プレスリリース

2011年6月9日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

ノバルティス(スイス)が発表しましたリリースの日本語訳(要約)をご参考までにお届けします。

ノバルティスの「グリベック®」、高リスクGIST患者さんの術後補助療法薬
として3年間投与した場合、1年間の投与に比べ全生存を改善

  • データによると、高リスクのKIT陽性 GIST(消化管間質腫瘍)切除後に3年間「グリベック®」によるアジュバント療法(術後補助療法)を受けた場合の5年無再発生存率は66%、全生存率は92%1
  • 「グリベック」による術後補助療法の治療期間を1年間から3年間に延長した場合の生存ベネフィットを示す初の大規模第III相臨床試験
  • 再発リスクの高い初発GIST完全切除後の患者さんの治療における重要な知見

2011年6月5日、スイス・バーゼル発 - ノバルティスが本日発表した新しいデータによると、「グリベック®」(一般名:イマチニブメシル酸塩)を、KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(KIT陽性 GIST)の完全切除後の患者さんに3年間にわたって投与した場合、1年間投与の患者さんに比べ、無再発生存と全生存の双方で有意な改善が示されました。このデータは、6月5日(日曜日)に、米国臨床腫瘍学会の第47回年次大会で発表されます。

試験結果では、主要評価項目である5年無再発生存率が、術後3年間「グリベック」を服用した患者さんでは66%であったのに対し、1年間服用した患者さんでは48%(p<0.0001)であることが示されました。さらに、副次評価項目である5年生存率は、3年間投与群の92%と比較して、1年間投与群では82%でした(p<0.019)。フォローアップ期間の中央値は54カ月でした1

この試験は、スカンジナビア肉腫グループ(SSG)とArbeitsgemeinschaft Internistische Onkologie(AIO)肉腫グループが、400名の患者さんを対象に、KIT陽性 GISTにおける「グリベック」の術後補助療法の治療期間を1年間から3年間に延長した場合の生存ベネフィットを検証する目的で実施した、初のプロスペクティブ・多施設共同第III相臨床試験です。本試験における副作用のプロファイルは過去の「グリベック」試験と一致していました。

試験の治験総括医をつとめたヘルシンキ大学腫瘍学教授のHeikki Joensuu医学博士(Heikki Joensuu, M.D., Ph.D., Professor, Oncology, University of Helsinki)は次のように述べています。「この試験は、『グリベック』による術後補助療法期間を延長することで無再発生存が改善するという仮説を検証するもので、今回初めて全生存に対する効果が示されました。この試験結果で、医師は切除可能なKIT陽性 GISTの患者さんに最善の治療計画を策定することができ、臨床診療によい影響を及ぼす可能性があります」

GISTは、消化管から発生する、命を脅かす恐れのある稀ながんです。KITタンパクが変異し、細胞が制御不能に成長してがん化することがGISTの主要原因です2。GISTの患者さんは、初発GISTの完全切除後も再発リスクにさらされています3

ノバルティス オンコロジー事業部プレジデントのエルベ・オプノーは次のように述べています。「『グリベック』は、当初は転移性GISTの治療薬として、その後は術後補助療法薬として、過去9年間にわたり、初の効果的な治療選択肢を提供してきました。今回の画期的な新データは、術後の治療期間を3年間に延長することで、『グリベック』がKIT陽性 GIST患者さんの全生存に有意な影響を与えることを示しています。これは患者さんをはじめとするGIST関係者にとって重要なニュースです」

試験の詳細

SSG XVIIIと呼ばれる本臨床試験は、SSGとAIOの肉腫グループによって実施されたもので、手術時に肉眼で見えるGIST組織を完全に切除したものの、50%以上の確率で再発が見込まれるKIT陽性 GISTに対する「グリベック」のアジュバント治療を評価することを目的として行われた多施設共同・プロスペクティブ・無作為化試験です4

主要評価項目はGISTと診断され、術後に50%以上の疾患再発リスクが見込まれる患者さんにおいて、「グリベック」によるアジュバント治療を12カ月間か36カ月間受けた場合の5年無再発生存の比較です。副次評価項目は、全生存や治療の安全性でした1

この試験には400名の患者さんが参加しており、フォローアップ期間の中央値は54カ月でした。無再発生存期間は、36カ月投与群の方が12カ月投与群に比べ長いことが示されました(ハザード比0.46、 95%信頼区間0.32-0.65; p<0.0001; 5年無再発生存率はそれぞれ66%と48%)。また、「グリベック」36カ月投与群の患者さんは、全生存期間も長いことが分かりました(ハザード比0.45、 95%信頼区間0.22-0.89; p=0.019;5年全生存率はそれぞれ92%と82%)。「グリベック」の忍容性は一般に良好で、治療期間中にGIST再発以外の理由で「グリベック」を中止した患者さんの率は、36カ月投与群で26%、12カ月投与群では13%でした1

「グリベック®」について

「グリベック」は、日本では下記の効能・効果で承認されています。

  1. 慢性骨髄性白血病
  2. KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍
  3. フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病

参考資料

  1. Joensuu H, et al. Twelve vs. 36 months of adjuvant imatinib (IM) as treatment of operable GIST with a high risk of recurrence: Final results of a randomized trial (SSGXVIII/AIO). 47th Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology. Abstract No. LBA1. June 5, 2011.
  2. Gomes AL, Bardales RH, Milanezi F, Reis RM, Schmitt F. Molecular analysis of c-KIT and PDGFRA in GISTs diagnosed by EUS. Am J Clin Pathol. 2007 Jan;127(1):89-96.
  3. DeMatteo RP, Lewis JJ, Leung D, Mudan SS, Woodruff JM, Brennan MF. Two hundred gastrointestinal stromal tumors: recurrence patterns and prognostic factors for survival. Ann Surg. 2000 Jan;231(1):51-8.
  4. Study Comparing 12 Months Versus 36 Months of Imatinib in the Treatment of Gastrointestinal Stromal Tumor (GIST). Available at: http://clinicaltrials.gov/show/NCT00116935. Accessed on April 11, 2011.

免責事項

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解下さい。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照下さい。

ノバルティス ファーマ株式会社について

ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2010年の売上高は506億米ドル、研究開発費は91億米ドル(減損・償却費用を除くと81億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約121,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp/

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