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2009年8月10日
報道関係各位
ノバルティス(スイス)が発表したリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
エベロリムス、VEGF標的治療薬が無効となった進行性腎がんの
患者さんに対する初の治療薬としてEUで承認
2009年8月6日、スイス・バーゼル発 — 欧州委員会(EC)は、エベロリムス(欧州/米国での製品名「Afinitor®」)を、血管内皮増殖因子(VEGF)を標的とする分子標的薬による治療中あるいは治療後にがんが進行した進行性腎細胞がん(RCC)の患者さんに対する治療薬として承認しました。
RCCの全患者さんの40%近くが、腫瘍がすでに腎臓以外に広がって進行した状態で、診断されます1。このような患者さんに対する標準初期治療として、VEGF標的薬による治療などが行われますが2、エベロリムスは、VEGF標的薬による治療中もしくは治療後にがんが進行した進行性RCC患者さんに対して有効性が証明された初の治療薬です。
ノバルティスオンコロジー・分子診断事業部門のグローバル責任者、デビッド・エプスタインは次のように述べています。「今回の承認によって、欧州の何千人もの進行性腎がんの患者さんが、VEGF標的薬による治療後にがんが進行した場合にも、エベロリムスによる治療を受ける機会を得ることができるようになります」。
ECの承認の基となった第III相試験のデータでは、プラセボと比較して、エベロリムスにより、VEGF標的薬による前治療後にがんが進行した進行性腎がんの患者さんの無増悪生存期間の中央値が2倍以上延長(4.9カ月対1.9カ月)したことが明らかになりました。さらに、主要評価項目である無増悪生存期間において、エベロリムスが疾患の進行のリスクを67%減少させたことも示されています(ハザード比=0.33、95%信頼区間0.25~0.43、P<0.0001)3。
最近、欧州の複数の治療ガイドラインが、前治療後にがんの進行が認められた進行性腎がん患者さんに対するセカンドライン治療薬としてエベロリムスを推奨するよう改訂されました。これらのガイドラインには、欧州泌尿器科学会(EAU:European Association of Urology)、スペイン尿生殖器がん研究グループ(SOGUG:the Spanish Oncology Genitourinary Group)、ヨーロッパ癌研究治療学会(EORTC:European Organisation for Research and Treatment of Cancer)、欧州臨床腫瘍学会(ESMO:European Society for Medical Oncology)によるガイドライン、及び英国コンセンサス・ガイドラインが含まれます。4,5,6,7,8
今回の承認は、EUの全27加盟国で適用されます。米国では今年3月に承認を受けている他、現在、スイス、日本を初めとする各国で承認申請しています。
RECORD-1試験
今回の承認は、VEGF標的薬による治療後にがんが増悪した進行性RCC患者さんを対象に9、経口mTOR阻害剤の有効性を検討した最大規模の第III相臨床試験であるRECORD-1(REnal Cell cancer treatment with Oral RAD001 given Daily)試験のデータに基づくものです。2008年2月、試験の中間解析で、エベロリムスの投与を受けた患者さんのがんの進行がプラセボ群の患者さんに比較して有意に遅いことが示され、独立データモニタリング委員会の勧告を受けて、ノバルティスは同試験を中止しました。
本試験は、スニチニブ及び/またはソラフェニブによる前治療後にがんが進行した進行性腎細胞がんの患者さん416名を対象とした国際・多施設・無作為化・二重盲検試験です。また、ベバシズマブ、インターフェロンα、インターロイキン-2による前治療を受けていた患者さんも含まれています。患者さんは、エベロリムス(10mg)を毎日投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられ、ベスト・サポーティブ・ケア(支持療法)を併用しました。今回の試験の主要評価項目は無増悪生存期間であり、独立した中央画像判定機関によって評価されました9。
腎細胞がん(RCC)について
腎細胞がんは多くの場合、腎がんと呼ばれます10。腎がんは、新たな全がん発症例の約2%を占めています。腎細胞がんは腎がんの中でもっともよく見られ、罹患率は世界的に上昇を続けていますが、その原因として喫煙や肥満などがあります11。2008年にEUで約63,000例の腎細胞がん新規症例が発症したと推定され、2006年に26,000人以上がこの疾患により死亡しました12。
腎細胞がんでは、がん細胞が尿細管の内膜に発生して腫瘍へと成長していきます。未治療の場合、腫瘍は周辺のリンパ節へ、さらには他臓器に浸潤します13,14。
エベロリムスについて
がん細胞において、エベロリムスは細胞分裂、細胞代謝及び血管新生の制御において中心的な役割を果たすmTORタンパクを持続的に阻害します。エベロリムスは、神経内分泌腫瘍、乳がん、胃がん、及び肝細胞がん(HCC)に加え、非ホジキンリンパ腫など複数のがん種で試験が行われています。
以上
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防のためのワクチン・診断関連事業、そしてコンシューマー向けの一般用医薬品、コンタクトレンズ、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2008年の売上高は415億米ドル、純利益は82億ドル、研究開発費は72億米ドルでした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約99,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com
参考文献