プレスリリース
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2006年12月6日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
ノバルティス、強力なR&Dパイプラインと複数の新製品上市計画を発表
- 臨床試験後期に移行しつつある新規プロジェクトを強調 -
- 138の医薬品開発プロジェクトによる屈指のパイプラインは、未だ満たされていな い強い医療ニーズへの取り組みに注力。
- ExforgeとTekturna (米国/EU、高血圧)、Galvus(米国/EU、糖尿病)、Tasigna (米国/EU、がん)、および Lucentis(EU、眼疾患)はいずれも主要市場で申請済み。
- TasignaとAclasta/Reclast (骨粗しょう症)の米国とEUへの承認申請は来年の計画を2006年に前倒して完了。
- 主要な試験に移行する後期化合物:FTY720 (多発性硬化症)、QAB149 (COPD/ぜん息)、AGO178(うつ病)、ABF656(C型肝炎)、RAD001(がん)および SOM230 (クッシング症候群)。
- ワクチンのポートフォリオのハイライトの中では、H5N1型インフルエンザ予防ワクチンのフェーズII試験において良好な結果が得られ、EUへの承認申請が完了。
2006年11月28日、ロンドン発-ノバルティスは本日、今後2年間に予定している数多くの承認取得ならびに発売計画の中でも、特に有望なパイプラインに関する新たなデータを公表しました。そのうちの多くは高血圧、糖尿病、がんなどの患者さんに対する標準的な治療を進歩させうるものであり、そのクラスで最高の薬剤(ベスト・イン・クラス)となる可能性が高い製品です。
ノバルティスはパイプライン全体を通しての進捗状況、とくに規制当局への承認申請に向けた極めて主要な試験への進展、および新たに設立した「ワクチン・診断薬」事業部門における開発ポートフォリオを強調しました。
主要な後期試験に移行する化合物は、多発性硬化症治療薬FTY720 (fingolimod)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)およびぜん息治療薬QAB149 (indacaterol)、うつ病治療薬AGO178 (agomelatine)、C型肝炎治療薬ABF656 (AlbuferonTM)、抗がん剤RAD001 (everolimus)およびクッシング症候群治療薬SOM230 (pasireotide) です。
ノバルティス会長兼最高経営責任者のダニエル・バセラ(Daniel Vasella)は次のように述べています。「当社の継続的なイノベーションへの取り組みと満たされていない医療ニーズを解決しようという熱意が、当社のパイプラインをさらに強化することを可能にし、その結果、過去12ヶ月の間にいくつかの新薬を承認申請することができたことを嬉しく思います。今後2年の間に、当社はいくつかの革新的な医薬品を発売し、研究開発に積極的な投資を続けるとともに、他社との有意義な協力関係を結ぶことで当社の技能と技術を補完していきます」
現在、ノバルティスは合計で138の医薬品臨床開発プロジェクトを進めており、そのうち94プロジェクトはフェーズIIb、IIIまたは申請中の段階です。また、50は新規化合物(NME)、88が適応追加や新剤形など製品のライフサイクル拡充を目的としたプロジェクトです。2006年には20以上のプロジェクトがパイプラインに加わりました。主要な研究開発分野は、循環器・代謝、オンコロジー、神経科学、呼吸器疾患および感染症です。
ノバルティスは2006年に、各国の規制当局に対して新薬および適応追加の申請を数多く行いました。
2006年、米国とEUの規制当局に対する承認申請が早まり、2つの化合物については予定よりも早期に完了しました。そのうちTasigna (nilotinib) は、グリベックに不応もしくは不耐容の慢性期、移行期および急性転化期の慢性骨髄性白血病(CML)患者さんへの新たな治療オプションです。また、Aclasta/Reclast (ゾレドロン酸) は、閉経後女性の骨粗しょう症治療のために年一回投与する注射用ビスホスホネート製剤です。
また、レニン阻害剤である高血圧症治療薬Tekturna (アリスキレン)、ならびに、同じく高血圧症治療薬のそれぞれのクラスで最も処方されているバルサルタンとアムロジピンの配合剤であるExforgeについても米国での承認が期待されます。
欧州委員会の承認待ちとなっているExforge と滲出型加齢黄斑変性症(wet-AMD)の新たな標準治療となる可能性のあるLucentisについては、11月にヒト用医薬品委員会(CHMP)から承認勧告が出されました。欧州委員会は一般にCHMPの勧告から2、3ヵ月以内に勧告に沿った最終決定を行います。
また、1日1回経口投与の2型糖尿病治療薬であるGalvus (ビルダグリプチン) については、2007年第1四半期に米国での承認が期待されています。米国食品医薬品局(FDA)はGalvusの審査期間を2006年11月から3ヵ月間延長しましたが、これは、リスク/ベネフィットの評価を補完するとともに、申請用法・用量と効能をさらに強固にサポートするための新たなデータを提出したことによるものです。
高血圧におけるリーダーシップの維持
Exforge とTekturnaが承認されれば、既に発売しているディオバンとロトレルに加えて更に多様な治療薬を提供することが可能となり、高血圧症領域におけるノバルティスのリーダーシップは一段と強化されます。
高血圧症および高血圧症に起因する疾患は全世界で死亡原因のトップとなっており、アメリカ心臓協会(AHA)によれば、成人の4人に1人、すなわち世界でおよそ10億人近くが高血圧症に罹患していると推定されています。既存の薬剤の治療にもかかわらず、高血圧症患者の約70%は降圧目標値に達しておらず、多くの高血圧症患者が十分に血圧をコントロールするために3から4種類の薬剤を必要としています。
Exforgeは、アンジオテンシン受容体ブロッカー(ARB)のバルサルタン(ディオバン)とカルシウム拮抗剤(CCB)のベシル酸アムロジピンを配合した初の医薬品です。臨床試験においてExforge を使用した患者さんの80%以上が推奨された血圧目標値を達成し、アムロジピン単剤投与の場合と比較して末梢浮腫(足首の腫脹)の発現率も低下しました。
Speedel社と共同開発されたTekturnaは、高血圧治療において強力な有効性を示しました。今回発表された新データでは、Tekturnaが利尿剤(ヒドロクロロチアジド)に比べて統計的に有意な血圧降下作用を有することが示されました(p=0.0004)。一方、この12週間にわたる試験の結果、肥満患者において同じ利尿剤との併用で強力な有効性が示されました。Tekturnaは、現在申請している最大投与量の300mgにおいて、プラセボと同等の安全性を示しています。
別の新たな試験において、Tekturnaまたはディオバン単独では収縮期血圧が13 mm Hg降下したのに対し、Tekturnaとディオバンの合剤では約17mmHg下がるなど、ディオバン単独と比較して有意な相加的血圧降下作用を示しました。
追加データがGalvusの有効性と安全性をサポート
ノバルティスはGalvusの有効性と安全性に自信を持っており、1日1回経口投与の2型糖尿病治療薬として米国での承認取得を確信しています。
ノバルティスは、最近完了した1,000症例・年の治療経験の追加データを含む臨床試験結果をFDAに提出します。これらのデータには、単剤投与または他の経口糖尿病治療薬との併用投与による短期から最長2年間にわたる長期投与のデータが含まれています。これらは、Galvusのリスク/ベネフィットの評価を補完するものであるとともに、申請用法・用量と効能をさらに強固にサポートするものです。特にこれらのデータは、前臨床試験において一動物種で認められた皮膚所見が、2型糖尿病患者における臨床試験データでは認められていないとしたFDAに提出済みのデータを更に裏付けるものです。
今回発表された新データは、Galvusの1日1回投与の有効性を再確認するものでした。さらに、これまでに蓄積されている単剤療法データでは、初めて治療を開始する2型糖尿病患者さんの初回治療で、HbA1c(平均血糖値の指標)が1.1%減少したことが示されました。104週間にわたる試験の結果では、52週目で見られたHbA1cの1%減少が引き続き維持されていることが示されましたが、メトフォルミンとの比較において主要エンドポイントでは僅かな差で非劣性を証明することはできませんでした。しかし、Galvusの忍容性はメトフォルミンよりも優れており、特に消化管における忍容性に優れていることが示されました。
既存のフランチャイズを支え、新分野を開拓するワクチンのパイプライン
ノバルティスは2006年4月のカイロン社買収以来、ヒト用ワクチン開発プロジェクトの強力なパイプラインを構築してきました。特に注力してきたのはインフルエンザ、髄膜炎、旅行予防接種(渡航)における既存フランチャイズの補強と新しい疾患領域の探索です。
今回発表された新データの中には、H5N1アジュバントワクチンの接種を受けた500名から成るフェーズII試験の結果も含まれており、免疫反応、抗体陽性化の上昇、およびH5N1特異の抗体の等比的な値上昇について、欧州の規制当局が義務付けた様々な目標値が達成されました。ノバルティスは本日、このワクチンをH5N1株の感染を防御する免疫力を高めるプレパンデミックワクチンとしてEUに承認申請していることを発表しました。
季節性インフルエンザのワクチンOptaFluは、従来の鶏卵法に替わる新しい細胞培養技術を用いたワクチンです。対象となった3つのインフルエンザ株に対して、鶏卵法で製造されたワクチンであるAgrippal®と、少なくとも同程度の免疫反応を生み出す力("immunogenic"=免疫原性)を示しました。OptaFlu は忍容性も良好であり、安全性プロファイルについては従来の鶏卵法によるワクチンと比較しても大きな違いは認められませんでした。EUへの承認申請は2006年に完了し、米国での申請も2008年に予定されています。
また、ノバルティスは、細菌性髄膜炎の重要な原因である髄膜炎菌(Neisseria meningitides)のA, C, W135 および Y 血清群に対する複合ワクチン MenACWY の開発においても進展があったことを発表しました。細菌性髄膜炎の発症率は年間10万人に3人から5人と考えられており、特に乳幼児に多いとされています。13,000名を対象としたフェーズIII試験が2006年4月に開始されており、幼児、若年者および成人への適用を目指して承認申請する予定です。
現在有効なワクチンが存在しない髄膜炎BのB血清群に対するワクチンも、若年者に対する用量設定のためのフェーズII試験が行われており、2007年末までにデータが得られる予定です。
初期段階のパイプラインを生み出す豊富なイノベーション
ノバルティス グループの医薬品探索の長い伝統を強化するために4年前に創立された、ノバルティスバイオメディカル研究所(NIBR)の新しい創薬アプローチによって生み出された新規化合物が臨床段階に入ってきています。
NIBRのポートフォリオにおける新規化合物の数は、2004年の55から、2006年には70以上に増加しました。その原動力となったのは、新しいターゲットの発見、より一層強化された構造生物学研究、および生物学的医薬品候補の数の急増です。それらには抗体も含まれており、今ではNIBRポートフォリオの25%を占めています。
ハイライトされたパイプライン
今回ハイライトされたプロジェクトは以下の通りです。
- Aclasta/Reclast (ゾレドロン酸):閉経後女性の骨粗しょう症治療のために、年1回投与するビスホスホネート製剤であるAclasta/Reclastは、米国とEUの規制当局に予定よりも早く承認申請されました。これはAclasta/Reclastとプラセボを比較した3年間にわたる主要なフェーズIII試験の結果に基づくものです。Aclasta/Reclastを使用した患者さんは、プラセボと比較して新規の脊椎骨折リスクが70%と大幅かつ有意に減少するとともに(p<0.0001)、股関節骨折リスクも41%減少(p=0.0024)し、本試験の2つの主要評価項目を達成しました。さらに、脊椎骨折および非脊椎骨折の臨床的なリスク低減など、すべての副次的評価項目も達成しています。Aclasta/Reclastの高い有効性レベルは試験の2年目および3年目においても維持され、また安全性および忍容性も概ね良好でした。
- AEB071:この領域では初めてのプロテインキナーゼC(PKC)阻害剤であるAEB071は、カルシニューリン阻害剤の発売以来、T細胞活性化を阻害する初の経口治療薬を目指しています。T細胞活性化は、乾癬などの自己免疫疾患の初期段階に認められるとともに、移植臓器に対する拒絶反応の場合にも必ず発現する反応です。AEB071はT細胞の活性化に必要な経路を遮断し、臓器移植ならびに自己免疫疾患において効果を発揮します。また、初期のproof-of-concept試験において乾癬による皮膚病変の改善が認められており、また臓器移植に対するフェーズII試験(拒絶反応の抑制)も最近開始されました。承認申請は2010年以降の予定です。
- AGO178 (agomelatine):重症のうつ病に対する新たな1日1回投与の治療薬を目指しているAGO178は、2006年末までに米国でフェーズIII試験が開始される予定です。米国におけるこの化合物に関する権利は、2006年3月にServier社から獲得したものです。AGO178は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)やSNRI(セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤)など現在の標準治療薬に匹敵する有効性を示す一方で、性的機能不全や体重増加の発現率が低く、また睡眠の質を改善するなど、より良い忍容性を示しています。米国での承認申請は2008年を予定しています。
- ABF656 (AlbuferonTM) (アルブミンインターフェロンアルファ2b):新しい長時間作用型C型肝炎用インターフェロンであるABF656 (AlbuferonTM) は、まもなくフェーズIII試験が開始されます。治療経験のない患者さんに対してAlbuferonとribavirinを併用したフェーズII試験の中間結果では、現在の標準治療であるpegylated interferon に比べて、少ない注射回数でより優れた有効性と忍容性を示す可能性があるということが示されました。C型肝炎は慢性ウイルス感染によって起こる肝臓疾患であり、世界で1億7,000万人以上が罹患していると推定されています。ノバルティスとヒューマン・ゲノムサイエンスは米国でAlbuferonを共同でプロモーションし、米国以外における独占権はノバルティスが所有することになります。最初の承認申請は2009年に行われる予定です。
- EPO906 (patupilone):エポチロンという新規の微小管安定化剤として知られるEPO906は、2005年に開始された卵巣がんの治験において患者登録が予想以上に遅れ、承認申請が遅れています。プロトコールの改訂と施設数の拡大が行われました。
- Exelon Patch (リバスチグミン パッチ剤)は、米国とEUでアルツハイマー型認知症の患者さんに1日1回貼付する治療薬として申請の手続きを行っています。約1,200名の患者さんを対象とした IDEAL 試験では、Exelon Patchの幅広い症状に対する有用性が示され、目標用量において良好な忍容性が得られました。経皮吸収型のパッチ剤は、一定用量の薬物を、持続的にかつコントロールしながら、皮膚から吸収させるように設計されているため、患者さんは一部の経口治療薬に見られるような有害な消化器症状を避けることができます。Exelon Patchを使用した患者さんは、プラセボ投与群と比較して記憶力と思考能力が改善し、日常活動の能力も向上しました。
- Exjade (deferasirox) は、輸血に起因する慢性鉄過剰症の治療薬として、米国とEUで発売された初めてかつ唯一の経口鉄キレート剤です。現在は、輸血に起因しない鉄過剰症の患者さんを対象とした臨床試験を実施中です。安全性と有効性を評価するフェーズI / II試験に参加する患者さんを登録中で、最初のデータは2008年に得られる予定です。
- FTY720 (fingolimod)は、再発寛解型多発性硬化症(MS)の初の経口治療薬としてフェーズIII試験を実施中であり、世界中で3,000名以上の患者さんの登録を目指しています。2年間にわたるプラセボとの二重盲検比較試験(FREEDOMS)では、MS患者さんにおける再発頻度と障害進行の低減の評価を行っています。TRANFORMS は、FTY720とインターフェロンbeta-1a (Avonex®)を比較する1年間の試験で、2006年5月に開始されました。フェーズIIの継続試験の2年間のデータでは、持続的な有用性が示され、FTY720がこの身体障害を伴う中枢神経疾患に苦しむ、世界中でおよそ250万人の患者さんに、新たな治療選択肢を提供する可能性があることが示唆されました。承認申請は当初の計画どおり2009年の予定です。
- LBH589は、がんに関与する複数の経路を阻害する非常に強力な脱アセチル化酵素 阻害剤です。悪性皮膚 T 細胞性リンパ腫の患者さんを対象とした主要なフェーズII試験を2006年末までに開始し、2008年下半期に承認申請の予定です。ノバルティスは、LBH589に関して他の悪性腫瘍に対する治療薬としての可能性についても検討する方針です。
- MycograbおよびAurograb:2006年半ばに買収したNeuTec社を通じて獲得したMycograb (抗真菌剤)およびAurograb (抗細菌剤)により、急成長している、病院での治療を対象とした致死的な感染症に対する治療薬市場において、ノバルティスのプレゼンスが強化されました。MycograbはアムホテリシンBとの併用により、カンジタ症に対する臨床治癒率の向上と死亡率の低減において、優位性を示しました。2005年にNeuTec社が欧州医薬品審査庁(EMEA)に行った承認申請については、ネガティブな勧告が出されましたが、ノバルティスはそれを受けてMycograbの承認をサポートするための追加資料を提出する予定であることを2006年11月に発表しました。米国での承認申請は2009年を予定しています。Aurograbは、耐性菌を含む重篤な黄色ブドウ球菌感染を標的とするバンコマイシンとの併用療法として開発中であり、他の抗菌剤との併用療法も検討中です。米国とEUでの承認申請は2010年を予定しています。
- Prexige (lumiracoxib) は、10月に欧州連合の相互認証方式による手続きが完了し、EUの全加盟国が承認に同意しました。Prexigeは、膝および股関節の変形性関節症治療薬として、2007年第1四半期に欧州での発売を予定しています。カナダでは11月初めに承認されており、米国での再承認申請は2007年を予定しています。
- QAB149 (indacaterol):初の1日1回投与の長時間作用型ベータ作動薬を目指しているQAB149は、24時間の気管支拡張作用を持ち、かつ効果発現時間が早く、単剤もしくは他剤と併用する呼吸器疾患治療薬として開発されています。2006年第4四半期に、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんを対象とした52週間にわたる単剤でのフェーズIII試験が開始されました。QAB149 と1日1回型の吸入用コルチコステロイドmometasone (Asmanex®) との配合剤であるQMF149の試験が2007年に開始される予定で、最初の承認申請は2010年を目指しています。ぜん息患者さんに対するQAB149のフェーズIII単剤療法試験もQMF149の開発プログラムに含まれています。また、QAB149と、フェーズII臨床試験でポジティブな有効性データと安全性データを示した、1日1回用吸入型長時間作用ムスカリン性拮抗薬NVA237との配合剤であるQVA149の新しい開発プログラムも2007年に開始される予定であり、COPD患者さんに対するQVA149の1日1回投与配合剤としての可能性が評価されます。この新たな組み合わせは、相互に相補的な作用メカニズムを備えているため、各化合物単独に比べて優れた気管支拡張作用を示すことが期待されています。
- RAD001 (everolimus):がん治療における重要なターゲットの一つと考えられているmTOR経路の新しい経口阻害剤であるRAD001は、忍容性があり、かつ有効性を示すような用量において、複数のタイプのがんに対して幅広い臨床的な有効性を示しました。現在進行中の治験には、化学療法が奏効しない膵島細胞腫瘍(pICT:pancreatic Islet Cell Tumors) を対象としたRADIANT-1試験や、転移性腎細胞がんを対象としたRECORD-1試験が含まれています。これらの開発プログラムは、2007年には難治性カルチノイド腫瘍および膵島細胞腫瘍のファーストラインおよびセカンドライン治療薬としての臨床試験も含まれるように拡大されます。RAD001の作用は、腫瘍細胞の成長を直接的に阻害するとともに、新しい血管の形成(血管新生)を阻害することです。化学療法が奏効しないpICTに関する試験の結果がポジティブであれば、2008年にも最初の承認申請が行われる可能性があります。
- SOM230 (pasireotide):次世代のソマトスタチンアナログであるSOM230は、クッシング症候群に対するフェーズII試験を完了しました。クッシング症候群は下垂体腺種(腫瘍)からのコルチゾールホルモンの過剰分泌を特徴とする稀少疾患であり、これまでに承認された治療薬はありません。承認申請に向けた臨床試験は年末までに開始される予定です。難治性カルチノイド腫瘍を対象とする治験は、2007年第1四半期に開始される予定です。
- Tasigna (nilotinib、前名AMN107)は、グリベックに不応もしくは不耐容の慢性期、移行期および急性転化期のフィラデルフィア染色体陽性(Ph+)慢性骨髄性白血病(CML)の患者さんに対する新しい治療オプションとして、米国とEUにおいて承認申請されました。日本におけるこの適応に関する承認申請は、2007年半ばまでに行われる予定です。フェーズIIの中間解析の結果では、最適化されたグリベック治療に不応もしくは不耐容のCMLの患者さんの46%が、Tasignaによる6ヵ月の治療後に主要な細胞遺伝学的効果を達成しました。最新の主要な申請データは、2006年12月に開催される米国血液学会(ASH)で発表されます。TasignaとグリベックはともにPh+ CMLの原因であるBcr-Ablチロシンキナーゼを阻害しますが、TasignaはBcr-Ablおよびその変異体を、より選択的に阻害するように特異的にデザインされました。2007年には、消化管間質腫瘍(GIST)、他の治療法で不十分な効果しか得られていないCMLの患者さん、および新たにCMLと診断された患者さんを対象とした、Tasignaに関する新たな治験が開始される予定です。
- Zometa (ゾレドロン酸)はAIBL(Aromatase Induced Bone Loss)として知られるアロマターゼ阻害剤治療に関連した骨量減少の治療薬として、2007年第1四半期に承認申請される予定です。AIBLにおけるZometaの有効性を評価するためのZO-FAST試験およびZ-FAST試験で得られた最新データは、2006年12月に開催されるサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表されます。
- XBD173 (全般性不安障害)および AAE581 (骨粗しょう症)は開発が中止され、LIC477(双極障害)は延期となっています。
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm 20-Fをご参照下さい
ノバルティスについて
ノバルティスは、医薬品とコンシューマーヘルスにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2005年の売上高は322億米ドル(約3兆5,433億円)で、当期純利益は61億米ドル(約6,755億円)、研究開発費は48億米ドル(約5,330億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約97,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。www.novartis.com
*2005年の会計基準ベース
以上