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2006年9月25日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
新規経口糖尿病治療薬「ビルダグリプチン」
既存の糖尿病治療薬に認められる副作用がなく、
強力な血糖降下作用が認められる
- 欧州糖尿病学会で発表された第III相臨床試験の結果より -
2006年9月14日、バーゼル発 –ノバルティスが米国とEUで2型糖尿病に対する経口治療薬として承認申請中のビルダグリプチン/vildagliptin(開発コード:LAF237、海外での販売名:Galvus® 注1))の第III相臨床試験の結果、優れた有効性と忍容性が明らかになりました。こうした特性は、現在糖尿病の管理に苦労している多くの患者さんにとって利点となり得るものです。
これらの知見は、デンマークのコペンハーゲンで9月14日から17日まで開催されていた第42回欧州糖尿病学会(European Association for the Study of Diabetes : EASD)で発表されました。
ビルダグリプチンは、チアゾリジン系(TZD)インスリン抵抗性改善剤であるロシグリタゾンとの単剤投与による直接比較試験において、HbAlc(血糖コントロールの長期的な評価指標)を1.8%引き下げ、ロシグリタゾンと比較して同等の有効性を示す一方、全般的に体重増加をひき起こさず、浮腫(体液貯留)の発現頻度もより低いものでした。1
イタリア・ミラノにあるサン・ラファエロ大学病院の糖尿病・内分泌科学部長であるエマヌエレ・ボシ教授は次のように述べています。「患者さんと医師は膵島機能不全という糖尿病の根本原因に対処する新しい治療法を必要としています。ビルダグリプチンは、現在入手可能な多くの薬剤との併用で試験が行われ、その結果として副作用が少なく効果的なHbAlc低下が得られています。残念なことに多くの患者さんと医師たちは、現在の治療薬の副作用を当然のことと見なすようになり、治療の一部として受け入れてしまっています。今回の試験結果は、糖尿病治療薬を長期的に使い続けなければならない患者さんにとって非常に心強いものです。」
糖尿病の治療を受けていたとしても、血糖値のコントロールは容易なものではありません。米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)によると、糖尿病治療薬を現在使用している患者さんの半分以上は、目標とする血糖値レベルを達成できていません。2 糖尿病は血糖値のコントロールが次第にできなくなっていく進行性の疾患であり、糖尿病を適切に管理できなかった場合には、心臓病や腎臓病、失明、血管や神経の疾患などにつながる可能性があります。3,4
国際糖尿病連盟(IDF)によると、世界の2型糖尿病患者数は現在およそ2億3,000万人ですが、2025年までに3億5,000万人以上に増加するものと予想されています。欧米諸国におけるこの疾患の負荷は非常に大きく、IDFでは、発展途上国でも2型糖尿病患者は2025年までに170%増加するものと予想しています。4
ビルダグリプチンはジペプチジル・ペプチターゼ(DPP-4)阻害剤として分類される薬剤で、2型糖尿病の血糖値上昇の原因である膵島機能不全をターゲットとする新しい作用機序によって糖尿病を治療します。膵島機能不全は、膵アルファ細胞由来のグルカゴンによる過剰な糖生成および、ベータ細胞によるインスリン産生の低下をもたらします。ビルダグリプチンは膵臓のアルファ細胞とベータ細胞の両方を標的とし、血液中の糖分を適切に感受して対応する能力を改善します。
ビルダグリプチンは、2006年3月に米国で承認申請を完了しました。EUでの承認申請は2006年8月に行われました。申請資料には、世界5,400名以上の患者さんが参加して行なわれた臨床試験のデータが含まれています。
欧州糖尿病学会(EASD)で発表された試験データは1日1回治療の有効性を強調
今回のESADで特に注目された4つの試験は、ビルダグリプチンの全般的な有効性と忍容性についての臨床データの概要の一部でした。今回の学会では、ビルダグリプチンに関して前臨床および臨床試験をあわせて合計で17の発表がありました。
ノバルティス ファーマ社の開発部門責任者、ジェームズ・シャノン(James Shannon)は次のように述べています。「臨床試験では、ビルダグリプチンが良好な忍容性を伴う有意な有効性を提供できることが、様々な患者さんにおいて一貫して示されました。私たちは、ビルダグリプチンが世界中の数億人にのぼる2型糖尿病患者さんの血糖コントロールの現状を変えることができることを嬉しく思います。」
ビルダグリプチン (100mg/日)とロシグリタゾン(8mg/日)の単剤療法による直接比較試験は697名の患者さんが参加して6ヶ月に渡り実施されました。ビルダグリプチン群では血糖値がHbAlcベースで有意に低下し、特にベースラインが高かった患者さんにおいてはTZD群と同等の効果を示しました(-1.8%)。ビルダグリプチンの投与による体重増加は全般的に認められませんでした。一方、ロシグリタゾン群においては体重が平均で1.6kg増加しました。ビルダグリプチン群では、浮腫の発現率も低くなりました。(ロシグリタゾン群の4.9%に対して2.5%)。1(EASDアブストラクト#0789)
今学会で発表された別の試験では、ビルダグリプチンとTZD系インスリン抵抗性改善剤のピオグリタゾンとの併用療法群では65%の患者さんにおいて米国糖尿病協会(ADA)が定義した7%以下というHbAlc目標値を達成しました。これに対し、単剤療法群でこの目標値を達成した患者さんは42%でした(ビルダグリプチン群42.5%およびピオグリタゾン群42.9%)。副作用はビルダグリプチンおよびTZDそれぞれの忍容性プロファイルと一貫性がありました。一方、併用療法でも忍容性は良好でした。5 (EASDアブストラクト#0801)
新たに行なわれた用量反応試験の結果もEASDで発表されました。新規に糖尿病治療を受ける279名の患者さんを対象としたこの試験では、投与用法が1日1回100mg投与あるいは50mg1日2回投与のいずれにおいても同様にHbAlcが有意に低下しました。6(EASDアブストラクト#0791)
別の発表では、ビルダグリプチンをメトフォルミンと併用した24週間試験の良好な結果が示されました。この試験では、血糖値がメトフォルミン単剤と比べてHbAlcベースで1.1%下がりました。7また、この試験におけるビルダグリプチンの忍容性は非常に良好でした。7(EASDアブストラクト#0793)
臨床開発プログラムを通じて、ビルダグリプチンは全般的に体重増加を示しませんでした。一つの試験では、ビルダグリプチン群の肥満患者さんがTZD群の肥満患者さんと比べて、相対的に2.8kgの体重減少を示しました。これは、多くの2型糖尿病患者さんが体重コントロールに苦労している現状に鑑みると重要なことといえる可能性があります。
また、ビルダグリプチンは単剤療法試験において、優れた忍容性とともに低血糖や浮腫(体液貯留)の発現率が非常に低いということも示されました。臨床試験で最も多く見られたビルダグリプチンの副作用は、風邪/インフルエンザ様症状、頭痛、および目まいでした。3
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm 20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、医薬品とコンシューマーヘルスにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2005年の売上高は322億米ドル(約3兆5,433億円)で、当期純利益は61億米ドル(約6,755億円)、研究開発費は48億米ドル(約5,330億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約97,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。www.novartis.com
*2005年の会計基準ベース
以上