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2006年9月26日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語要約をお届けします。
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティスのグリベック®
急性白血病と難治性固形がんの治療への
新たな適応症がEUで承認
2006年9月19日(バーゼル) – ノバルティスは、急性白血病の一種であるフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ ALL)および難治性固形がんである隆起性皮膚線維肉腫(DFSP:Dermatofibrosarcoma protuberans)に対する治療薬として、グリベック(一般名:メシル酸イマチニブ)がEUにおいて承認されたと発表しました。いずれも致死的な稀少疾患であり、既存の有効な治療法は極めて限られているため、長期的な予後が不良な疾患です。
グリベックは、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML)への適用が認可されている薬剤ですが、今回の承認は、新規に診断された Ph+ ALLの成人患者に対する化学療法との併用療法、および再発または難治性 Ph+ ALL成人患者における単剤療法を適応とするものです。 Ph+ ALLは、急性白血病の一種で、フィラデルフィア染色体と呼ばれる遺伝子異常が認められるのが特徴です。他の白血病と同様、Ph+ ALL患者でも異常な白血球(リンパ球)が出現し、無秩序に増殖するために、正常な白血球・赤血球および血小板が機能しなくなります。そのため、感染症、貧血(疲労感)、出血および他の深刻な症状を引き起こします。Ph+ ALLの発現頻度は、世界中で10万人あたり約1~4.75人と言われています。
また、グリベックは、外科的に切除不能な再発性および/または転移性の隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)で、手術が適用されない成人患者の治療薬としても承認されました。DFSPは、最初に胸部、腹部または足の皮膚に硬い腫瘤として発現し、徐々に隣接する組織に浸潤していきます。その発現頻度は、年間10万人あたり0.45人と推定されています。
ノバルティス ファーマのオンコロジー部門の責任者であるディビッド・エプスタインは、次のように述べています。「グリベックの標的となるがんの原因分子を明らかにすることによって、グリベック感受性のシグナル伝達経路を有する二つの希少疾患の治療薬となるというすばらしい機会が得られました。これら二つの新たな適応症は、原発部位や発現部位の異なるがんや疾患が共通の分子特性を持ち、これら共通の疾患因子に作用する分子標的治療が有効であることを明示しています」
今回承認となった適応症の他、3つの稀少疾患、すなわち、好酸球増多症(HES:Hypereosinophilic Syndorome)、全身性肥満細胞症(SM:Systemic Mastocytosis)および骨髄異形成/骨髄増殖性疾患(MDS/MPD:Myelodysplastic/Myeloproliferative Diseases)に関しても欧州では既に申請済みで、現在、医薬品委員会(CHMP)によって審査中です。また、米国食品医薬品局(FDA)においても、上記5疾患の治療薬として現在審査中です。日本においては、Ph+ ALLについて申請中です。
グリベックは、特定のがん細胞で重要な役割を果たすと考えられる、異常なチロシンキナーゼを標的としています。グリベックは、Ph+ ALLおよびPh+ CMLにおけるBcr-Ablチロシンキナーゼの活性、ならびにKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(GIST)におけるKITチロシンキナーゼの活性を阻害し、治療効果を示すことが証明されています。また研究者たちによって、様々な血液学的疾患や一部の固形がんに関わる血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)など他のチロシンキナーゼ活性も阻害するとの知見が得られています。今回の承認によって、グリベックの分子標的治療が効果を示す、4つのまったく異なったタイプのがんに対して、グリベックが適応症を取得したことになります。
グリベックについて
グリベックは、今回承認となった2つの新たな適応症のほかに、Ph+ CMLのすべての病期の治療薬として、米国、EUおよび日本を含む90カ国以上で承認されています。また、外科的に切除不能または転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(GIST)の治療薬としてもEU、USおよび他の国において承認されています。日本では、KIT(CD117)陽性GISTの治療法として承認されています。
グリベックの有効性は、CMLにおいては血液学的および細胞遺伝学的効果、ならびに無増悪生存率に基づいて評価されています。Ph+ ALLにおいては血液学的および細胞遺伝学的効果、GISTおよびDFSPでは奏効率に基づいて評価されています。対照臨床試験による生存期間延長については証明されていません。
グリベックの禁忌、警告および有害事象
臨床試験では、グリベック投与例の大部分に有害事象が発現しましたが、そのほとんどは軽度~中等度であり、投与を中止する必要はありませんでした。
グリベックの安全性プロファイルは、すべての適応症において同様でした。発現頻度の高かった副作用は、悪心、表在性浮腫、筋痙攣、発疹、嘔吐、下痢、出血、疲労、頭痛、関節痛、咳嗽、浮動性めまい、消化不良、呼吸困難、好中球減少症および血小板減少症でした。グリベックは、実施されたすべての試験において単剤、化学療法との併用のいずれにおいても良好な忍容性を示しました。ただし、高用量の化学療法と併用した場合には、一過性の肝毒性が発現し、トランスアミナーゼの上昇や高ビリルビン血症が見られました。
グリベックは、イマチニブまたはその他の含有成分に過敏症の既往歴のある患者には禁忌となっています。妊娠可能な女性に対しては、グリベック服用中は避妊するよう指導する必要があります。
上記の発表には、将来を見据えた記述が含まれています。グリベックに関する将来の新たな適応症、新たな市場、または売上、長期投与による患者への影響等の明示的、暗示的考察もこれにあたります。このような将来を見据えた記述については、既知または未知のリスク、不確実性、その他の要因が内在しており、明示・暗示を問わずグリベックについて予想を踏まえて述べられた将来の結果、成績、成果と実現する結果が相当程度異なることも考えられます。どの国においても、将来グリベックの追加適応症が確実に承認されるという保証はなく、将来の売上についても何ら保証されたものではありません。また、グリベックの長期使用による患者への影響についても保証されるものではありません。特にマネジメントのグリベックに関する期待は、多数のリスクによって影響を受けます。例えば、臨床データの追加分析、新たな臨床データ、予期しない臨床試験結果、予期しない行政の決定や遅延あるいは規制、特許やその他の知的財産権の入手もしくは継続維持の可能性、一般的な競合関係、政府・業界・一般社会からの圧力などです。詳細については米国証券取引委員会に提出したForm-20-Fをご参照ください。このように不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。本リリースは、現時点で明らかな情勢をもとに発信するものであり、将来における情勢の変化などによりその内容を改訂することはありません。
ノバルティスについて
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品とコンシューマーヘルスの世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2005年の売上高は322億米ドル(約3兆5,433億円)、当期純利益は61億米ドル(約6,755億円)、研究開発費は48億米ドル(約5,330億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約97,000人の社員を擁しており、140カ国以上で製品が販売されています。
以上