ページ内を移動するためのショートカット

2009年6月3日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表したリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
エベロリムス、EUで進行性腎細胞がんの治療薬として承認勧告を取得
2009年5月29日、スイス・バーゼル発 — ノバルティスは、欧州連合(EU)における進行性腎細胞がんの治療薬としてのエベロリムス(欧州での予定製品名「Afinitor®」)錠の承認を支持する肯定的な意見をヒト用医薬品委員会(CHMP:Committee for Medicinal Products for Human Use)から取得しました1。
CHMPは、プラセボ群と比較して、エベロリムスが初期治療後にがんが進行した進行性腎がんの患者さんの無増悪生存期間を2倍以上(1.9カ月対4.9カ月)延長したことを示すデータに基づき、エベロリムスの承認を推奨しました1,2。このデータはエベロリムスががんの進行/死亡リスクを67%(ハザード比=0.33、95%信頼区間 0.25~0.43; P<0.0001)減少させたことも示しています2。
通例、欧州委員会はCHMPの勧告に従って、2~3カ月以内に最終決定を行います。この決定は、EUの全27加盟国に適用されます。現在、スイス、日本を初めとする世界各国でもエベロリムスに対する承認審査が行われています1。
ノバルティス オンコロジー事業部及びノバルティス分子診断事業部のグローバル責任者であるデビッド・エプスタインは次のように述べています。「今回CHMPから肯定的な意見を受け取ったことは、進行性腎がんの患者さんにとって朗報であり、重要なアンメット・メディカル・ニーズ(未だ有効な治療法がない医療ニーズ)を満たす新しい治療法の提供に向けてまた一歩前進することになります。また、私たちは、エベロリムスの早期腎がんに対する効果や、他のがん種に対する治療薬としての可能性についても研究を続けています」。
米国食品医薬品局(FDA)は、進行性腎細胞がん患者さんのニーズを満たす可能性があるとして、エベロリムスを優先審査品目に指定し、2009年3月にスニチニブまたはソラフェニブによる初期治療が無効となった進行性腎細胞がん患者さんの治療薬として承認しました(米国における製品名「Afinitor®」)1,2。スニチニブとソラフェニブはVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害薬で、進行性腎細胞がんの初期治療に用いられます1。
申請データ
エベロリムスの申請は、前治療にもかかわらずがんが増悪した進行性腎細胞がんの患者さんを対象に、経口mTOR阻害剤の有効性を検討した最大規模の第III相試験であるRECORD-1(REnal Cell cancer treatment with Oral RAD001 given Daily)試験のデータに基づいて行われました。2008年2月、試験の中間解析で、エベロリムスの投与を受けた患者さんのがんの増悪/死亡が、プラセボ群の患者さんに比較して有意に遅いことが示され、独立データモニタリング委員会の勧告を受けて、ノバルティスは同試験を中止しました1,2。
本試験は、スニチニブやソラフェニブによる前治療後にがんが増悪した進行性腎細胞がんの患者さん416名を対象とした国際・多施設・無作為化・二重盲検試験です。また、ベバシズマブ、インターフェロンα、インターロイキン-2による前治療を受けていた患者さんも含まれています。患者さんは、エベロリムス(10mg)を毎日服用する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられ、ベスト・サポーティブ・ケア(支持療法)を併用しました。本試験の主要評価項目は無増悪生存期間であり、独立した中央画像判定機関によって評価されました2。
腎細胞がん(RCC)について
腎細胞がんは多くの場合、腎がんと呼ばれます。腎がんは、新たな全がん発症例の約2%を占めています。腎細胞がんは腎がんの中でもっともよく見られ、罹患率は世界的に上昇を続けていますが、その原因として喫煙や肥満などがあります3。
腎細胞がんでは、がん細胞が尿細管の内膜に発生して腫瘍へと成長していきます4。未治療の場合、腫瘍は周辺のリンパ節へ、さらには他臓器に浸潤します5。
エベロリムスについて
エベロリムス は、スニチニブやソラフェニブによる前治療が無効となった進行性腎細胞がんを適応症として米国で承認された初めての1日1回経口投与の治療薬です1,2。エベロリムスは、がん細胞において、腫瘍細胞分裂と血管新生を制御するmTORタンパクを直接標的とし、作用します。前臨床データや臨床データから、mTORタンパクが複数の腫瘍の発生と進行に関して重要な役割を果たすことが明らかになっています。また、エベロリムスは、神経内分泌腫瘍、乳がん、胃がん、肝細胞がん、非ホジキンリンパ腫など複数のがん種で試験が行われています1。
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防のためのワクチン・診断関連事業、そしてコンシューマー向けの一般用医薬品、コンタクトレンズ、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2008年の売上高は415億米ドル、純利益は82億ドル、研究開発費は72億米ドルでした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com
参考文献: