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プレスリリース

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2008年9月29日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をお届けします。

RAD001、単独投与あるいはサンドスタチン®LAR®との併用で
稀少疾患である膵内分泌腫瘍の増殖を抑制

2008年9月13日、スイス・バーゼル発-RAD001(一般名:エベロリムス)とサンドスタチン®LAR®(一般名:酢酸オクトレオチド)の併用、あるいはRAD001の単独投与によって、稀少疾患で難治性のがんである膵臓の神経内分泌腫瘍(膵内分泌腫瘍: Pancreatic Neuroendocrine Tumors)の患者さんの腫瘍の増殖が抑制されるという新しいデータが発表されました。

RADIANT-1 (RAD001 In Advanced Neuroendocrine Tumors)試験によって得られたこの結果は、スウェーデンのストックホルムで開催された第33回欧州臨床腫瘍学会(ESMO: European Society for Medical Oncology)で発表されました。

RADIANT-1試験では、化学療法が奏効しなくなった膵内分泌腫瘍の患者さんを対象に、RAD001の1日1回投与とサンドスタチンLARの月1回投与の併用、またはRAD001の1日1回の単独投与が行われました。その結果、併用療法群の患者さんの82%、単独療法群の患者さんの77%において、腫瘍の縮小または安定が認められました。

テキサス大学医学部M.D.アンダーソンがんセンター准教授であるジェームズ・ヤオ医学博士(James Yao, MD, Associate Professor of Medicine at The University of Texas M. D. Anderson Cancer Center)は次のように述べています。「膵内分泌腫瘍は、ホルモン産生から来る衰弱症状を引き起こし、現在の標準療法である化学療法を実施しても、多くの場合、5年以内に患者さんの命を奪ってしまいます。この試験の結果は、RAD001単独あるいはサンドスタチンLARとの併用でも、腫瘍の縮小または安定化をもたらし、現在治療選択肢の限られている患者さんの無増悪生存期間を延長する有望な治療薬となる可能性があることを示しています」。

RADIANT-1試験は、膵内分泌腫瘍の患者さんに対するmTOR阻害剤の可能性について、RAD001単独またはサンドスタチンLARとの併用による効果を検証するために行われたものです。RAD001(予定製品名:Afinitor®)は1日1回投与の経口治療薬であり、細胞分裂と血管新生の制御において中心的な役割を果たすタンパクであるmTORを持続的に阻害します。

ノバルティス オンコロジー事業部のグローバル責任者であるデビッド・エプスタイン(David Epstein, President and CEO of Novartis Oncology)は次のように述べています。「これらの結果は、これまでどのような治療も十分に奏効しなかった、稀ではあるものの致死的ながんの患者さんにとって、RAD001が有望な治療選択肢となりうる可能性を示しています。RAD001とサンドスタチンLARの併用により、化学療法が奏効しない膵内分泌腫瘍の患者さんの疾患と症状のコントロールに、新しい治療法が提供できる可能性があります」。

現在、膵内分泌腫瘍やカルチノイド腫瘍の患者さんに対するフェーズIII試験が2つ進行中です。その評価項目は無増悪生存期間と全生存期間です。

RADIANT-1の結果

RADIANT-1は、細胞障害性の化学療法による前治療が奏効しなくなった、進行性膵内分泌腫瘍の患者さん160名を対象とする第II相・国際・多施設共同・オープンラベル試験です。単独療法群においては、115名の患者さんがRAD001の単独投与を受けました。併用療法群においては、サンドスタチンLAR による治療の間に腫瘍が増大した45名の患者さんが、継続してRAD001の追加投与を受けました。

RADIANT-1の主要評価項目は単独療法群における奏効率(完全奏効と部分奏効)です。副次的評価項目は併用療法群における奏効率や、奏効期間、安全性・忍容性、無増悪生存率・全生存率、血漿クロモグラニンAの変化、および両群における薬物動態です。

単独療法群の結果

77%の患者さんにおいて、臨床的ベネフィット(奏効及び安定)が認められました。RAD001の単独投与を受けた患者さんの全奏効率(完全奏効と部分奏効)は8%で(信頼区間 3.6-14.3)、効果が確認された全例が部分奏効であり、完全奏効はみられませんでした。また、69%の患者さんでは腫瘍安定が確認されました。一方、14%の患者さんには病態の進行が見られ、10%の患者さんについては効果の確認ができませんでした。奏効期間の中央値は10.6カ月(信頼区間8.3-N/A)、無増悪生存期間は9.3カ月でした。データ評価時には、全生存期間は中央値に到達しませんでした。

RAD001単独の投与を受けた患者さんにおいて最も頻繁に起きた有害事象は、口内炎(44%)、発疹(40%)、下痢(37%)、疲労感(29%)、悪心(26%)、嘔吐(17%)、無力症(16%)、貧血(12%)および体重減(11%)です。

併用療法群の結果

82%の患者さんにおいて、臨床的ベネフィット(奏効及び安定)が認められました。RAD001とサンドスタチンLARの併用投与を受けた患者さんの全奏効率は4%で(信頼区間 0.5-15.1)、効果が確認された全例が部分奏効であり、完全奏効は見られませんでした。また、78%の患者さんでは安定が確認されました。一方、2%の患者さんには病態の進行が見られ、16%の患者さんについては効果の確認ができませんでした。無増悪生存期間は12.9カ月でした。データ評価時には、全生存期間は中央値に到達しませんでした。

RAD001をサンドスタチンLARと併用で投与を受けた患者さんにおいて最も頻繁に起きた有害事象は、口内炎(49%)、発疹(40%)、下痢(29%)、疲労感(33%)、悪心(33%)、嘔吐(13%)、無力症(11%)、貧血(18%)および体重減(16%)です。

NETについて

「神経内分泌腫瘍」または「NET(Neuroendocrine tumors)」という用語は、世界保健機関(WHO)の定義によると、膵内分泌腫瘍やカルチノイド腫瘍を含む様々な腫瘍の総称です。NETの発症は、完全には解明されていません。NETが、内分泌系に悪影響を及ぼす遺伝的症候群の一部である可能性を示す症例も存在します。NETは比較的稀ながんであり、確立した検査は存在しません。他の多くの病気と同様、生活習慣の中でも特に喫煙がNETのリスクを高める可能性があります。

膵内分泌腫瘍との診断を受けるのは、100万人のうち5症例程度です。膵内分泌腫瘍患者の5年生存率は、55%に過ぎません。膵内分泌腫瘍は40歳から60歳の男女にもっとも多く見られます。

RAD001について

RAD001は経口のmTOR阻害剤であり、複数のがん種で試験が進められている薬剤です。RAD001は、がんの細胞分裂、細胞代謝、及び血管新生の制御において中心的な役割を果たすタンパクであるmTORを持続的に阻害します。

現在、進行性の神経内分泌腫瘍(膵内分泌腫瘍およびカルチノイド腫瘍)の患者さんを対象に、RAD001による第III相臨床試験が2本進行しています。また、膵内分泌腫瘍に加え、腎細胞がん、リンパ腫、乳がん、胃がん、肺がん、その他のがん及び結節性硬化症に対し、単剤または既存の治療薬との併用による開発が進行中です。

サンドスタチンLARについて

「サンドスタチンLAR」は酢酸オクトレオチドの注射用徐放性製剤です。ソマトスタチンアナログである酢酸オクトレオチドは、天然のソマトスタチンと同様の薬理学的効果を発揮しますが、ソマトスタチンよりも強力に各種ホルモンの分泌を抑制します。この特性から、オクトレオチドは神経内分泌腫瘍に関連する臨床症状の治療に使用されてきました。さらに、オクトレオチドは、下垂体腫瘍に起因する先端巨大症の患者さんにおける成長ホルモンやIGF-1の値を、多くの場合正常値まで引き下げます。

サンドスタチン注射液は酢酸オクトレオチドの皮下注射剤であり、1987年12月にニュージーランドで最初に承認されました。注射用徐放性製剤の「サンドスタチンLAR」は、1995年6月にフランスで最初に承認されました。「サンドスタチン注射液/サンドスタチンLAR」は10年以上にわたって蓄積してきた60万患者年を越える経験を通じ、持続的有効性とともに堅固な安全性プロファイルの実績を積み重ねています。

「サンドスタチンLAR」に関する重要な安全性情報

臨床試験で認められた副作用は、悪心、腹痛、鼓腸放屁、便秘、嘔吐、注射部位痛、高血糖または低血糖、不整脈などでした。比較的高頻度に胆石症がみられましたが、治療を要する症例はごく少数にとどまりました。

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。

ノバルティスについて

ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com

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