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2009年4月1日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表したリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
エベロリムス、前治療が無効となった進行性腎細胞がんの治療薬として
米国で承認を取得
2009年3月30日、バーゼル発-ノバルティスは本日、エベロリムス(米国での製品名:「AFINITOR®」)錠が、スニチニブやソラフェニブによる前治療が無効となった進行性腎細胞がん患者さんの治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表しました。
現在、進行性腎細胞がんの標準治療薬として、スニチニブやソラフェニブが用いられています2。こうした治療が無効となった患者さんにおいては、エベロリムス以外の第III相試験が実施されておらず、満たされていない重大な医療上のニーズが存在していました1。
今回の承認は、プラセボと比較して、エベロリムスが腎細胞がんの患者さんの無増悪生存期間を2倍以上(1.9ヵ月に対し4.9ヵ月)延長し、疾患の進行のリスクを67%(ハザード比=0.33、95%信頼区間0.25~0.43;P<0.0001)抑制した3ことを示すデータに基づくものです。また、さらなるデータによると、エベロリムスによる治療開始10ヵ月の時点で、約25%の患者さんでは腫瘍の増大が見られませんでした1。
エベロリムスのFDA承認の基となったRECORD-1試験の治験統括医であるニューヨークにあるMemorial Sloan-Kettering Cancer CenterのロバートJ.モッツアー(Robert J. Motzer, MD)医師は次のように述べています。「今回の承認で、進行性腎細胞がん治療における重要な一歩となる、新しい有用な治療法が誕生したこととなります。治療が困難な進行性腎細胞がんの患者さんに、疾患と闘う方法を提供し続けるためには、新しい治療選択肢が非常に重要です。エベロリムスは、臨床試験のデータから、スニチニブまたはソラフェニブによる初期治療が無効となった場合にぜひ検討すべき選択肢です」。
2008年、FDAは、進行性腎細胞がん患者さんのニーズを満たす可能性があるとして、エベロリムス(RAD001)を優先審査品目に指定しました。ノバルティスは、EU、スイス及び日本を初めとする世界各国で承認を申請しています。
エベロリムスは、がん細胞内で腫瘍の細胞分裂及び血管新生を制御するmTORタンパクの阻害剤です。前臨床及び臨床データから、複数のがん種における腫瘍の発生や増殖におけるmTORの中心的な役割が確認されています1。
ノバルティス オンコロジー事業部及びノバルティス分子診断事業部のグローバル責任者であるデビッド・エプスタインは次のように述べています。「今回の承認で、進行性腎細胞がん治療における大きなアンメット・ニーズを満たすことが証明された標的療法を、患者さんに提供することができます。腎がんにおけるエベロリムスの研究を続けるとともに、幅広い臨床プログラムを通じて、他の多様ながんにおけるエベロリムスの可能性を模索し続けます」。
腎細胞がん(RCC)について
腎細胞がんは多くの場合、腎がんと呼ばれます。腎がんは、新たな全がん発症例の約2%を占めています4。腎細胞がんは腎がんの中でもっともよく見られ、罹患率は世界的に上昇を続けていますが、その原因として喫煙や肥満などがあります5,6。2008年に米国で約54,000例の腎細胞がん新規症例が発症したと推定され、13,000人以上がこの疾患により死亡しました7。 腎細胞がんでは、がん細胞が尿細管の内膜に発生して腫瘍へと成長していきます8。未治療の場合、腫瘍は周辺のリンパ節へ、さらには他臓器に浸潤します9。
RECORD-1試験
エベロリムスの米国での申請は、ソラフェニブやスニチニブ、あるいは両方を含む治療後にがんが増悪した進行性腎細胞がん患者さんを対象に、経口mTOR阻害剤の有効性を検討した最大規模の第III相臨床試験であるRECORD-1(REnal Cell cancer treatment with Oral RAD001 given Daily)試験のデータに基づいて行われました。2008年2月、試験の中間解析で、エベロリムスの投与を受けた患者さんのがんの増悪がプラセボ群の患者さんに比較して有意に遅いことが示され、独立データモニタリング委員会の勧告を受けて、ノバルティスは同試験を中止しました1。
本試験は、スニチニブ及び/またはソラフェニブによる前治療後にがんが増悪した進行性腎細胞がんの患者さん416名を対象とした国際・多施設・無作為化・二重盲検試験です。また、ベバシズマブ、インターフェロンα、インターロイキン-2による前治療を受けていた患者さんも含まれています。患者さんは、エベロリムス(10 mg)を毎日投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられ、ベスト・サポーティブ・ケア(支持療法)を併用しました。今回の試験の主要評価項目は無増悪生存期間であり、独立した中央画像判定機関によって評価されました3。
エベロリムスについて
エベロリムスは、前治療後の腎細胞がんを適応症とした初めての1日1回経口投与の治療薬です。がん細胞において、エベロリムスは細胞分裂、細胞代謝及び血管新生の制御において中心的な役割を果たすmTORタンパクを持続的に阻害します。エベロリムスは、神経内分泌腫瘍、乳がん、胃がん、及び肝細胞がん(HCC)に加え、非ホジキンリンパ腫など複数のがん種で試験が行われています1。
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防のためのワクチン・診断関連事業、そしてコンシューマー向けの一般用医薬品、コンタクトレンズ、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2008年の売上高は415億米ドル、純利益は82億ドル、研究開発費は72億米ドルでした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約96,700人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com
参考文献: