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プレスリリース

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2009年7月3日

報道関係各位

ノバルティス(スイス)が発表したリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。

エベロリムスと「サンドスタチン® LAR®」併用第II相試験の最新結果が発表:
進行性膵内分泌腫瘍の患者さんの無増悪生存期間が約17カ月間に

2009年6月24日、スイス・バーゼル発 — エベロリムス(米国での製品名:Afinitor®)と「サンドスタチンLAR」注射液(一般名:酢酸オクトレオチド)の併用、あるいはエベロリムスの単独投与によって、膵臓の進行性神経内分泌腫瘍(進行性膵内分泌腫瘍:Pancreatic Neuroendocrine Tumors)の患者さんの腫瘍の増殖が抑制される可能性があることを示す新しい研究結果が示されました。これらの結果は、スペインのバルセロナで開催される第11回世界消化器癌学会議(the 11th World Congress on Gastrointestinal Cancer)で発表されます。

RADIANT-1 (RAD001 In Advanced Neuroendocrine Tumors) 試験は、化学療法が奏効しなくなった膵内分泌腫瘍の患者さん160名を対象とする第II相試験です。本試験の最終解析によると、エベロリムスと、数種の神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumors;NET)の症状コントロールに対して承認されている「サンドスタチンLAR」の併用投与を受けた患者さんの無増悪期間は中央値で16.7カ月となり、最初の解析よりも約4カ月延長したことが明らかになりました1,2。さらに、併用投与を受けた患者さんの84%で腫瘍の縮小が見られました。エベロリムスの単独投与を受けた患者さんの無増悪期間は9.7カ月で、約60%の患者さんで腫瘍の縮小が見られました1

NETは、内分泌系と神経系双方に関与する細胞が腫瘍化するがんの一種で、中でも膵臓のNETは希少疾患です。患者さんの約60%は、すでにがんが身体の他の部分に広がっている進行した状態で診断されるため、治療はさらに困難になります。進行性膵内分泌腫瘍の患者さんの生存期間の中央値は17カ月です3

テキサス大学医学部 M.D.アンダーソンがんセンター准教授であるジェームズ・ヤオ医学博士(James Yao, MD, Associate Professor of Medicine at The University of Texas M. D. Anderson Cancer Center)は次のように述べています。「RADIANT-1 試験で得られたこれらの最終結果は、エベロリムス単独あるいは「サンドスタチンLAR」と併用することで、より長期間にわたり腫瘍を安定させられる可能性を示しています。進行性膵内分泌腫瘍の治療選択肢は現在限られており、これらの有望なデータは、エベロリムスが化学療法後に疾患が進行した患者さんにベネフィットを提供する可能性を示唆しています」。

さらに、RADIANT-1 試験の結果を検討し、エベロリムスのベネフィットを最も大きく受けられる患者さんを特定するためのバイオマーカーについても評価しました。試験データの解析では、クロモグラニンA(chromogranin A;CgA)とニューロン特異性エノラーゼ(neuron-specific enolase;NSE)濃度に早期に反応が認められた患者さんは、早期に反応が認められなかった患者さんよりも無増悪生存期間が長いことが示されました。NETの患者さんにとって、よりよい治療選択肢を決める上でのバイオマーカーの潜在的な価値を見極めるため、第III相試験でさらなる評価を行っています1

ノバルティス オンコロジー事業部エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼グローバル開発責任者であるアレッサンドロ・リバ医学博士(Alessandro Riva, MD, Executive Vice President, Global Head, Novartis Oncology Development)は次のように述べています。「この20年間、ノバルティスは神経内分泌腫瘍の患者さんの治療法の開発に専心してきました。この試験で研究しているバイオマーカーは、どの患者さんがエベロリムスのベネフィットを最も受けることができるかを判定する際に重要な情報を提供し、適切な患者さんに適切な医薬品を提供するという私たちの目標の前進につながるものです」。

現在進行中のRADIANT-3 試験は、膵内分泌腫瘍の患者さんに対する治療選択肢としてのエベロリムスの可能性をさらに検証することを目的とした第III相試験で、すでに患者さんの登録を完了しました。この試験は、エベロリムスの投与とベスト・サポーティブ・ケアにより、無増悪生存期間の延長と全生存期間への寄与の可能性について評価すると同時に、副次的な目的としてバイオマーカーCgAについても検討する予定です。

RADIANT-1 試験の詳細

RADIANT-1 試験は、化学療法による前治療が奏効しなくなった進行性膵内分泌腫瘍の患者さんを対象とした第II相・国際・多施設共同・層別化・オープンラベル試験です。患者さんは「サンドスタチンLAR」による前治療の有無に基づいて、2つの治療群のいずれかに割り付けられました。単独療法群では、「サンドスタチンLAR」の投与歴がない115名の患者さんがエベロリムスの1日1回投与を受けました。併用療法群では、試験登録時点に3カ月以上継続して「サンドスタチンLAR」の投与を受け、治療中に腫瘍が増大した患者さん45名が、継続してエベロリムスの1日1回追加投与を受けました。この試験は2つの治療群を比較するようデザインしたものではありません1

RADIANT-1 試験の主要評価項目は、単独療法群における奏効率(objective response rate;ORR)です。副次的評価項目は、併用療法群における奏効率や、両群における無増悪生存期間、奏効期間、全生存期間、安全性、および薬物動態です。本試験の探索的目的(exploratory objectives)にはバイオマーカーの評価が含まれます1

単剤療法群の結果

単独療法群では、患者さんの77%に臨床的ベネフィット(奏効+安定)が認められました。中央画像判定機関の評価に基づいた奏効率は9.6%(11/115名、95%信頼区間:4.9~16.5)でした。奏効率が最も高かった時点では、78名(67.8%)の患者さんについては腫瘍の安定(stable disease;SD)が認められ、16名(13.9%)の患者さんに病態の進行が見られました。さらに、単独療法群における無増悪生存期間の中央値は9.7カ月(95%信頼区間:8.3~13.3)、全生存期間の中央値は24.9カ月(95%信頼区間:20.2~27.1)に達しました1

エベロリムスの単独投与を受けた患者さんで最も頻繁に起きた有害事象は、口内炎(45%)、発疹(40%)、下痢(39%)、疲労感(31%)、悪心(30%)、頭痛(22%)、アフタ性口内炎(17%)、嘔吐(17%)、無力症(15%)、末梢浮腫(15%)、体重減(15%)、貧血(13%)、食欲不振(13%)、高血糖(13%)、および掻痒症(12%)でした1

併用療法群の結果

84.4%の患者さんに臨床ベネフィットが認められました。中央画像判定機関の評価に基づいた奏効率は4.4%(2/45名、95%信頼区間:0.5~15.1)で、36名の患者さん(80%)に安定が確認されました。また、併用療法群における無増悪生存期間の中央値は16.7カ月(95%信頼区間:11.1~NA)でした。解析時に、全生存期間は中央値に達しませんでしたが、24カ月生存率は54.7%(95%信頼区間:21.7~87.8)でした1

「サンドスタチンLAR」とエベロリムスの併用投与を受けた患者さんにおいて最も頻繁に起きた有害事象は、口内炎(49%)、発疹(44%)、下痢(31%)、疲労感(36%)、悪心(33%)、アフタ性口内炎(13%)、嘔吐(13%)、無力症(11%)、末梢浮腫(13%)、体重減(16%)、貧血(16%)、食欲不振(16%)、高血糖(13%)、味覚異常(13%)、乾燥皮膚(13%)、血小板減少症(13%)、好中球減少症(13%)、および呼吸困難(11%)でした1

以上

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。

ノバルティスについて

ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防のためのワクチン・診断関連事業、そしてコンシューマー向けの一般用医薬品、コンタクトレンズ、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2008年の売上高は415億米ドル、純利益は82億ドル、研究開発費は72億米ドルでした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約98,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com

参考文献

  1. Yao, et al. Daily Oral Everolimus Activity in Patients with Metastatic Pancreatic Neuroendocrine Tumors After Failure of Cytotoxic Chemotherapy: A Phase II Trial. 11th World Congress on Gastrointestinal Cancer, Barcelona, Spain.
  2. Yao, et al. A Phase II Trial of Daily Oral RAD001 (Everolimus) in Patients With Metastatic Pancreatic Neuroendocrine Tumors (NET) After Failure of Cytotoxic Chemotherapy. 33rd European Society for Medical Oncology Congress, Stockholm, Sweden.
  3. Halfdanarson, et al. Pancreatic neuroendocrine tumors (PNETs): incidence, prognosis and recent trend toward improved survival. Annals of Onc 19: 1727-1733, 2008.
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