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2006年6月12日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語要約をお届けします。
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティスの閉経後乳がん治療薬「フェマーラ」
プラセボからフェマーラに切り替えた、
タモキシフェン5年治療後の閉経後乳がん患者さんの、
再発、遠隔転移のリスクが大幅に減少し、生存を有意に改善
2006年6月3日、ノバルティス – MA.17試験に関する新たな解析結果が、2006年米国臨床腫瘍学会の年次総会において発表され、プラセボ投与からフェマーラ(一般名:レトロゾール)投与に切り替えたホルモン受容体陽性で、特に再発リスクの高い早期乳がん患者さんにおいて、全生存、無病生存、遠隔転移が有意に改善されたことが示されました。より再発リスクの高い患者グループとは、リンパ節転移陽性、または術後補助療法として化学療法を受けたことがある患者さんなどです。
新たな層別(サブセット)解析
画期的なMA-17試験の最新の層別解析の結果、乳がん診断時にすでにリンパ節に転移の見られた(リンパ節転移陽性)患者さん、あるいは術後補助療法として過去に化学療法を受けたことのある患者さんという、特に再発リスクの高い二つサブグループにおいて、数年にわたる無治療期間を経た後であっても、フェマーラによるエクステンディド・アジュバント治療が有用であることが顕著に示されました。リンパ節転移陽性の患者群では64%、過去に化学療法を受けたのことのある患者群では65%、それぞれ大幅な生存の改善が見られました。
これらの患者グループにおいては、再発および遠隔部位への転移のリスクも有意に減少しました。すなわち、リンパ節転移陽性の患者さんにおける乳がん再発リスクは61%、遠隔転移のリスクは70%減少していました。一方、過去に化学療法を受けた患者さんでも、再発および遠隔転移のリスクはそれぞれ66%、76%減少していました。
解析の全容
MA.17試験の非盲検化後の解析によると、ホルモン受容体陽性乳がんの治療に用いられるタモキシフェン投与完了後、最長5年間の無治療期間を経過した後のアロマターゼ阻害剤による治療の有用性が初めて明確に示されました。
MA.17試験において、プラセボ投与群からフェマーラ投与群に切り替えた患者さんの再発率は69%減少しました。さらに遠隔転移ならびに死亡のリスクはそれぞれ72%、47%減少しました。これらの結果は、今後の追加解析および長期の追跡調査によってさらに確認されていく予定です。
ノバルティス ファーマ オンコロジー部門のグローバル臨床開発の責任者であるダイアン・ヤング博士(Diane Young, M.D., vice president, global head, Clinical Development, Novartis Oncology)は「これらのデータによって、タモキシフェンによる治療完了後数年の無治療期間を経た後の乳がん患者さんに対しても、フェマーラによる治療が有用であることが証明されました。この知見は、閉経後の早期乳がん患者さんに対する治療体系に重大な影響を及ぼすでしょう」と述べています。
MA.17試験について
MA.17試験は、国際的多施設による第三相無作為化二重盲検臨床試験です。カナダがん学会の基金とノバルティスのサポートにより、カナダ・オンタリオ州キングストンのクイーン大学に本拠を置くカナダ国立がん研究所の臨床試験グループの主導で実施されました。5年間のタモキシフェンによる標準アジュバント療法終了後の、ホルモン受容体陽性またはホルモン受容体不明の閉経後早期乳がん患者を対象に、レトロゾールまたはプラセボのいずれかを投与し、レトロゾールが患者さんの無病生存を延長できるかどうかを検討することを主目的に実施されました。
今回発表された結果は、MA.17試験において当初プラセボ投与群であった患者さんを対象としたデータ解析に基づくものです。2003年、プラセボ投与群と比較して、フェマーラ投与群で乳がん再発リスクが42%と有意に減少するという、28ヵ月の画期的な中間結果が得られました。このデータに基づき、独立データ安全性モニタリング委員会は、本試験の盲検解除を勧告しました。この勧告によって、プラセボ投与群の2,268人の患者さんのうち1,655人がフェマーラへの切り替えを選択し、他の613人は治療を中断しました。今回の非盲検化後のデータは、この1,655人と613人について、24ヵ月追跡した結果に基づくものです。
非盲検化後に見られた有害事象は、盲検下で得られた報告とほぼ同様でした。主なものとして、フェマーラ切り替え群およびプラセボ投与群では、それぞれ骨折(3.2% vs. 2.8%)、患者報告による骨粗しょう症(3.9% vs. 1.9%)、心血管系疾患(2.8% vs. 2.9%)でした。
フェマーラについて
アロマターゼ阻害剤「フェマーラ」は、1日1回投与の経口剤で、現在米国、ヨーロッパ、日本を含む世界90カ国以上で発売されています。フェマーラは、ホルモン受容体陽性の閉経後早期乳がん患者に対する術後アジュバント療法、タモキシフェンによる5年間の標準的な術後アジュバント療法完了後に実施する治療であるエクステンディド・アジュバント(Extended Adjuvant)療法、ホルモン受容体陽性またはホルモン受容体不明の局所的に進行性または転移性乳がんの閉経後女性に対する第一選択薬、抗エストロゲン療法後に病期が進行した閉経後あるいは人工的に閉経状態にある進行性乳がん治療、さらに局所的なホルモン受容体陽性乳がんで、本来であれば乳房温存手術が適用されない患者さんが乳房温存手術を実施するための術前補助療法(ネオアジュバント)にも適用されています。術後の治療については、標準的治療にしたがって実施されます。ただし、国によって承認されている適応症は異なります。
フェマーラの有害事象および禁忌
レトロゾールあるいはその他の含有成分に対して、過敏症の既往歴がある患者さんはフェマーラの服用が禁じられています。フェマーラは、妊娠中あるいは授乳中の女性への投与も禁忌であり、閉経後女性のみに限定されています。重篤な肝機能障害を有する患者さんについては、十分な注意観察が必要です。また、重篤な腎障害を有する患者さんにおいては、慎重な投与が求められています。
フェマーラ投与群で最も多く見られた副作用は、ほてり、けん怠感、関節痛および嘔気でした。その他の副作用では、食欲不振、食欲増進、末梢浮腫、頭痛、浮動性めまい、嘔吐、消化不良、便秘、下痢、脱毛症、多汗、発疹、筋肉痛、骨痛、関節炎、骨粗しょう症、骨折、体重増加、高コレステロール血症およびうつ病でした。その他、発症は稀ですが重篤な副作用として、白血球減少症、白内障、脳血管疾患または脳梗塞、血栓性静脈炎、肺塞栓症、動脈血栓症および虚血性心疾患が挙げられます。
上記の発表には、将来を見据えた記述が含まれています。フェマーラに関する将来の新たな適応症または売上、長期投与による患者への影響等の明示的、暗示的考察もこれにあたります。このような将来を見据えた記述については、既知または未知のリスク、不確実性、その他の要因が内在しており、明示・暗示を問わずフェマーラについて予想を踏まえて述べられた将来の結果、成績、成果と実現する結果が相当程度異なることも考えられます。どの国においても将来フェマーラの追加適応症が確実に承認されるという保証はなく、将来の売上についても何ら保証されたものではありません。また、フェマーラの長期使用による患者への影響についても保証されるものではありません。特にフェマーラの販売に関する期待は、多数のリスクによって影響を受けます。例えば、臨床データの追加分析、新たな臨床データ、予期しない臨床試験結果、予期しない行政の決定や遅延あるいは規制、特許やその他の知的財産権の入手もしくは継続維持の可能性、一般的な競合関係、政府・業界・一般社会からの圧力などです。詳細については米国証券取引委員会に提出したForm-20-Fをご参照ください。このように不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。本リリースは、現時点で明らかな情勢をもとに発信するものであり、将来における情勢の変化などによりその内容を改訂することはありません。
ノバルティスについて
ノバルティス は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品とコンシューマーヘルスの世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2005年の売上高は322億米ドル(約3兆5,433億円)、当期純利益は61億米ドル(約6,755億円)、研究開発費は48億米ドル(約5,330億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約96,000人の社員を擁しており、140カ国以上で製品が販売されています。
以上