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2010年4月28日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。
ノバルティス エベロリムスが米国FDAで承認取得
~ 成人腎移植における免疫抑制剤 ~
2010年4月22日、スイス・バーゼル発 — 米国食品医薬品局(FDA)は、軽度から中等度の免疫学的リスクを有する成人腎移植における免疫抑制剤として、エベロリムス(製品名:「サーティカン」/米国のみの製品名「Zortress®」)を承認しました。エベロリムスは、減量したカルシニューリン阻害剤(CNI)のシクロスポリンのほか、バシリキシマブ及びコルチコステロイドと併用されます4。
エベロリムスは「サーティカン」として、既に米国を除く70ヵ国以上で臓器移植における免疫抑制剤として認められています。
ノバルティス ファーマAGの最高経営責任者であるデビッド・エプスタイン(David Epstein)は次のように述べています。「臓器提供数が不足した状況において、腎移植を受ける患者さんは、移植臓器を保護し生着させるための有効な薬を今すぐに必要としています。われわれは25年以上にわたり移植患者さんに貢献して参りました。そしてこの度、成長し続けている当社の製品にエベロリムスが加わりました。エベロリムスを含む5つの薬剤により、個々の腎移植患者さんに対する移植後の管理に有益な様々な治療選択肢を臨床医に提供することができます。」
FDAによるエベロリムスの承認は、腎移植患者さんを対象に実施した最大規模の第III相試験の結果に基づいたものです。この試験で、エベロリムス群は、ミコフェノール酸(MPA)に標準量のシクロスポリンとコルチコステロイドを併用した対照群と比較して、約60%のシクロスポリンの減量を可能とした上で、急性拒絶反応を抑制するとともに、腎機能を保護しました。エベロリムス群は、優れた有効性を維持した上で、シクロスポリンに伴う副作用を軽減することができました1。
免疫抑制療法の基礎的な免疫抑制剤であるカルシニューリン阻害剤は、副作用として、腎障害のほか、感染や悪性腫瘍のリスクを高める可能性があります3。
免疫機能による拒絶反応を防ぐため、移植後は免疫抑制剤の投与が必要となります。生体防御のため異物を認識し増殖することで、抗原により活性化されたT細胞は、拒絶反応において重要な役割を果たしています。エベロリムスは、ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)と呼ばれるタンパク質と結合して抗原により活性化されたT細胞の増殖を抑制し、免疫抑制剤として作用します3。
ミシガン大学内科学助教授で移植臨床研究試験医療部長のダイアン・M・シブリック医学博士(Diane M. Cibrik)は次のように述べています。「移植患者さんは生涯にわたり、免疫抑制剤の服用が必要です。そのため、移植された腎臓を保護し、カルシニューリン阻害剤による副作用や感染症を軽減することが求められています。エベロリムスは、カルシニューリン阻害剤と異なる作用機序を有し、カルシニューリン阻害剤の減量を可能にすることで、医療上の未解決な問題に対して有益であると考えられます。」
2009年、米国では推定16,800件の腎移植が行われ、推定4,500例の腎移植の待機患者さんが臓器提供を待つ間に亡くなられています。2010年3月現在、米国で腎移植の待機患者さんの数は83,000例以上になります5。
移植後1年目の移植腎の生着率は、死体ドナーからの臓器提供の場合は89%、生体ドナーからの臓器提供の場合は95%です。しかし移植後5年目には、この移植腎の生着率はそれぞれ約67%と80%に低下します5。
米国においてエベロリムスは、本剤を腎移植後に使用する際の安全性及びリスクについて患者さんや医療従事者に指導するためのリスク評価・軽減対策(REMS: Risk Evaluation and Mitigation Strategy)を含めて承認を受けています。承認されたREMSには、治療指針、情報提供計画及び評価報告予定が含まれています。
エベロリムスで最も高頻度(20%以上)に見られた有害事象は、末梢性浮腫、便秘、高血圧、嘔気、貧血、尿路感染症、及び脂質異常症です。末梢性浮腫や脂質異常症のような有害事象は、ミコフェノール酸及びシクロスポリン標準量を投与した患者さんと比較して、エベロリムスを減量シクロスポリンと併用した患者さんにおいて5%以上多く見られます4。
易感染性の亢進や悪性腫瘍の発症は、免疫抑制作用に起因する可能性が考えられています。エベロリムスと関連性が考えられる重篤な有害事象として、リンパ腫、その他の悪性腫瘍並びに重篤な感染症が挙げられます。エベロリムスにおいて、移植腎の血栓症のリスクが増加することも報告されています。エベロリムス及びシクロスポリンが投与される全ての患者さんにおいて、血液中薬物濃度のモニタリングが推奨されています。
エベロリムスは「サーティカン」の製品名で2003年に最初に承認を受けて以来、米国を除く70ヵ国以上で腎臓及び心臓移植で使用されています。現在、米国での承認申請を目的として、心臓移植患者さんを対象としたエベロリムスの第III相試験が実施されており、また、肝臓移植においても国際共同第III相試験が実施されています。
またエベロリムスは、「アフィニトール®」の製品名で、スニチニブ又はソラフェニブによる治療抵抗性の進行性腎細胞癌(RCC)治療薬として、免疫抑制剤とは異なる投与量で販売されています。「アフィニトール」は2009年に米国で承認されています。
エベロリムスは、日本では、2007年3月に「サーティカン」の製品名で心移植における免疫抑制剤として、また2010年4月より「アフィニトール」の製品名で根治切除不能又は転移性の腎細胞がん治療薬として発売しています。
ノバルティスの移植医療について
ノバルティスは健康増進、苦痛緩和、患者さんの生活の質向上を目的に治療薬の研究・開発・販売に従事しており、移植及び免疫分野におけるリーダーでもあります。シクロスポリンの発見と導入から25年以上を経て、ノバルティスは移植患者さんのための治療の選択肢拡大に貢献し、幅広い免疫抑制剤の製品を市場に提供しています。
参考資料
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防のためのワクチン・診断関連事業、そしてコンシューマー向けの一般用医薬品、コンタクトレンズ、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス・グループ全体の2009年の売上高は443億米ドル、研究開発費は75億米ドルでした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約100,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.com
以上