ページ内を移動するためのショートカット

2008年6月6日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
直接的レニン阻害剤(DRI)アリスキレンの新データ
降圧効果とは独立した腎保護作用を示す
2008年6月4日、バーゼル発 – 今週のNew England Journal of Medicine(ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌)に掲載されたAVOID試験の結果によると、新しいクラスの直接的レニン阻害剤(Direct Renin Inhibitor: DRI)であるアリスキレンが、既に証明されている強力な降圧作用とは独立した腎保護作用を有する可能性があることが明らかになりました1,3。糖尿病によって引き起こされる腎障害は先進諸国における末期腎不全の主な原因であり、世界で150万人以上に影響を及ぼしています1,4。
このAVOID試験において、アリスキレンは高血圧と腎障害を合併している2型糖尿病の患者さんの尿中アルブミンを20%減少させました。これらの患者さんは既に、糖尿病性腎症の進展抑制効果が証明されているアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)であるロサルタンを最大用量で使用していました1,5。
糖尿病患者さんにおける腎障害の最初の兆候として、尿中にアルブミンが現れるアルブミン尿と呼ばれるものがあり2、これは腎障害と心血管疾患の重要な指標の一つです2。尿中アルブミンの減少は心血管イベントの減少6および腎障害の進展抑制に関連しており、高血圧と腎障害を合併した2型糖尿病患者さんの慢性腎不全のリスクを減少させることが可能であると言われています。7,8
デンマーク・コペンハーゲン大学病院の教授でありAVOID試験の治験総括医を務めたハンス―ヘンリック・パービング医学博士(Professor Hans-Henrik Parving, MD, of the University Hospital of Copenhagen, Denmark)は次のように述べています。「この結果は、腎不全と心血管疾患のリスクをもつ、高血圧と腎障害を合併した2型糖尿病の患者さんに対する治療薬としてのアリスキレンの可能性を示しています。高血圧と腎障害を合併した2型糖尿病の患者さんに対し、最大推奨用量のロサルタンにアリスキレンを追加投与することで、降圧効果とは独立した尿中アルブミンの減少が認められました」。
およそ600名の患者さんを対象として24週間行われたAVOID試験では、既にロサルタンが投与されており尿中アルブミン値が200mg/g以上1を認める高血圧を合併した2型糖尿病患者さんの治療にアリスキレンが追加投与されました。この試験では、アリスキレン(1日投与量を150mgから300mgまで増量)を最大用量(100mg)のロサルタンに追加投与することにより、ロサルタン単独投与の患者さんに比べてさらに尿中アルブミンを20%減少させることが示されました1。さらに、ロサルタンにアリスキレンを追加投与された患者さんの4分の1においては、ロサルタン単独投与の患者さんに比べて50%以上の尿中アルブミンの減少が認められました1。
ノバルティス ファーマ社のグローバル開発部門の責任者であるトレバー・ムンデル医学博士(Trevor Mundel, MD)は次のように述べています。「直接的レニン阻害剤(DRI)であるアリスキレンは、単独投与および併用投与において24時間以上の強力な降圧効果を示すことに加え、慢性腎臓病になるリスクが極めて高い高血圧を合併した2型糖尿病患者さんにおいて腎保護作用の可能性を示しました」。
さらに、AVOID試験のデータでは、アリスキレンを最大用量のロサルタンに加えた場合でも、有害事象の発現率はプラセボとロサルタンの併用群と同様であることが示されました1。アリスキレンをロサルタンに追加投与した患者さんの5.0%において高カリウム血症が有害事象として報告されていますが、ロサルタンとプラセボの併用群では5.7%でした1。臨床検査値異常としての高カリウム血症は、ロサルタンにアリスキレンを追加投与した患者さんで13.7%、ロサルタンとプラセボの併用群では10.8%に認められました1。
AVOID試験は、ASPIRE HIGHERと名付けられた大規模な臨床試験プログラムに含まれる試験の一つです。ASPIRE HIGHERは現在行なわれている心臓・腎臓の予後を確認するプログラムの中で最大のものであり、3つの新たな大規模試験を含む14の試験において35,000名以上の患者さんを対象に実施されています。ASPIRE HIGHERは、糖尿病性腎症や心不全など様々な疾患における直接的レニン阻害剤(DRI)の効果を研究するために行われています1,9。
アリスキレンは、高血圧や臓器障害を引き起こすプロセスの引き金となる酵素であるレニンを直接的に阻害します3。アリスキレンは、2007年3月にTekturnaの製品名で米国で、2007年8月にはRasilez®の製品名で欧州で承認され、現在では40ヵ国以上で承認されています。Tekturna HCT®はアリスキレンの初の配合剤であり、2008年1月に米国で承認されています。アリスキレンはノバルティスによって発見され、スピーデル社との協力の下に開発された製品です。
ノバルティスは、心血管疾患や代謝性疾患を患う何億人もの人々の生活を改善することに力を注いでいます。また、両疾患領域における約50年にわたる世界的リーダーとして、公衆衛生上の大きな問題となっている高血圧と糖尿病を治療するための革新的な医薬品と支援プログラムを提供しています。
ノバルティスのポートフォリオの中核は高血圧と糖尿病を治療するための循環器官用剤です。その中には、世界で最も処方されているARB、初めて承認された唯一の直接的レニン阻害剤(DRI)、代表的な2つの高血圧治療薬による配合剤や新規DPP-4阻害剤などが含まれています。ノバルティスは、効果的な医薬品やプログラム、そして継続的な研究活動を通じて、心血管疾患と代謝性疾患の改善に向けた医師と患者さんの取り組みを支援しています。
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。www.novartis.com
参考資料