄キレート療法とは、体内や組織内の鉄と結合する薬剤を用いて、尿中および/または糞便中への鉄の排泄を促進させるものです。鉄キレート療法の目的は、輸血によって過剰に体内にもたらされた鉄を排泄し、もしくは既に過剰に蓄積された鉄量を減少させることです。生涯にわたって輸血が必要とされる多くの患者さんにとって、鉄過剰症の第一選択治療として世界的に用いることができる薬剤は、現時点ではデフェロキサミンのみです。デフェロキサミンは有効である一方で、投与に伴う患者さんの負担が大きいため、多くの患者さんが鉄過剰のリスクに自らを曝しながらも鉄キレート療法を行っていません。ノバルティスは、deferasirox の承認が鉄キレート療法による治療をすでに受けている患者さんに貢献するだけではなく、現在は治療を受けていない患者さんにも、同療法のベネフィットを提供できると確信しています。
免責条項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。従って、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm 20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、医薬品とコンシューマーヘルスにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2004年の売上高は282億米ドル(約3兆507億円)で、当期純利益は56億米ドル(約6,049億円)*、研究開発費は41億米ドル(約4,403億円)*でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約91,700人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。
http://www.novartis.com/
以上