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2007年4月16日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語要約をお届けします。
米国立がん研究所 「グリベック®」の
GIST術後補助療法(アジュバント療法)に関する有用なデータを発表
2007年4月12日、バーゼル発-北米で行なわれた大規模な臨床試験の中間解析で、手術後に「グリベック®」(一般名:イマチニブ)投与を受けたKIT陽性消化管間質腫瘍(GIST:Gastrointestinal Stromal Tumor)の患者さんがプラセボ投与群の患者さんに比べて有意に低い再発率を示したことを受け、プラセボ群の患者さんにも「グリベック」による治療を行うよう提起しようとしています。
中間解析によると、外科手術により腫瘍を摘出し術後補助療法(アジュバント療法)として「グリベック」を1年間投与した患者さんで約97%が再発しなかったのに対して手術後にプラセボ治療を受けた人で再発しなかったのは約83%でした。本臨床試験の主要評価項目である無再発生存率が有効性に関する早期終了勧告の基準に達したことを受けて、今回の公表に至りました。
この臨床試験は600名以上の患者さんを対象とした米国立衛生研究所(NIH)の一翼を担う国立がん研究所(NCI)により実施されたものです。米国とカナダにあるがんセンターが参加した多施設共同臨床試験で、アメリカ外科学会オンコロジー・グループ(ACOSOG: American College of Surgeons Oncology Group)が中心となって実施されました。ノバルティスは同試験に「グリベック」を提供するとともに、NCIと共同で「グリベック」を臨床開発するための「共同研究開発協定 (Cooperative Research and Development Agreement)」に基づいて費用を部分的に負担しました。
「グリベック」は転移性または切除不能(手術不能)のKIT陽性GISTの患者さんへの使用が既に承認されており、有効なGIST治療薬としてその有用性が確立されています。NIHが本日発表した声明によると、今回新たに得られた知見は、初発(Primary)GISTの患者さんにとって、大きな意味のある朗報として歓迎されています。
ノバルティス・オンコロジーのグローバルメディカルアフェアーズ部門統括責任者であるダイアン・ヤングは次のように述べています。
「これらの新データにより、『グリベック』が今まで以上に早期の段階からGIST患者さんに役立つ可能性を示唆しています。当社は今後、『グリベック』をGISTの術後補助療法の薬剤として承認申請するため、研究者と協力していきます」
データモニタリング委員会の勧告に従い、本試験への症例登録は終了されます。また、現在プラセボ群に登録されている患者さんは、今後「グリベック」による治療を1年間にわたって受けることを選択することができます。
今回の臨床試験は、患者さんを2つの治療群に無作為に割り付け、どの患者さんがどの治療薬(グリベックもしくはプラセボ)を投与されているかは患者さんにも医師にも分からない二重盲検試験です。第一の治療群では「グリベック」1日400mgが1年間投与され、第二の治療群ではプラセボが1年間投与されました。試験デザインにしたがい、1年間の治験薬投与中にがんが再発した患者さんについては、どちらの治療群に割り付けられていたのかが開示され、プラセボ群の患者さんは「グリベック」に切り替え、既に「グリベック」を投与されていた患者さんは高用量での治療を継続しました。この試験の結果は近く学術会議で報告される予定です。
消化管間質腫瘍(GIST)は、通常は消化管から発生する軟部肉腫と呼ばれるがんの一種であり、最も多い発生部位は胃、ついで小腸です。米国では推定で年間4,500から6,000例(人口100万に対して15~20例)が新規に発症するとされ、そのうち90%以上がKIT陽性です。
このNCI試験の報告によると、今回試験に組み入れられた600名以上の患者さんのデータに基づいた解析によると、「グリベック」はほとんどの患者さんに対して高い忍容性を示し、副作用は「グリベック」の他の臨床試験で観察された副作用と同様で主なものとしては、悪心、下痢、腫脹(浮腫)などです。
「グリベック」について
「グリベック」は米国、EU、日本など90カ国以上で、あらゆる病期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML)治療薬として承認されています。また、「グリベック」はEUや米国など諸外国で、外科的切除不能、及び/または転移性KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(GIST)の治療薬として承認されており、日本ではKIT(CD117)陽性GIST治療薬として承認されています。さらに、日米欧では、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ ALL)の患者さんの治療薬として承認されています。
「グリベック」の効果は、CMLでは血液学的・細胞遺伝学的効果ならびに無進行生存、Ph+ ALLでは血液学的・細胞遺伝学的奏効率、GISTでは抗腫瘍効果(奏効率)に基づくものです。生存期間延長を示唆する直接比較対照試験成績はこれまで得られていません。
「グリベック」の禁忌、警告、有害事象
臨床試験で「グリベック」による治療を受けたほとんどの患者がいずれかの時点で有害事象を経験しました。有害事象の大半は軽度から中等度であり、ほとんどの症例において治療中止は不必要でした。
「グリベック」の安全性プロファイルはどの適応症でも同様でした。最も多い副作用は悪心、表在性浮腫、筋痙攣、発疹、嘔吐、下痢、腹部疼痛、筋肉痛、関節痛、出血、疲労感、頭痛、関節痛、咳、めまい、食欲不振と呼吸困難、皮膚炎、湿疹、体液貯留、ならびに好中球減少、血小板減少症、および貧血でした。実施されたすべての試験において「グリベック」の忍容性は単独療法でも化学療法との併用でも一般に良好であり、例外は「グリベック」を高用量の化学療法と併用した場合に観察された肝トランスアミナーゼ上昇および高ビリルビン血症を伴った一過性肝毒性でした。
心疾患または心不全危険因子のある患者さんに対しては慎重なモニタリングが必要ですし、患者さんが心不全の兆候または症状を示した場合は評価と治療が必要です。好酸球増多症候群/慢性好酸球性白血病の患者さんおよび骨髄異形成症候群/骨髄増殖症候群または全身性肥満細胞症の患者さんで好酸球値が高い場合は心臓の検査(心エコー図、血清トロポニン値)を考慮すべきです。
稀で重篤な副作用には、敗血症、肺炎、抑うつ、痙攣、心不全、血栓症/塞栓症、腸閉塞、膵炎、肝不全、剥奪性皮膚炎、血管浮腫、スティーブンス・ジョンソン症候群、腎不全、体液貯留、浮腫(脳、眼、心膜、腹部、肺を含む)、出血(脳、眼、腎臓、消化管を含む)、憩室炎、消化管穿孔、腫瘍出血/壊死、股関節骨壊死/無血管性壊死などがあります。
「グリベック」をイマチニブまたはその賦形剤に過敏であることが判明している患者さんに投与することは禁忌とされています。妊娠する可能性のある女性は「グリベック」使用中の妊娠を避けるようにしてください。
上記の発表には、将来を見据えた記述が含まれています。グリベックに関する将来の新たな適応症、新たな市場、または売上、長期投与による患者への影響等の明示的、暗示的考察もこれにあたります。このような将来を見据えた記述については、既知または未知のリスク、不確実性、その他の要因が内在しており、明示・暗示を問わずグリベックについて予想を踏まえて述べられた将来の結果、成績、成果と実現する結果が相当程度異なることも考えられます。どの国においても、将来グリベックの追加適応症が確実に承認されるという保証はなく、将来の売上についても何ら保証されたものではありません。また、グリベックの長期使用による患者への影響についても保証されるものではありません。特にマネジメントのグリベックに関する期待は、多数のリスクによって影響を受けます。例えば、臨床データの追加分析、新たな臨床データ、予期しない臨床試験結果、予期しない行政の決定や遅延あるいは規制、特許やその他の知的財産権の入手もしくは継続維持の可能性、一般的な競合関係、政府・業界・一般社会からの圧力などです。詳細については米国証券取引委員会に提出したForm-20-Fをご参照ください。このように不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。本リリースは、現時点で明らかな情勢をもとに発信するものであり、将来における情勢の変化などによりその内容を改訂することはありません。
ノバルティスについて
ノバルティスは、医薬品とコンシューマーヘルスにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2006年の売上高は370億米ドル(約4兆2,943億円)で、当期純利益は72億米ドル(約8,354億円)、研究開発費は54億米ドル(約6,205億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約101,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。www.novartis.com
以上