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2009年5月18日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
『世界禁煙デー』を前に、40才以上の「喫煙者」600名を対象に
喫煙と疾患に関する意識調査を実施
喫煙と「眼の病気」の関係性、知っているのはわずか2割未満
8割の喫煙者が「急激な視力低下・失明には恐怖」
「喫煙によって視力低下・失明するのなら、禁煙を考える」という喫煙者が6割
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷宏幸)は、5月31日の世界禁煙デーを前に、全国の40才以上の喫煙者、男女600名に対し、喫煙と疾患に関するインターネット意識調査を実施しました(実施時期:2009年4月)。
その結果、喫煙が危険因子とされている疾患への認知率は、肺がんが97.2%、心臓病(心筋梗塞)、肺気腫・COPD、妊婦の早産や胎児の発育障害はそれぞれ90.8%、脳卒中が87.0%であるのに対し、眼疾患については、加齢黄斑変性症が19.6%、糖尿病網膜症が18.2%、白内障が13.5%と、それぞれ2割未満にとどまりました[図1]。このように、タバコパッケージの警告表示に記載されている疾患については認知率が高かったものの、喫煙が眼に及ぼす影響についてはほとんど知られていませんでした。
一方で、喫煙との因果関係が確認されている疾患や症状への「恐怖度」については、肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)をはじめとする呼吸器疾患の症状とされる「呼吸困難感・息切れ」(74.1%)よりも、「視力の急激な低下・失明」に恐怖を感じると回答した喫煙者が約8割(78.7%)と多く、脳卒中(89.5%)や心筋梗塞(89.2%)と同程度に恐怖を感じていることがわかりました[図2]。
また、喫煙が危険因子となる疾患を挙げ、それらを発症した場合に禁煙しようと思うかという意向をたずねたところ、「急激な視力低下・失明」につながるなら禁煙するとした喫煙者は59.1%で、脳卒中(72.2%)、心筋梗塞(71.7%)、激しい頭痛(60.8%)に続き、ひとつの禁煙の動機となることがわかりました[図3]。この結果と上記の恐怖度に関する調査を合わせて見ると、8割近くが「急激な視力低下・失明」に恐怖を感じていることから、「喫煙」と「視力低下・失明」の因果関係が今以上に認知・理解されれば、禁煙を試みようとする喫煙者が増える可能性が示唆されます。
今回の調査結果を受け、九州大学大学院医学研究院眼科学分野 教授 石橋達朗先生は、次のように述べています。『喫煙によって眼疾患を発症するリスクが高まるということは、一般的にはあまり知られていません。しかし、いくつかの調査・研究から、喫煙が危険因子になり得ると明らかにされている眼疾患に「白内障」1) や「加齢黄斑変性症」2)があります。特に、近年日本でも高齢者に増加している加齢黄斑変性症では、喫煙による発症リスクが2.2倍になるという疫学研究のデータがあります(福岡県久山町研究)2)。加齢黄斑変性症の症状としては、ものがゆがんで見えたり、視野の中心部が真っ暗になったりして、視力や日常生活の質が大きく低下し、治療せずに放っておくと失明に至ることもあります。予防のためには、食事・運動などの生活習慣への配慮も大切ですが、もっとも取り組むべきは禁煙といわれています。また、治療方法も飛躍的に進歩しており、加齢黄斑変性症で低下した視力を改善させる薬剤も登場しています。ものが歪んで見えるなどの眼の症状が出た場合には、必ず眼科専門医に相談していただきたいと思います』
【調査仕様】
【調査結果】
■ 喫煙と関係のある疾患についての認知度[図1]:
「喫煙と関係がある疾患」として喫煙者に認識されている割合は、「肺がん」が97.2%、「心臓病(心筋梗塞など)」、「肺気腫・COPD」、「妊婦の早産や胎児の発育障害」が共に90.8%、「脳卒中」が87.0%を占めました。一方、眼の疾患である「加齢黄斑変性症」は19.6%、「糖尿病網膜症」は18.2%、「白内障」は13.5%でした。このうち、複数の疫学研究により喫煙との因果関係が確認されている「加齢黄斑変性症」については、「疾患について知らない/聞いたことがない」と回答した割合が22.0%であり、今回の調査で対象となった17種類の喫煙と関係のある疾患の中では、喫煙者に最も知られていない疾患であることがわかりました。
■ 疾患・症状に対する「恐怖度」[図2]:
喫煙者が、喫煙と関係のある疾患・症状に対して「怖いと思う」、「少し怖いと思う」と回答した割合は、脳卒中(89.5%)、心筋梗塞(89.2%)、激しい頭痛(80.7%)、視力の急激な低下・失明(78.7%)、呼吸困難感・息切れ(74.1%)の順に高い結果を示しました。
■ 喫煙によって疾患・症状が生じる場合の「禁煙の意向」[図3]:
喫煙者が、喫煙と関係のある疾患や症状が自らに生じた場合に「禁煙しようと思う」、「まあ禁煙しようと思う」と回答した割合は、脳卒中(72.2%)、心筋梗塞(71.7%)、激しい頭痛(60.8%)、視力の急激な低下・失明(59.1%)、呼吸困難感・息切れ(58.4%)の順に高い結果を示しました。
■ 喫煙者の眼科受診状況[図4]:
眼科の定期的な検診については、「特に気になる症状がないので検診を受けていない」との回答が54.4%と過半数を占めました。以下、「健康診断の際の検診のみ受けている」(21.7%)、「コンタクトレンズや眼鏡のため、必要があれば受けている」(11.8%)、「現在治療中のため定期的に通院している」(5.3%)、「治療中ではないが、健康診断以外でも定期的に検診を受けている」(5.0%)と続きました。喫煙は、加齢黄斑変性症や白内障などの眼疾患のリスクを高めますが、喫煙者は、具体的な理由がなければ眼科を受診せず、定期的に眼科の検診も受けていないという実態が明らかになりました。
■ 急激な視力低下、視界の悪化が生じた場合の不安[図5]:
急激な視力低下、視界の悪化(普段読めていた新聞の文字などがぼやけて見えなくなる、視野の一部が暗くなって全体が把握できなくなるなど)が生じた場合、「不安に思う」または「少し不安に思う」割合は、日常生活(料理、新聞・TV、外出など)(81.5%)、趣味への影響(読書、映画、ゴルフなど)(79.5%)、仕事への影響(78.3%)の順に高い結果を示しました。シニア世代においては、仕事以上に日常生活や趣味における視力低下への不安が大きいことが示されました。
ノバルティス ファーマは、2004年に加齢黄斑変性症治療薬「ビスダイン®」(一般名:ベルテポルフィン)を発売して以来、新聞への広告掲載や市民公開講座の開催などを通じて、加齢黄斑変性症に対する疾患啓発活動を行ってきました。2009年3月には滲出型加齢黄斑変性症の国内外の臨床試験で、初めて有意な視力改善効果がみられたVEGF阻害薬である「ルセンティス®」[一般名:ラニビズマブ(遺伝子組換え)]を発売しました3.4)。また、1999年5月より、医療用医薬品の禁煙補助薬 「ニコチネル®TTS®」を、2008年5月にはOTC医薬品として「ニコチネル®パッチ」を、2008年10月には「ニコチネル®ミント」を発売しており、禁煙補助薬のリーディングブランドとして、禁煙に挑戦するより多くの喫煙者に、ライフスタイルやニーズにあわせた幅広い禁煙の選択肢と禁煙サポートを提供しています。
加齢黄斑変性症について
加齢黄斑変性症は、欧米諸国では50歳以上の失明の主な原因の一つとなっている疾患で、日本でも高齢化に伴い患者数が増加しています。加齢黄斑変性症になると視野中心部の視力(中心視力)が悪化し、「文字や時計が読めない」「料理ができない」「声は聞こえるが、顔が見えない」「目的地にたどり着けない」といった著しい生活の質の低下を伴い、重篤な場合には社会的失明と呼ばれる状態を引き起こすため、早期発見・早期治療が重要です。福岡県久山町の住民を対象とした研究では、AMDを有している人は50歳以上の0.87%で、日本での患者数はおよそ43万人、そのうち滲出型は50歳以上の0.67%で、日本での患者数はおよそ33万4000人と推定されています5)。
参考文献
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2008年の売上高は415億米ドルで、純利益は82億米ドル、研究開発費は72億米ドルでした。ノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp