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2008年12月22日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
ノバルティスのアロマターゼ阻害剤「フェマーラ®」、
乳がん手術後に5年間投与することで
タモキシフェン5年投与に比べ全生存の改善を示唆
2008年12月11日、バーゼル国際的なサンアントニオ乳癌シンポジウムで報告された1大規模臨床試験の新しい長期データによると、閉経後ホルモン感受性早期乳がん患者さんが、術後に「フェマーラ®」 (一般名: レトロゾール) を5年間服用することで、タモキシフェンを投与した場合と比較して死亡リスクが13% (P=0.08) 低下したことが示されました。
この結果は、International Breast Cancer Study Group (IBCSG)が実施したBIG 1-98試験における、「フェマーラ」とタモキシフェンそれぞれの単剤治療群のITT解析(Intent-to-Treat : ITT analysis) によるものです。 (フォローアップ期間中央値: 76ヵ月)。タモキシフェン単剤治療群には、盲検が2005年に解除された後、希望により「フェマーラ」の服用に切り替えた患者さんが約25%含まれることを考慮すると、「フェマーラ」単剤治療群で全生存の改善が示唆されたことは重要な意味を持ちます。この結果は統計的に有意ではないものの、手術後に投与した場合、タモキシフェンによる5年間の治療と比較して、5年間のアロマターゼ阻害剤が全生存を改善することを示唆した初めてのデータです。
患者さんの希望に基づく薬剤切り替えの影響を調べるため、タモキシフェン単剤治療群の一部が「フェマーラ」投与に切り替わった時点でフォローアップを打ち切る解析も行いました。この解析では、「フェマーラ」を5年間投与することで死亡のリスクを19% (ハザード比=0.81, 95%信頼区間 0.69-0.94)減少させることが確認されました。
コペンハーゲン大学病院腫瘍学教授で、BIG 1-98試験の試験統括医の一人でもあるHenning T. Mouridsen医学博士(Henning T. Mouridsen, MD, PhD, Professor of Oncology, Copenhagen University Hospital)は次のように述べています。「今回の発表は乳がん治療に新たな1ページを開くものです。アロマターゼ阻害剤の5年投与がタモキシフェン投与よりも全生存を改善することが示唆されたのは今回が初めてです。術後アジュバント療法にレトロゾールを使用した場合にみられる死亡リスクの減少は、レトロゾールが早い段階から継続して再発と遠隔転移のリスクを減らした結果であると考えられます」。
BIG 1-98試験は、再発リスクを最小限に抑える上で最も有効な治療法を明らかにするため、アロマターゼ阻害剤またはタモキシフェンによる5年間の単剤治療および両剤を順次切り替えるシークエンシャル治療を直接比較し、調査するようデザインされた唯一の臨床試験です。「フェマーラ」は、イニシャルアジュバント治療としてフォローアップ期間26カ月 (中央値) の早期からタモキシフェンよりも遠隔転移を有意に減少することが実証された唯一のアロマターゼ阻害剤です。
「フェマーラ」単剤治療群のITT解析では、全生存改善の可能性または死亡リスクが13%低下したこと (P=0.08, ハザード比=0.87, 95%信頼区間0.75~1.02)が示された他、タモキシフェンと比較して、「フェマーラ」が無病生存イベントのリスクを12% (P=0.03, ハザード比=0.88, 95%信頼区間 0.78~0.99)、遠隔転移のリスクを15% (P=0.05, ハザード比=0.85, 95%信頼区間0.72~1.00) 低下させ、長期フォローアップにおいても有用であることを実証しました。
「『フェマーラ』は、これまでの試験でも一貫して素晴らしい結果を示してきましたが、今回の発表によって閉経後の早期乳がん患者さんに『フェマーラ』が有効であることが改めて確認されました。今回示された全生存に関するデータは乳がん患者さんにとって新しい希望となるでしょう」とノバルティス オンコロジー事業部エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼グローバル開発責任者であるアレッサンドロ・リバ博士 (Alessandro Riva, MD, Executive Vice President & Global Head of Development, Novartis Oncology)は述べています。
サンアントニオ乳癌シンポジウムでは、シークエンシャル治療に関する解析結果(Sequential Treatment Analysis: STA)も発表され、「フェマーラ」で術後アジュバント治療を開始し5年間継続することの有効性を裏付けました。(ランダム化からの) この解析結果により、術後のホルモン治療において途中で薬剤を切り替える療法は「フェマーラ」の5年間単剤治療と比較して、優れているわけではないことが明らかになりました。
シークエンシャル治療解析対象の3群の5年無病生存率は、「フェマーラ」単剤治療群が87.9%、タモキシフェンを2年間投与後「フェマーラ」を3年間投与した群が86.2%、「フェマーラ」2年間投与後タモキシフェン3年間投与群が87.6%でした。治験統括医は、シークエンシャル治療は「フェマーラ」単剤治療と比較して、無病生存の改善が認められなかったと結論付けました。
試験の詳細
BIG I-98試験は、無作為化・二重盲検比較・第III相臨床試験で、27カ国の閉経後の早期乳がん患者さんを対象としたものです1。
患者さんは次の4つの群に無作為に割付けられています。
1998年、「フェマーラ」またはタモキシフェンのいずれかだけで5年間治療する最初のコホートの登録を開始し、1999年に、シークエンシャル療法の効果を検証するために、「フェマーラ」またはタモキシフェンのいずれかの単剤投与、またはタモキシフェンの後に「フェマーラ」、「フェマーラ」の後にタモキシフェンのいずれかの順序で切り替え投与する患者さんの登録を開始しました (n=6,182)。単剤治療群は合計4,922名を対象に、「フェマーラ」またはタモキシフェンによる治療のいずれかに無作為に割付けられました1。2005年 に報告された初回コア解析は、本試験に登録された8,010名すべてを対象としています。
本試験は、無作為割付けの時点から、次のいずれかが最初に発生する時点までの無病生存を主要評価項目としています。
これは、術後アジュバント療法にアロマターゼ阻害剤を用いた他の試験の評価項目の定義と似ていますが、まったく同じものではありません。評価項目は他に、乳がん再発までの期間 (浸潤性対側乳がんは含み、続発性[乳がん以外のがん]は除外。がん以外の原因で死亡した場合は打ち切り)、乳がんが遠隔部位に再発するまでの時間 (乳がん再発までの時間。ただし、局所および対側乳がんを除く)、全生存などがあります。
2005年、「フェマーラ」の単剤治療は無病生存の改善と再発リスクの低下の点でタモキシフェン単剤治療に勝るという結果が初めて明らかとなり、その後、タモキシフェン単剤治療群の盲検は解除されました。そのうちのおよそ4分の1の患者さんは希望によって「フェマーラ」投与へ切り替えられ、他の3群は盲検化されたままでした。この切り替えが「フェマーラ」の有効性にどの程度影響するかの評価を目的としてその後の解析が行なわれました1。
本試験の開始から10年以上にわたって行われた長期フォローアップでは、「フェマーラ」とタモキシフェンの有害事象はこれまでの安全性プロファイルと一致しています。病状、安全性、全生存を追跡調査するため、患者さんについては今後生涯に渡り、観察が行われる予定です2。
以上
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。ノバルティス グループ全体の2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com
参考文献