プレスリリース

2012年2月22日

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

抗悪性腫瘍剤「グリベック®錠100mg」、公知申請により
FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群,慢性好酸球性白血病の
治療薬として効能追加の承認を取得

ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷 宏幸)は、本日、効能追加の公知申請*1を行っていた抗悪性腫瘍剤「グリベック®錠100mg」(一般名:イマチニブメシル酸塩)について、「FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群(HES), 慢性好酸球性白血病(CEL)」の効能又は効果、用法及び用量追加の承認を取得しました。

血液がんの一種である好酸球増多症候群(Hypereosinophilic syndrome; HES), 慢性好酸球性白血病(Chronic eosinophilic leukemia; CEL)は、好酸球が過剰に増殖して正常な造血が阻害されたり、増殖した好酸球が心臓、肺、脾臓、皮膚および神経系などに浸潤することで、様々な臓器障害を引き起こす疾患です。中でも心筋への好酸球浸潤は約58%の患者さんに認められ、こうした患者さんは心不全を起こすことがあり、予後は不良です。早期診断や心合併症などに対する補助療法の進歩により、生存率に改善はみられるものの、依然として難治性の疾患であり、これまで国内では有効な治療法がありませんでした。今回の効能追加承認により、「グリベック」はHES,CELに対し日本で初めて承認された治療薬となります。

今回の効能追加について、ノバルティス ファーマ株式会社 取締役 オンコロジー事業部 事業部長の淺川一雄は、次のように述べています。「『グリベック』は、慢性骨髄性白血病(CML)治療薬として2001年に発売して以来、多くの患者さんに投与され、それまでのCML治療を大きく変えた薬剤として高く評価いただいています。その後も、消化管間質腫瘍やフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病と適応を拡大してきましたが、この度、有効な治療法のなかったHES,CELの患者さんにも、欧米ではすでに標準となっている治療選択肢をご提供できることを嬉しく思います」

「グリベック」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議*2」での検討結果を受けて、HES,CELに関する効能追加について厚生労働省より開発の要請を受けていました。その後2011年4月に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、公知申請を行っても差し支えないと判断されたことを受け、「FIP1L1-PDGFRα陽性のHES, CEL」を適応として2011年5月18日に公知申請を行い、2012年2月22日に承認されました。

*1
公知申請:医薬品(効能追加など)の承認申請において、当該医薬品の有効性や安全性が医学的に公知であるとして、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく承認申請を行うことが出来る制度
*2
医療上必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議:欧米では使用が認められているが、国内では承認されていない医薬品や適応について、医療上の必要性を評価するとともに、公知申請への該当性や、承認申請のために追加で実施が必要な試験の妥当性を確認すること等により、製薬企業による「未承認薬・適応外薬」の開発促進に資することを目的として設置された会議

医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での検討結果を受けてノバルティス ファーマが開発要請を受けた医薬品とその対応状況

(2012年2月現在)

医薬品名
(製品名)
開発要請の対象となった疾患 対応状況
オクスカルバゼピン 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない小児の部分発作の併用療法 治験実施中
カナキヌマブ
(イラリス)
クリオピリン関連周期熱症候群の中の家族性寒冷蕁麻疹症およびマックス・ウェルズ症候群の炎症症状の軽減 2011年1月27日 承認申請
2011年9月26日 承認取得
トブラマイシン 吸入用製剤の剤形追加、膵嚢胞線維症患者の緑膿菌気道感染症の治療 2011年8月30日 承認申請
バルサルタン
(ディオバン)
6-16歳の小児高血圧症 2012年2月22日 公知申請
6歳以上の小児に対する用法・用量の追加を承認申請
リバスチグミン
(イクセロンパッチ)
軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症 2010年2月26日 承認申請
2011年4月22日 承認取得
2011年7月19日 発売
イマチニブメシル酸塩
(グリベック)
FIP1L1-PDGFRα融合遺伝子陽性の慢性好酸球性白血病, 好酸球増多症候群 2011年5月18日 公知申請
2012年2月22日 承認取得
オクトレオチド
酢酸塩
(サンドスタチン)
カルチノイド腫瘍のうち無症候性かつ切除不能な転移性腫瘍 2011年5月18日 公知申請
2011年11月25日 消化管神経内分泌腫瘍治療薬として承認取得
メチラポン
(メトピロン)
成人及び小児におけるクッシング症候群 2011年5月18日 公知申請
2011年11月25日 承認取得

ノバルティス ファーマ株式会社について

ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2011年の売上高は586億米ドル、研究開発費は96億米ドル(減損・償却費用を除くと92億米ドル)でした。ノバルティスは、約124,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp/

以上

<参考資料>

製品名:
グリベック®錠100 mg
一般名:
イマチニブメシル酸塩
効能又は効果(下線部は今回承認取得した効能又は効果):
慢性骨髄性白血病
KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
FIP1L1-PDGFRα陽性の下記疾患
好酸球増多症候群, 慢性好酸球性白血病
用法及び用量(下線部は今回承認取得した用法及び用量):
  1. 慢性骨髄性白血病の場合
    (1)慢性期:
    通常、成人にはイマチニブとして1日1回400mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1日1回600mgまで増量できる。
    (2)移行期又は急性期:
    通常、成人にはイマチニブとして1日1回600mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1日800mg(400mgを1日2回)まで増量できる。
  2. KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍の場合
    通常、成人にはイマチニブとして1日1回400mgを食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜減量する。
  3. フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の場合
    通常、成人にはイマチニブとして1日1回600mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜減量する。
  4. FIP1L1-PDGFRα 陽性の好酸球増多症候群又は慢性好酸球性白血病の場合
    通常、成人にはイマチニブとして1日1回100mgを食後に経口投与する。なお、患者の状態により、適宜増減するが、1日1回400mgまで増量できる。
承認日:
2001年11月21日 (慢性骨髄性白血病)
2003年 7月17日 (KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍)
2007年 1月31日 (フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病)
2012年 2月22日 (FIP1L1-PDGFRα 陽性の好酸球増多症候群, 慢性好酸球性白血病)
発売開始日:
2001年12月7日
製造販売:
ノバルティス ファーマ株式会社

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