ホーム >> ノバルティスについて >> プレスリリース >> 2005年

プレスリリース

プレスリリース

印刷用PDF

2005年12月26日

報道関係各位

「グリベック® 錠」追加適応を三極同時に申請

―フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病治療の新たな選択肢に―

ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:馬場宣行)は、12月22日、分子標的治療薬「グリベック(一般名:メシル酸イマチニブ)」について、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph染色体陽性ALL)の治療薬としての適応追加を承認申請しました。同適応症については、ヨーロッパで12月8日、米国でも12月20日に申請を行っており、三極同時期の申請となりました。

今回の申請に際し、ノバルティス ファーマ株式会社 オンコロジー事業部長の淺川一雄は「Ph染色体陽性急性リンパ性白血病は、化学療法による生存率は極めて低く、移植を行った場合でも再発率が高い、予後不良の疾患です。今回の申請が承認されれば、Ph染色体陽性急性リンパ性白血病の治療において、グリベックが重要な治療手段になり、患者さんの予後に貢献できることを期待しています」と述べています。

フィラデルフィア染色体陽性リンパ性白血病の治療について
急性リンパ性白血病(ALL)の治療は、通常、化学療法の併用によって完全寛解を目指して行われます。一般的にPh染色体陽性の場合では、併用化学療法による治療を受けた患者さんの80~90%程度が寛解に導入されます。しかし、再発率はきわめて高く、長期無病生存率は10%前後です。これに対し、Ph染色体陰性の場合では長期無常生存率は35~40%であり、Ph染色体がALL患者さんの生存に対する予後不良因子であることが報告されています(引用文献参照)。

Ph染色体は、第9番染色体と第22番染色体の相互転座※)により生成します。これにより産生される異常タンパク質(Bcr-Abl)が強いチロシンキナーゼ活性を有しており、細胞の異常増殖が引き起こされます。グリベックは、このBcr-Ablチロシンキナーゼ活性を阻害し、がん化シグナルの伝達を阻害することによって、Ph染色体陽性急性リンパ性白血病の治療に有用であると考えられています。

※)相互転座:染色体が途中から切れて、その部分が入れ替わってつながること。第9番遺伝子のablと第22番遺伝子のbcrがつながってできたのがPh染色体で、その結果bcr-abl遺伝子が形成され、異常なBcr-Ablタンパク質が作られる。

Ph染色体陽性急性リンパ性白血病について
急性リンパ性白血病(ALL)は、骨髄中のリンパ系造血幹細胞が腫瘍化するリンパ性白血病の一つであり、悪性化した未熟なままのリンパ球が著しく増加する疾患です。ALLは、すべての年齢層で発症しますが、10歳未満の小児での発症が最も多く、年齢とともに発症率は下がり、20~50歳では発症頻度が最も少なくなりますが、50歳を超えると再び増加し始めます。日本におけるPh染色体陽性ALLの年間発症患者数は250~350人と推定されています。

グリベックについて
「グリベック®」は2001年5月に米国で承認、発売されて以来、慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬として、すでに世界約100カ国で承認されています。また、消化管間質腫瘍(GIST)の治療薬としてもEU、米国、その他世界約90カ国で承認されています。日本においても、2001年11月にCMLの治療薬として承認され、2003年7月にはKIT(CD117)陽性GISTの追加適応も承認され、多くの患者さんの治療に貢献してきました。

ノバルティスは、医薬品とコンシューマーヘルスにおける世界的リーダーです。ノバルティスグループ全体の2004年度の売り上げは282億ドル(約3兆507億円)で、純利益は56億ドル(約6,049億円)、研究開発への投資は約41億ドル(約4,403億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約91,700人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。
詳細はインターネットをご覧ください→http://www.novartis.com/

以上


◆ 引用文献

Deborah A. Thomas, Stefan Faderl et al.
Treatment of Philadelphia chromosome-positive acute lymphocytic leukemia with hyper-CVAD and imatinib mesylate.
BLOOD, 15 June 2004, Volume 103, Number 12: 4396-4407

ノバルティスダイレクト

文字サイズの変更

  • 小さく
  • 標準
  • 大きく