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2010年6月21日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
「アフィニトール®」、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤が
無効になった進行性腎細胞がんの患者さんの
無増悪生存期間を延長することが「Cancer」誌に掲載
米国のがん専門誌「Cancer」の誌上掲載に先立ち、6月14日、Early Viewとして「Cancer」誌のオンライン上で発表されたRECORD-1第III相試験データの最終解析結果において、血管内皮成長因子(VEGF)受容体チロシンキナーゼ阻害剤による治療中あるいは治療後に病勢が進行した進行性腎細胞がん(renal cell carcinoma: RCC)の患者さんに対する「アフィニトール」*(一般名:エベロリムス)のベネフィットが確認されました。本試験の最終的な無増悪生存期間(PFS)に関する解析、および全生存期間(OS)結果を推測する探索的解析が、専門家が検証する学術誌で掲載されたのは、今回が初めてです1。
今回新たに発表された第III相RECORD-1(REnal Cell cancer treatment with Oral RAD001 given Daily)試験データは、「アフィニトール」が、プラセボと比較してVEGFr-TKIによる前治療後に疾患が進行した進行性腎細胞がんの患者さんのPFS中央値を2倍以上延長(4.9カ月に対し1.9カ月)したことを示す以前の分析を裏付けるものでした。さらに、主要評価項目であるPFSにおいて、「アフィニトール」が、疾患の進行あるいは死亡のリスクを67%減少させた(ハザード比 = 0.33、95%信頼区間[CI]、0.25~0.43、p<0.001)ことも示されています1。
RECORD-1試験の治験統括医であるニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリング・キャンサーセンターの担当医であるロバート・J・モッツァー医師(Robert J. Motzer, MD)は、次のように述べています。「現在、エベロリムスは、VEGFr-TKI治療後に病勢が進行した進行性腎細胞がんの患者さんを対象とした無作為化第III相試験において、無増悪生存のベネフィットを示す唯一の薬剤となっています。RECORD-1試験で得られたこれらの最終結果から、このような患者さんに対するエベロリムス投与の正当性がさらに立証されたと言えます」。
「アフィニトール」群およびプラセボ群でのOSの差は、rank-preserving structural failure time(RPSFT)統計モデルを使用して推定されました。RECORD-1試験では、病勢が進行次第プラセボから「アフィニトール」に切り替えることを可能とする試験デザイン上、OSを測定することができなかったため、この手法が実施されました。この試験デザインは、「アフィニトール」の有効性の実証後、倫理的理由から予備試験に組み込まれたものです。
RPSFTモデルを使用した探索的なOS解析では、プラセボに対する「アフィニトール」の相対的な生存ベネフィットを推定しました。この手法では、最初にプラセボ群に無作為に割り付けられた全ての患者さんの生存曲線を、病勢の進行後も「アフィニトール」群に切り替わっていないものとして再現することができます。再現されたプラセボ群の全生存期間の中央値は、「アフィニトール」群の14.8カ月に対し10.0カ月(95% CI、0.5~0.8)で、「アフィニトール」群の患者で4.8カ月の延命効果が見られたことを示しています1。
RCCの全患者さんの約40%は、腫瘍がすでに腎臓以外に転移した状態で診断されます2。また患者さんの30%は局所再発の治療を受けており、転移巣の治療も必要な状態です3。こうした患者さんの標準初期治療としてVEGFr-TKIによる治療などが行われます4。「アフィニトール」が承認されるまで、VEGFr-TKIによる治療中もしくは治療後にがんが進行した進行性RCCの患者さんに対して有効性が証明された治療薬はありませんでした。
RECORD-1は、VEGFr-TKIによる治療後に疾患が増悪した進行性腎細胞がんの患者さんを対象に、経口mTOR阻害剤の有効性を検討した初めてかつ最大規模の第III相臨床試験です。本試験で得られたデータは、米国、EU加盟国、日本など50カ国における承認の基礎となっており、世界の他の規制当局にも提出されています5,6。
またこれらのデータにより、米国総合がん情報ネットワーク(National Comprehensive Cancer Network:NCCN)、欧州泌尿器科学会(European Association of Urology:EAU)、欧州がん研究治療学会(European Organization for Research and Treatment of Cancer:EORTC)、欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology:ESMO)など、国際的な主要な治療ガイドラインに「アフィニトール」が含まれることになりました。これらガイドラインでは、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤治療が無効になった後、「アフィニトール」が最高水準のエビデンスを有していることが記載されています4,7,8,9。
RECORD-1の詳細
2008年2月、試験の中間解析で、「アフィニトール」の投与を受けた患者さんの病勢の進行や死亡がプラセボ群の患者さんに比較して有意に遅いことが示され、独立データモニタリング委員会からの勧告を受け、ノバルティスは同試験を非盲検化しました1。
本試験は、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤(スニチニブまたはソラフェニブ)での治療による前治療後にがんが進行した、進行性腎細胞がんの患者さん416名を対象とした無作為化・二重盲検・プラセボ対照・国際・多施設試験です。また、ベバシズマブ、インターフェロンα、インターロイキン-2による前治療を受けていた患者さんも含まれています。患者さんは、「アフィニトール」(10 mg)を毎日1回投与する群またはプラセボ投与群に2:1の割合で無作為に割り付けられ、ベスト・サポーティブ・ケア(支持療法)を併用しました。本試験の主要評価項目はPFSで、独立した中央画像判定機関によって評価されました1。
参考資料
ノバルティス ファーマ社について
ノバルティス ファーマ社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門です。ノバルティス グループ全体の2009年の売上高は443億米ドル、 研究開発費は75億米ドルでした。ノバルティスは、約100,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。ノバルティス ファーマ株式会社は、ノバルティス ファーマ社の日本法人です。詳細はホームページをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp
以上