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プレスリリース

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2008年4月16日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

経口鉄キレート剤「エクジェイド®懸濁用錠」の製造販売承認を取得

輸血による慢性鉄過剰症の治療薬として、日本で初めての経口鉄キレート剤

ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷宏幸)は、本日(4月16日)、輸血による慢性鉄過剰症の治療薬として経口鉄キレート剤「エクジェイド® 懸濁用錠125mg、同500mg」(一般名:デフェラシロクス)の製造販売承認を取得しました。

再生不良性貧血や骨髄異形成症候群などの難治性貧血のために、赤血球輸血を繰り返し必要とする疾患の患者さんは、頻回の輸血により体内に過剰な鉄がたまり、慢性の「鉄過剰症」を発症します。鉄過剰症は、進行性かつ不可逆的な、心不全や肝障害などの重篤な臓器障害を引き起こすリスクがあります。エクジェイドは、体内から過剰な鉄を排出させることで、輸血による鉄過剰症の致死的な臓器障害リスクを低減し、生命予後の改善が期待される、1日1回経口投与の画期的な鉄キレート剤です。エクジェイドは、現在、米国やEUを含む世界約95ヵ国で発売されています。

現在、慢性鉄過剰症の治療法は、「デスフェラール® 注射用500mg」(一般名:デフェロキサミンメシル酸塩)のみで、体内の過剰鉄を適切に除去するためには、連日の注射が必要です。しかしながら、再生不良性貧血や骨髄異形成症候群の患者さんの多くは、血小板減少や白血球減少を伴っているため、連日の注射による出血や感染症のリスクがあることや、通院の負担により、鉄過剰症が重篤な症状を引き起こす原因となるにもかかわらず、多くの患者さんにおいて適切な治療は実施されてきませんでした。日本では約5,000~6,000人の患者さんが鉄過剰症の治療を必要としていると推定されています。

エクジェイドは、2006年7月28日に厚生労働省の未承認薬使用問題検討会で検討され、2007年3月の承認申請後、同年9月に優先審査品目に指定されていました。

エクジェイドは、鉄イオンFe(III)に対する選択性が高く、45年の年月と700種類以上の化合物から理論的にドラッグデザインされ、経口での高いバイオアベイラビリティと忍容性の両方を達成できた、画期的な薬剤です。このことから、2007年にはアメリカ化学会から「Heroes of Chemistry」を受賞しています。

エクジェイドは、日本における第I相臨床試験と、海外における第II、III相試験の結果、βサラセミア、鎌状赤血球貧血、骨髄異形成症候群、その他の難治性貧血などでの輸血による鉄過剰症において、用量依存的な鉄排泄効果と忍容性が確認されています。今回の承認は、これら国内外の臨床データに基づくものです。

ノバルティスファーマでは、販売開始後の一定期間は安全性及び有効性の確認、並びに問題点等を遅滞なく情報提供することを目的として、使用全例を対象に使用成績調査を実施する予定です。

【慢性鉄過剰症とは】

輸血は、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、βサラセミア及び鎌状赤血球貧血などの難治性貧血の患者さんにとって、QOL及び予後の改善に必要不可欠な支持療法です。通常、人の体内では食物から摂取した鉄と代謝される鉄がほぼ同量で、体内の鉄量は一定に維持されています。しかし、輸血などにより多量に鉄を摂取した場合などに対し、積極的に鉄を排泄する機能が備わっていないため、輸血が繰り返し行われると過剰に鉄が蓄積され、鉄過剰状態となります。鉄の蓄積はゆっくり進行するため当初は無症状ですが、輸血回数が増加すると、肝の線維化、心筋線維の変性、心肥大など時として生命を脅かす危険性が増大し、心不全など患者の予後を左右する場合もあります。

【頻回の輸血を必要とする主な疾患】

サラセミア:

ヘモグロビンを形成する4つのアミノ酸の鎖のうち単数または複数の産生が不均衡なために生じる遺伝性疾患。サラセミアの重症度はさまざまで、軽症型では、疲労を起こす貧血だけで他の症状はあまり見られない。一方、重症型は貧血の進行に伴い、黄疸、肝臓や脾臓の肥大、骨の異形を生じる。また、貧血への対症療法として赤血球輸血が行われるが、輸血に伴い鉄過剰が進行し、致死的な状況に至る。日本人では極めて稀。

鎌状赤血球貧血:

鎌状赤血球貧血は遺伝疾患で、赤血球にあるヘモグロビンに異常が生じ、一部が鎌状の形に変形する。鎌状の赤血球は正常の赤血球と比較して寿命が短く、毛細血管の通過時に壊れてしまう。その結果、重度の貧血、血流の障害、酸素供給量の低下を引き起こす。痛みを引き起こし、細胞や組織(脾臓、腎臓、脳、骨など)に損傷を与える。貧血が進行した場合、特に疼痛を主とした臨床症状が出現した場合の対症療法として赤血球輸血が実施される。日本人では極めて稀。

骨髄異形成症候群(MDS:Myelodysplastic Syndromes):

MDSは、末梢血では1または複数系統の血球減少がありながら骨髄は低形成ではなく、複数の血球系統に形態異常を認めるクロ-ン性疾患である。骨髄染色体検査で染色体異常を認めることが多く、無効造血による慢性の血球減少と前白血病状態を特徴とする。貧血の進行に伴い、対症療法として赤血球輸血が実施される。
日本における有病率は1998年の報告*1によると人口10万人に対し7.0人であり、一般に成人、特に高齢者に多くみられる疾患である。

*1 木村昭郎,骨髄異形成症候群(MDS),日本臨床, 59, Suppl 7, 504-511, 2001

再生不良性貧血(AA:Aplastic Anemia):

AAは、末梢血で複数系統の血球減少(汎血球減少症)がみられ、骨髄が低形成を示す疾患である。造血幹細胞の障害による疾患で、造血幹細胞自身に異常がある例と、主に免疫的な機序による造血幹細胞の障害が考えられる例がある。貧血の進行に伴い、対症療法として赤血球輸血が実施される。
日本における有病率は1993年の報告*2によると人口10万人に対し4.1人であり、小児を含めた全年齢層に発症し,本邦では50歳以上の高齢者に多くみられる疾患である。

*2 檀和夫,再生不良性貧血,日本臨床, 59, Suppl 7, 452-458, 2001

以上

上記の発表には、現時点での将来への予想と期待が含まれています。従って、その内容に関しては、また将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる可能性があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm 20-Fをご参照ください。

ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,200人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp/

<参考資料>

エクジェイド® 懸濁用錠の概要

◇ 製品名

エクジェイド® 懸濁用錠125mg 、同錠500mg  (英語名:Exjade® Dispersible Tablets)

*懸濁錠・・・水に入れ、かき混ぜて服用する錠剤。

◇ 一般名

デフェラシロクス(deferasirox)

◇ 効能・効果

輸血による慢性鉄過剰症(注射用鉄キレート剤治療が不適当な場合)

◇ 用法・用量

通常、デフェラシロクスとして20mg/kgを1日1回、水100 mL以上で懸濁し、空腹時に経口投与する。 なお、患者の状態により適宜増減するが、1日量は30mg/kgを超えないこと。

◇ 承認日

2008年4月16日

◇ 製造販売

ノバルティス ファーマ株式会社

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