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2007年9月7日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。

世界で初めて承認された、唯一の直接的レニン阻害薬アリスキレン
心不全の重症度マーカーの低下と優れた忍容性データを発表

2007年9月2日、バーゼル発 - 10年余年ぶりに登場した新しいタイプの降圧薬のアリスキレン(一般名)は、忍容性に優れているだけでなく、最新のデータより、BNP(心臓から分泌される物質であり、その濃度は心不全の重症度の指標とされている)を有意に低下させることがわかったことで、心不全を緩和させる作用をもつ可能性があることがわかりました1

ALOFT (ALiskiren Observation of Heart Failure Treatment) studyは、アリスキレンによる降圧作用以外の作用に注目した最初の試験であり、本日ウィーンで開催されているヨーロッパ心臓学会でその結果が発表されました。アリスキレンは、直接的レニン阻害薬と呼ばれる新しいクラスの降圧薬であり、2007年3月に米国で、同年8月に欧州委員会(EU)で承認されました。

心不全は、うっ血性心不全とも呼ばれ、長い年月をかけてゆっくりと進行し、血液を送る心臓のポンプ機能が正常よりも弱くなった場合に発症します。これは特に高血圧症患者4に多く見られます。また、心不全は入院や死亡の原因として増加しており、多くの場合5年以内に死をもたらします7

心不全を悪化させる可能性があるカルシウム拮抗薬やある種のベータ遮断薬などの降圧薬とは異なり、アリスキレンは、心不全という難治性疾患患者に使用した場合、プラセボ1と同等に安全性が高く、忍容性にも優れていることが示されました。

ACE阻害剤やアンジオテンシン受容体遮断剤(ARBs)を含む既存の標準的治療薬にアリスキレンを加えた12週の試験によると、アリスキレンを投与したわずかな患者で高カリウム血症(カリウム濃度の上昇)が観られましたが、プラセボ投与の患者より有意ではありませんでした。その程度は、軽度であり、治療結果には影響はありませんでした1

試験結果によると、心不全の標準的治療にアリスキレンを加えた場合、BNP濃度は、標準的治療に比べ、約5倍かつ有意に低下しました(-61 pg/ml vs. -12 pg/ml, p= 0.016) 1

BNPは、心壁圧の上昇に応じて心室から分泌される物質で、血中のBNP濃度は心不全の症状が悪化すると上昇し、心不全の状態が安定すると低下します。

スコットランドにあるグラスゴー大学の英国心臓研究財団心血管研究センターのジョン・マクマリー博士(Professor John McMurray, British Heart Foundation Cardiovascular Research Centre, University of Glasgow, Scotland)は次のように述べています。「ACE阻害剤でレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)を阻害することによって、明らかに心不全に効果があります」。

「我々の疑問は、RAAS をさらに阻害するためにアリスキレンをACE阻害剤に加えた場合、安全かつ心不全に対する効果がより上がるかどうかということでした。我々の試験では、アリスキレンを標準的治療に加えた場合、忍容性に優れているばかりでなく、血液検査で心緊張の指標を示すとされている血漿中のBNP濃度を低下させることがわかりました。BNP濃度の低下が臨床効果の改善に影響するか否かを調べるためにはさらなる研究が必要です」とマクマリー博士は述べています。

ALOFT studyは、大規模臨床プログラムASPIRE HIGHERの中の最初の試験で、アリスキレンが、高血圧を引き起こすプロセスの引き金となる酵素であるレニンを直接的に阻害することにより起こる降圧作用以外の作用に注目したものです。心不全患者に対するアリスキレンの使用結果に関する追加データと腎不全患者に対する新しいデータが今年の後半に発表されることになっています。

アリスキレンは直接的レニン阻害薬と呼ばれる、新しいクラスの最初の医薬品であり、単独で使用した場合でも8,9他の降圧薬との併用8,10-12においても、優れた降圧効果を示すことが証明されています。現在のところ、心不全患者に対する適応はなく、心不全に対する効果を調べるためにはさらに長期試験を行う必要があります。

ノバルティス ファーマ社の開発部門責任者であるジェームズ・シャノン医学博士(James Shannon, MD)は次のように述べています。「アリスキレンは忍容性に優れ、血圧を強力に低下させることが各臨床試験で一致して示されています。ALOFT studyでは、アリスキレンが心不全という難治性疾患患者においても降圧作用以外の作用をもつ可能性があることを示しています」。

アリスキレンは、2007年8月にヨーロッパ(EU)でRasilez®という製品名で、米国では2007年3月にTekturna®でという製品名で承認されました。また2007年7月にはスイスで承認されました。

アリスキレンはノバルティスがスピーデル社との協力の下に開発した製品です。

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。

ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2006年の売上高は370億米ドル(約4兆2,943億円)で、当期純利益は72億米ドル(約8,354億円)、研究開発費は54億米ドル(約6,205億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約100,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。www.novartis.com

以上

参考文献
  1. McMurray J et al. ALOFT - a 12 week safety evaluation of aliskiren 150 mg vs. placebo when added to standard therapy for stable heart failure. Oral presentation in Hotline I session at European Society of Cardiology Congress 2007.
  2. Packer M. Calcium Channel Blockers in Chronic Heart Failure. The Risks of "Physiologically Rational" Therapy. Circulation 1990; 82;2254-2257.
  3. Swedberg K, Cleland J, Gargie H, Drexler H, Follath F, et al. Guidelines for the diagnosis and treatment of chronic heart failure: executive summary (update 2005). European Society of Cardiology (Accessed 2007 August 14, cited 2005.) Available at:
    http://www.escardio.org/NR/rdonlyres/A13E135D-5C0C-4A51-B632-03F36AF92010/0/guidelines_CHF_ES_2005.pdf
  4. Mosterd A, Hoes A. Clinical epidemiology of heart failure. Heart Online 2007;93:1137-46.
  5. Mancia G, De Backer D, Dominiczak A, et al. 2007 Guidelines for the Management of Arterial Hypertension SC guidelines. European Heart Journal 2008;28:1462-1536.
  6. Remme WJ, McMurray JJV, Rauch B, et al. Public awareness of heart failure in Europe: first results from SHAPE. European Heart Journal 2005;26:2413-2421.
  7. National Heart, Lung and Blood Institute. Congestive Heart Failure Data Fact Sheet (Accessed 2007 Feb 19, cited 1996.) Available from http://library.thinkquest.org/27533/facts.html
  8. Uresin Y, Taylor A, Kilo C, Tschope D, Santonastaso M, Ibram G, Fang H, Satlin A. Aliskiren, a novel renin inhibitor, has greater BP lowering than ramipril and additional BP lowering when combined with ramipril in patients with diabetes and hypertension. Poster presented at 16th Scientific Meeting of European Society of Hypertension 2006.
  9. Philipp T, Schmieder RE et al. Aliskiren-based therapy provides long term renin suppression in patients with hypertension in a 52 week comparator trial with hydrochlorothiazide-based therapy. Poster presented at American Society of Hypertension 22nd Scientific Meeting & Exposition 2007.
  10. Munger MA, Drummond W, Essop ER, et al. Aliskiren as add-on to amlodipine provides significant additional blood pressure lowering without increased oedema associated with doubling the amlodipine dose. Poster presented at World Congress of Cardiology 2006.
  11. Gradman A, Kolloch RE, Myers M, et al. Aliskiren in combination with hydrochlorothiazide is effective and well tolerated during long-term treatment of hypertension. Poster presented at American Society of Hypertension 22nd Scientific Meeting & Exposition 2007.
  12. Oparil S, Yarows SA, Patel S, Fang H, Zhang J, Satlin A. Efficacy and safety of combined use of aliskiren and valsartan in patients with hypertension: a randomised, double-blind trial. Lancet 2007; 370: 221-29.
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