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プレスリリース

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2008年6月6日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

ノバルティス(スイス)が発表したリリースの日本語訳(要約)をお届けします。

ノバルティスの「ゾメタ®」、大規模な臨床試験で
早期乳がんの女性に対し、無病生存・無再発生存を有意に改善

2008年5月31日、バーゼル発 – 本日発表されたデータによると、ゾメタ®(一般名:ゾレドロン酸水和物)は、閉経前のホルモン感受性早期乳がん患者さんに対して、有意な再発抑制効果を示すことが示唆されました。今回の研究では、術後のホルモン療法にゾメタを追加投与した場合、ホルモン療法単独の場合と比較して、がんの再発リスクが36%減少することが判明しました。

この結果は、米国イリノイ州シカゴで開催された第44回米国臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)で、オーストリアの乳房・結腸直腸がん研究グループ(Austrian Breast & Colorectal Cancer Study Group:ABCSG)の医師らが発表したものです。

治験統括医であるウィーン医科大学のマイケル・ナント医学博士(Michael Gnant, MD)は次のように述べています。「今回の試験は、ゾレドロン酸水和物による有意な再発抑制効果を示した初めての大規模臨床試験です。がん専門医が、閉経前のホルモン感受性乳がん女性の標準治療をさらに改善できる可能性があることが、今回明らかとなりました」。

世界保健機構(WHO)の報告によると、世界中で毎年およそ50万人の女性が乳がんの再発または転移により死亡しており2、ここ数十年の間に乳がんの罹患率は増加しています3

ノバルティス オンコロジー事業部のグローバル責任者であるデビッド・エプスタイン(David Epstein, President and CEO of Novartis Oncology)は、次のように述べています。「この結果は、乳がんの再発予防を願う女性にとって大きな前進です。私たちは、全世界で約2万人の患者さんを対象とする10の大規模な臨床試験プログラムを通じて、引き続きゾメタの再発抑制効果について研究を続けていきます。今後2年から3年でさらなる成果が得られるものと期待しています」。

今回発表されたABCSG-12試験では、患者さんは、3年間の治療に続く2年間の観察期間を通じて、タモキシフェンまたはアナストロゾールによるホルモン治療にゾメタを併用することによって、無病生存、無再発生存ともに有意に改善することが示されました。ホルモン療法単独の場合と比較すると、ゾメタを併用した治療では、無病生存イベント*のリスクは36%減少し(p=0.01)、無再発生存イベント**のリスクは35%減少しました(p=0.015)。全生存に関しては、ゾメタ投与を受けた患者さんにおいてポジティブな傾向はみられるものの、有意差は見られませんでした1

無病生存イベント*
無作為割付け後の、局所再発・対側性乳がん・遠隔転移・続発性がん及び/またはなんらかの疾患による死亡と定義
無再発生存イベント**
無作為割付け後の、局所再発・対側性乳がん・遠隔転移及び/または続発性がんと定義

ゾメタは、様々な悪性腫瘍の骨転移による骨関連事象(骨痛、病的骨折、脊髄圧迫など)を予防したり、進行を遅らせるための薬剤です。ゾメタは、他の身体部位にがんが広がる(遠隔転移)のを防ぎ、かつ再発防止にも役立つ可能性が基礎研究で示唆されています。

通常、破骨細胞は古い骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨を作る役割を果たしています。がんが骨に転移すると、これら破骨細胞と骨芽細胞を異常に活性化させます。がん細胞が作り出した増殖因子は、破骨細胞と骨芽細胞に過度の刺激を与えることによって骨を壊したり、あるいは新しく不安定な骨の異常形成を促しますが、ゾメタはこの働きを抑制します。

基礎研究では、ゾメタには、がんの再発や転移を防ぐ抗腫瘍効果があることが示唆されています。がんは、6つの段階を経て転移します。ゾメタは、血管新生(血管が形成されてがん細胞に栄養を与える)の阻害、がんを攻撃するT細胞の活性化、がん細胞に対するアポトーシス(プログラムされた細胞死)の誘発、またがん細胞の転移を標的とする抗がん剤の効果を高めることなどにより、この転移の過程を困難にすることが示されました4

こうしたゾメタの再発抑制効果の可能性を検証する臨床試験は多く実施されています。最大規模の臨床試験の1つであるAZURE(Adjuvant Zoledronic acid to redUce REcurrence)は、すでに登録を終了していますが、ステージII/IIIの閉経前・閉経後の乳がん女性3,360名を対象に、がん再発の低減に対するゾメタの効果を評価する試験です。

これ以外にも、今年のASCOでは、骨髄微小転移に対するゾメタの効果を評価した試験結果も発表されました。この試験は、術前あるいは術後治療中のステージII/IIIの閉経前・閉経後の乳がん患者さん120名を対象に実施されました。試験開始時に散在性がん細胞の存在が陰性であった女性では、化学療法に加えてゾメタを投与した場合、時間の経過とともに、陰性を示す期間が有意に延長されました5

試験の詳細

ABCSG-12試験は、多施設・オープンラベルの第III相試験で、エストロゲン受容体陽性を示し腋窩リンパ節転移数が10未満の閉経前女性(ステージI/IIの乳がん患者さん)1,803名を対象に実施されました。患者さんは、根治目的の手術を受け、卵巣機能を抑制するためのゴセレリン治療を開始した後に本試験に登録され、無作為に以下の4つの試験群に分けられました。(1) アナストロゾール+ゾメタ、(2)アナストロゾール単独、(3)タモキシフェン+ゾメタ、(4)タモキシフェン単独。治療期間は3年、フォローアップ期間の中央値は、さらに2年間としました1

本試験の主要評価項目は、全4群における無病生存でした。無再発生存、全生存および安全性が、副次的評価項目でした。探索的評価項目には、無骨転移生存が含まれていました1

フォローアップ期間中央値は5年間で、ホルモン療法単独の場合と比べて、ゾメタを併用した場合の無病生存イベントリスクは36%減少し(p=0.01)、無再発生存イベントリスクは、35%減少しました(p=0.015)。ゾメタ併用でホルモン療法を受けた患者さんの死亡は16例、ホルモン療法のみを受けた患者さんの死亡は26例見られ、ゾメタを併用した場合の死亡率の低下は有意ではありませんでした(p = 0.103)。また、骨転移がみられた患者さんの数にも同様の傾向(ゾメタ併用例が16例、ホルモン療法のみが23例で、併用例でイベントの減少が見られる)が認められました。全生存と無骨転移生存に有意な差があるかどうかを判断するには、より長いフォローアップ期間とより多くのイベントが必要と考えられます。治療は一般的に忍容性が良好で、副作用は、これまでのゾメタの安全性プロファイルと一致していました1

ゾメタについて

ゾメタは、骨転移のある患者さんにおける骨関連事象(病的骨折、脊髄圧迫、骨への放射線投与または手術、悪性腫瘍による高カルシウム血症)の予防に使用されています。ゾメタは、標準的抗がん剤治療との併用で、多発性骨髄腫や固形がんの骨転移のある患者さんの治療薬として承認され使用されています。静注ビスホスホネート製剤であるゾメタは、毎月投与することで、転移を伴う乳がん、前立腺がん、肺がん、腎細胞がんなどさまざまながん患者さんの骨合併症を減少または遅延させるうえで有効性を示す唯一の治療法です。ゾメタは、投与量が4mg、投与時間は15分と短く簡便であることから、患者さんや医療現場にもメリットをもたらしています。

日本におけるゾメタの適応症は以下の通りです。

重要な安全性情報

臨床試験におけるゾメタの安全性は、パミドロネートと同等でした。ゾメタについては、腎機能不全との関連性が報告されています。ゾメタを投与する前には、毎回クレアチニン値の測定が求められています。アスピリン過敏症の患者さんに投与する場合、またはアミノグリコシド系、ループ系利尿剤、腎機能障害を引き起こす可能性のある薬剤と併用する場合には注意が必要です。臨床的に有意な腎不全を引き起こすリスクがあることから、ゾメタの単独投与は4mg以内を100ml溶液として、必ず15分以上かけて投与することが定められています。

骨転移および悪性高カルシウム血症(HCM)の患者さんを対象とした臨床試験におけるゾメタの安全性は、他の静注ビスホスホネート製剤と同等でした。最も多く報告された有害事象はインフルエンザ様症状(発熱、関節痛、筋肉痛、骨痛)、けん怠感、消化器症状、貧血、虚弱、咳、呼吸困難、浮腫でした。ゾメタは、妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与しないこととされています。ゾレドロン酸、あるいは他のビスホスホネート、ないしはゾメタ調剤時の添加剤に臨床的に有意に過敏である場合には、禁忌となっています。

顎骨壊死(ONJ:osteonecrosis of the jaw)は、ビスホスホネート、化学療法および/またはコルチコステロイドなどによって治療を受けているがん患者さんにおいて報告されています。報告された症例の多くは、抜歯などの歯科治療と関連があると見られています。リスク因子を有しているがんの患者さんでは、ビスホスホネートによる治療を開始する前に、予防的歯科処置を伴う適切な歯科検査が必要であると注意を促しています。一方、ビスホスホネート投与中においては、可能であれば抜歯などの侵襲的な治療は避けるべきとしています。ビスホスホネートによる治療を中止することによって、歯科治療が必要な患者さんのONJリスクが軽減されることを示すデータは、今のところ存在していません。詳細な処方情報を参照してください。

以上

注記:

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。

ノバルティスについて

ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。www.novartis.com

参考資料

  1. Gnant, M. et al. Efficacy of Zoledronic Acid in Premenopausal Women With Breast Cancer Receiving Adjuvant Endocrine Therapy – The ABCSG-12 trial. Presented at: the 44th Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology (ASCO) in Chicago, Ill., 31 May – 2 June, 2008; Abstract LBA4.
  2. World Health Organization. http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs297/en/index.html
  3. Breastcancer.org: http://www.breastcancer.org/about_us/press_room/press_kit/cancer_facts.jsp
  4. Mundy, GR, et al. Metastases to bone: causes, consequences and therapeutic opportunities. Nature Reviews Cancer. 2002;2:584-593.
  5. Aft, R, et al. ABSTRACT 1021: Effect of zoledronic acid on bone marrow micrometastases in women undergoing neoadjuvant chemotherapy for breast cancer.
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