ホーム >> ノバルティスについて >> プレスリリース >> 2008年

プレスリリース

プレスリリース

印刷用PDF

2008年9月17日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。

2型糖尿病治療薬 ビルダグリプチン
体重増加を引き起こさず、心血管系への安全性において良好な成績を示し、
広く使用されているチアゾリジン誘導体と比較して
優れた忍容性と同等の有効性を確認

*GALIANT試験では、ビルダグリプチン100mg1日1回が投与されました。ビルダグリプチンは欧州ではメトフォルミンまたはTZDとの併用で1日2回50mg、スルホニル尿素剤との併用では1日1回50mgの使用で承認されています。

2008年9月9日、バーゼル発 – 新しいデータによると、2型糖尿病の経口治療薬であるビルダグリプチン(海外での販売名:Galvus®)は、メトフォルミンを服用している患者さんを対象に、広く処方されている経口糖尿病治療薬のチアゾリジン誘導体(TZD: thiazolidinedione)よりも良好な忍容性と同等の有効性を示しました1。ビルダグリプチンによる治療を受けた患者さんでは、他の2型糖尿病治療薬でよくみられる体重増加が、人種、BMI、年齢にかかわらず認められませんでした1

この結果は、2,400名以上の患者さんが参加し、プライマリー・ケアの医師によって行われたGALIANT試験から得られたもので、イタリア・ローマで開催された欧州糖尿病学会(EASD: European Association for the Study of Diabetes)で発表されました。

欧州における2型糖尿病患者さんは5,300万人以上と推定されています4。血糖値のコントロールは容易なものではなく、糖尿病の患者さんの65%近くが目標とする血糖値レベルを達成できていません5。2型糖尿病は、無治療やコントロール不良の状態が続くと、心臓や腎臓の疾病、失明、血管や神経の障害を引き起こす恐れがあります6

EASDでは、ビルダグリプチンの心血管系への安全性に対する良好な成績や2、軽度から中等度の腎機能障害の患者さんにおいて忍容性が確認された3というデータも発表されました。

米国バーモント大学医学部の糖尿病・代謝トランスレーショナル医学部長であるリチャード・プラットレイ医学博士(Richard Pratley, MD, Director of the Diabetes & Metabolism Translational Medicine Unit at the University of Vermont College of Medicine, USA)は次のように述べています。「GALIANT試験では、2型糖尿病の患者さんの本質と多様性が反映されています。患者さんが目標とする血糖値レベルを達成するために、早期に併用療法を行うことの重要性が高まりつつあります。この試験により、ビルダグリプチンが多様な患者さんに対し、初期治療の段階で効果的であり忍容性も良好であることが示されました」。

GALIANT試験では、ビルダグリプチン100mgが1日1回投与されました。ビルダグリプチンは欧州委員会から、メトフォルミンまたはTZDとの併用では50mgを1日2回、スルホニル尿素薬(SU)との併用では50mgを1日1回の使用で承認されています。GALIANT試験は、ビルダグリプチンをTZDと比較した場合の有効性と安全性という重要なデータを確実かつ早期に評価するため、対象患者数を当初の計画よりも小規模化して行われました。

GALIANT試験では、血糖がメトフォルミンだけでは十分にコントロールされない2型糖尿病の患者さん(HbA1c >7%)において、ビルダグリプチン100mgを1日1回12週間投与した際の有効性がTZDに対して非劣性であることが示されました1(それぞれ-0.68% vs. -0.57% HbA1c 、p=0.001)。HbA1cは血糖コントロールの評価指標です。

この試験では、ビルダグリプチンによる治療を受けた患者さんの体重が減少しましたが、TZDによる治療を受けた患者さんは体重が増えました(それぞれ-0.58 kg ±0.09 kg vs. +0.33 kg ±0.11 kg)1。多くの2型糖尿病患者さんが体重管理に苦労しているため、これは大きなベネフィットだと言えます。

ノバルティス ファーマ社のグローバル開発部門の責任者であるトレバー・ムンデル医学博士(Trevor Mundel, MD)は次のように述べています。「GALIANT試験は、ビルダグリプチンが、メトフォルミンの投与で目標とする血糖値レベルを達成できていない患者さんに一般的に処方される治療薬でみられる体重増加を引き起こさない、効果的な治療薬であることを証明しました」。

EASDでは、プールされた約6,000名の患者さんのデータを解析した結果も発表されました。それによると、ビルダグリプチンはプラセボに比べて、心臓発作や脳卒中などの心血管や脳血管イベントを全体的に抑えるといった心血管系への安全性に対する良好な成績が示されました2。TZDやSUなどの経口糖尿病治療薬の心血管に対する安全性については近年、懸念が高まっています7

これとは別のプールされた1,400名以上の患者さんのデータ解析では、ビルダグリプチンが軽度から中等度の腎機能障害のある2型糖尿病患者さんにおいて良好な忍容性を示すことが確認されました3。腎機能低下は2型糖尿病患者さんに多くみられ8、腎臓病の罹患率は20%から40%に達しています9。また、この解析では、ビルダグリプチンによって長期間の治療を受けても腎機能に有害な変化は生じないということが確認されました3。また、軽度の腎機能障害のある患者さんにおいても、腎機能が正常な患者さんにおいても、同等の有効性がみられました3。ビルダグリプチンは現在、欧州では、中等度・重度の腎機能障害のある患者さんには推奨しないこととしています。

さらに、ノバルティスはEASDにおいて第10回「ノバルティス糖尿病賞」を授与しました。この賞は、糖尿病の臨床研究を振興された方、また、糖尿病を抱える人々の生活を改善するために献身的な活動をされた優れた方を表彰するために創設されたものです。「ノバルティス糖尿病賞」に関する詳しい情報は以下のサイトをご覧ください。
www.diabetesaward.novartis.com.

ビルダグリプチンとEucreas®(ビルダグリプチンとメトフォルミンの配合剤)は2型糖尿病の経口治療薬として欧州連合(EU)の全27加盟国ならびにノルウェーとアイスランドにおいて承認されています。ビルダグリプチンは現在、イタリア、英国、ドイツ、オランダ、デンマーク、ノルウェー、ギリシャ、マルタ、ポーランド、アイルランド、スペイン、スイス、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、フィリピン、シンガポール、インドの18ヵ国で販売されており、51ヵ国で承認されています。Eucreasは10ヵ国で販売されています。

米国では、2007年2月に「承認可能通知」受領後、米国での承認に必要な全体的ステップについてFDAと協議を行う中で、規模の小さい臨床試験が開始されました。米国での更なるデータの提出時期に関しては、現時点では確定していません。

ビルダグリプチンは2型糖尿病における血糖値上昇の原因となる膵島機能不全をターゲットとする新しい作用機序によって糖尿病を治療します。膵島機能不全は、インスリン抵抗性と共に、2型糖尿病の発症要因の一つです。ビルダグリプチンは、最も広く処方されている2型糖尿病治療薬との併用により、多様な患者さんにおいて有意な血糖降下作用と良好な忍容性を示します10,11。ビルダグリプチンは、これまでに行われた臨床プログラムにおいて治療を受けた14,000名以上の患者さんを含む多様な患者さんにおいて、優れた有効性を発揮しています。

副作用の発現率は全体としてプラセボと同様で、最も多くみられた副作用は鼻づまり、頭痛、めまい、および上気道感染症でした10。なお、ビルダグリプチンは肝機能障害のある患者さんへの使用を推奨しないこととし、治療開始後は定期的に肝機能検査の実施が求められています。1型糖尿病の患者さんには使用が認められていません。

ノバルティスは心血管疾患や代謝性疾患を患う何億人もの人々の生活を改善することに力を注いでいます。また、両疾患領域における約50年にわたる世界的リーダーとして、公衆衛生上の大きな問題となっている高血圧と糖尿病を治療するための革新的な医薬品と支援プログラムを提供しています。

ノバルティスのポートフォリオの中には、世界で最も処方されているARB、初めて承認された唯一の直接的レニン阻害剤(DRI)、代表的な2つの高血圧治療薬による配合剤や新規DPP-4阻害剤などが含まれています。ノバルティスは、効果的な医薬品やプログラム、そして持続的な研究活動を通じて、心血管疾患と代謝性疾患の改善に向けた医師と患者さんの取り組みを支援しています。

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。

ノバルティスについて

ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com

以上

参考文献

  1. Braceras R, et al. “Vildagliptin is as Effective as TZDs in Metformin Failures: Results of GALIANT - A Primary Care Diabetes Study.” Presented at EASD 6-11 September 2008 (Abstract P-914).
  2. Kothny W, et al. “Cardiovascular Safety Profile of Vildagliptin, a New DPP-4 Inhibitor for the Treatment of Type 2 Diabetes.” Presented at EASD 6-11 September 2008 (Poster P-915).
  3. Thuren T, et al. “Vildagliptin is Safe and Well Tolerated in Patients with Mild or Moderate Renal Impairment.” Presented at EASD 6-11 September 2008 (Oral Presentation OP-74).
  4. International Diabetes Federation. ‘Diabetes Atlas.’ 2006: Third edition.
  5. Saydah S, et al. Race and ethnic differences in glycemic control among adults with diagnosed diabetes in the United States. Ethn Dis 2007; 17:529-535.
  6. International Diabetes Federation. ‘Complications of Diabetes’ 2008: http://www.idf.org/home/index.cfm?node=13.
  7. Dluhy RG, et al. Intensive Glycemic Control in the ACCORD and ADVANCE Trials. The New England Journal of Medicine 2008; 358 (24): 2630-2633.
  8. Coresh J. Prevalence of Chronic Kidney Disease and Decreased Kidney Function in the Adult US Population: Third National Health and Nutrition Examination Survey. American Journal of Kidney Diseases 2003;41;1:1-12.
  9. Young BA, et al. Diabetes and Renal Disease in Veterans. Diabetes Care 27 (suppl 2): B45-49.
  10. Novartis: Data on File.
  11. Garber A, et al. Effects of Vildagliptin on Glucose Control in Patients with Type 2 Diabetes Inadequately Controlled with a Sulphonylurea. Diabetes, Obesity and Metabolism 2008; 10:1326-1463.
ノバルティスダイレクト

文字サイズの変更

  • 小さく
  • 標準
  • 大きく