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製品情報

ネオーラル 添付文書改訂のお知らせ

−医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。−
添付文書改訂のお知らせ

  2001年7月
製造、輸入
日本チバガイギー株式会社
兵庫県宝塚市美幸町10番66号
販売
ノバルティスファーマ株式会社
東京都港区西麻布4-17-30
 

免疫抑制剤
(カルシニューリンインヒビター)

劇薬、指定医薬品、要指示医薬品
(注意−医師等の処方せん・指示により使用すること)

ネオーラル内用液、ネオーラル10mgカプセル、ネオーラル25mgカプセル、ネオーラル50mgカプセル
シクロスポリン製剤
免疫抑制剤
(カルシニューリンインヒビター)

劇薬、指定医薬品、要指示医薬品
(注意−医師等の処方せん・指示により使用すること)

サンディミュンカプセル25mg、サンディミュンカプセル50mg
シクロスポリンカプセル
 

免疫抑制剤
(カルシニューリンインヒビター)

劇薬、指定医薬品、要指示医薬品
(注意−医師等の処方せん・指示により使用すること)

サンディミュン内用液
シクロスポリン液
免疫抑制剤
(カルシニューリンインヒビター)

劇薬、指定医薬品、要指示医薬品
(注意−医師等の処方せん・指示により使用すること)

サンディミュン注射液
シクロスポリン注射液


このたび、標記製品の「添付文書」の記載内容を改訂いたしましたのでお知らせいたします。
今後のご使用に際しましてご参照下さいますようお願い申し上げます。


◇【効能又は効果】全文
改訂後(2001年6月改訂) 改訂前
【効能又は効果】
(ネオーラル/サンディミュン内用液・カプセル)
1. 下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
腎移植、肝移植、心移植
2. 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
3. ベーチェット病(眼症状のある場合)
4. 尋常性乾癬(皮疹が全身の30%以上に及ぶものあるいは難治性の場合)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、関節症性乾癬
5. 再生不良性貧血(重症)、赤芽球癆
6. ネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイドに抵抗性を示す場合)
 
(サンディミュン注射液)
1. 下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
腎移植、肝移植、心移植
2. 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
【効能又は効果】
(ネオーラル/サンディミュン内用液・カプセル)
1. 腎移植における拒否反応の抑制
2. 骨髄移植における拒否反応及び移植片対宿主病の抑制
3. ベーチェット病(眼症状のある場合)
4. 肝移植における拒否反応の抑制
5. 尋常性乾癬(皮疹が全身の30%以上に及ぶものあるいは難治性の場合)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、関節症性乾癬
6. 再生不良性貧血(重症)、赤芽球癆
7. ネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイドに抵抗性を示す場合)
 
(サンディミュン注射液)
1. 腎移植における拒否反応の抑制
2. 骨髄移植における拒否反応及び移植片対宿主病の抑制
3. 肝移植における拒否反応の抑制
〔下線部( )追記〕

◇【用法又は用量】改訂部分の抜粋
改訂後(2001年6月改訂) 改訂前
【用法及び用量】
(ネオーラル/サンディミュン内用液・カプセル)
3. 心移植の場合
通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量10〜15mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。以後徐々に減量し、維持量は1日量2〜6mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
 
(サンディミュン注射液)
1. 腎移植、骨髄移植、心移植の場合
通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量3〜5mg/kgを投与する。内服可能となった後はできるだけ速やかに経口投与に切り換える。
【用法及び用量】
(ネオーラル/サンディミュン内用液・カプセル)
新設
(サンディミュン注射液)
追記
〔下線部( )追記〕

◇改訂理由
「心移植における拒絶反応の抑制」の効能追加承認に伴い改訂いたしました。


◇【使用上の注意】改訂部分の抜粋
改訂後(2001年6月改訂) 改訂前
【警告】
1. 臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。
(全剤形。ただし、注射は番号なし。)
「重要な基本的注意」の項からの移行及び記載整備(内用液・カプセル)
新設(注射液)
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
(3) 臓器移植において、3剤あるいは4剤の免疫抑制剤を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して投与量を調節すること。
(全剤形。ただし、サンディミュン内用液・カプセルは(2)。)
 
追記
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
 (10) 低出生体重児、新生児又は乳児(「7.小児等への投与」の項参照)
(全剤形。ただし、サンディミュン内用液・カプセルは(9)。)
2.重要な基本的注意
 (1) 〜(7)略 (サンディミュン注射液は(1)〜(4))
(8) 全身痙攣、意識障害、失見当識、錯乱、運動麻痺、小脳性運動失調、視覚障害、視神経乳頭浮腫、不眠等の脳症の徴候を呈することがあるので、このような場合には、CT、MRIによる画像診断を行うとともに、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。なお、低マグネシウム血症による神経学的症状の発現が知られているので、特に移植直後は血清マグネシウム値に注意し、マグネシウム低下がみられた場合にはマグネシウムを補給するなど、適切な処置を行うこと。
  (全剤形。ただし、サンディミュン注射液は(5)。)
(9) (サンディミュン注射液は(6)、(7)略)
 
記載整備
 
2.重要な基本的注意
 (1) 臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師のもとで行うこと。
(2) 〜(8)略 (サンディミュン注射液は(2)〜(5))
(9) 全身痙攣、意識障害、錯乱、運動麻痺、皮質盲、昏睡等の脳症の徴候を呈することがあるので、このような場合には、CT、MRIによる画像診断を行うとともに、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
  (サンディミュン注射液は(6))
(10) (サンディミュン注射液は(7)、(8)略)
3.相互作用
 (2) 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・
措置方法
機序・
危険因子
HIVプロテアーゼ
阻害剤

 リトナビル
 サキナビル等
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。 代謝酵素の抑制又は競合により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。
(全剤形)
 
 
追記
4.副作用
  心移植については、国内において承認時までに、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
(全剤形)
 
追記
(1)重大な副作用
 3) 中枢神経系障害:全身痙攣、意識障害、失見当識、錯乱、運動麻痺、小脳性運動失調、視覚障害、視神経乳頭浮腫、不眠等の脳症の徴候を呈することがあるので、このような場合には、CT、MRIによる画像診断を行うとともに、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。なお、低マグネシウム血症による神経学的症状の発現が知られているので、特に移植直後は血清マグネシウム値に注意し、マグネシウム低下がみられた場合にはマグネシウムを補給するなど、適切な処置を行うこと。
(頻度不明)
(全剤形。ただし、サンディミュン注射液は4)。)
(1)重大な副作用
 3) 中枢神経系障害:全身痙攣、意識障害、錯乱、運動麻痺、皮質盲、昏睡等の脳症の徴候を呈することがあるので、このような場合には、CT、MRIによる画像診断を行うとともに、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
(頻度不明)
(全剤形。ただし、サンディミュン注射液は4)。)
(2)その他の副作用
  5%以上又は
頻度不明
0.1%〜5%未満 0.1%未満
精神神経系 末梢神経障害 振戦、頭痛、しびれ、めまい 眠気、異常感覚
筋骨格系 筋痙攣 ミオパシー、 筋痛、筋脱力、関節痛
そ の 他 月経障害 歯肉肥厚、熱感、発熱、倦怠感、浮腫、体重増加 のぼせ、女性化乳房
(全剤形)
(2)その他の副作用
  5%以上 0.1%〜
5%未満
0.1%未満
精神神経系 振戦、頭痛、しびれ、めまい 眠気
そ の 他 歯肉肥厚、熱感、発熱、倦怠感、浮腫、体重増加 のぼせ、女性化乳房、関節痛
(全剤形)
7.小児等への投与
(ネオーラル/サンディミュン内用液・カプセル)
 (1) 低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)ので、適応患者の選択を慎重に行い、投与する際には患者の状態を十分に観察すること。
 
(サンディミュン注射液)
    低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)ので、適応患者の選択を慎重に行い、投与する際には患者の状態を十分に観察すること。
7.小児等への投与
(ネオーラル/サンディミュン内用液・カプセル)
 (1) 乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)ので、適応患者の選択を慎重に行い、投与する際には患者の状態を十分に観察すること。
 
(サンディミュン注射液)
   乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
9.適用上の注意
 (3) シリンジポンプ使用時:本剤をシリコンオイルが塗布されたシリンジ内で希釈しないこと。[本剤の希釈液がシリコンオイルと接することで浮遊物がみられたとの報告がある。]
(サンディミュン注射液のみ)
 
追記
10.その他の注意
 (1) 循環器障害:本剤との因果関係は確立されていないが、心不全等の重篤な循環器障害があらわれたとの報告がある。
(全剤形)
 
追記
〔下線部(  )改訂、イタリック部分削除〕


◇改訂理由
(効能追加承認 平成13年6月20日付、事務連絡 平成13年5月31日付及び自主改訂)
「心移植における拒絶反応の抑制」の効能追加承認に伴い、「警告」、「用法及び用量に関連する使用上の注意」、「4.副作用」の項への追記及び「1.慎重投与」、「7.小児等への投与」の項の記載整備を行いました。
また、厚生労働省医薬局安全対策課事務連絡に基づき「2.重要な基本的注意」及び「4.副作用(1)重大な副作用」の項への追記、ならびに自主改訂により「3.相互作用(2)併用注意」、「4.副作用(2)その他の副作用」、「9.適用上の注意」(注射液のみ)及び「10.その他の注意」の項の改訂を行いました。


◇改訂事項の解説
1. 「2.重要な基本的注意」の項から「警告」の項への移行及び記載整備:効能追加に伴う改訂
 
臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。
  臓器移植における免疫抑制剤の投与は、免疫抑制療法及び拒絶反応の治療に高度な知識と十分な経験を持った医師のもとで行われる必要があるため、従来「2.重要な基本的注意」の項に“臓器移植における本剤の投与は免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師のもとで行うこと。”を記載し、注意を喚起しておりました。
今回追加承認された心移植については、拒絶反応が直接患者の生命を脅かすことから一層の注意が必要となります。また、移植後安定期に入ると移植を実施した施設以外で治療が継続されることがあることから「警告」の項に上記を記載いたしました。

2. 「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項への追記:効能追加に伴う改訂
 
臓器移植において、3剤あるいは4剤の免疫抑制剤を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して投与量を調節すること。
  免疫抑制剤は臓器移植においては不可欠な薬剤であり、臨床の場では多くの免疫抑制剤が使用されています。実際の臓器移植では免疫抑制剤が単独で使用されることはほとんどなく、作用機序や副作用の異なる薬剤を組み合わせた多剤併用療法が一般に行われています。多剤免疫抑制療法は、数種類の免疫抑制剤を組み合わせることによって各々の薬剤の投与量を下げ、副作用を防ぎながら全体としては十分な免疫抑制を確保することを目的としています。
多剤免疫抑制療法を行う場合には、シクロスポリンの初期投与量を低く設定することが可能な場合もありますが、個々の免疫抑制剤の投与量は、施設毎、組み合わせる免疫抑制剤の種類、あるいは患者の状態によって異なることから、「用法及び用量に関連する使用上の注意」に上記を記載し注意を喚起いたしました。

3. 「1.慎重投与」の項の記載整備:効能追加に伴う改訂
 
低出生体重児、新生児又は乳児(「7.小児等への投与」の項参照)
  海外では、特に心移植において生後1年未満の乳児に移植術が行われており、その中には体重2,500g未満の低出生体重児が含まれております。また国内では、出生直後の新生児にシクロスポリンを使用した症例が報告されていることから、低出生体重児、新生児を追記し記載を整備いたしました。また「7.小児等への投与」の項にも同様の追記を行いました。

4. 「2.重要な基本的注意」の項への追記:事務連絡
 
全身痙攣、意識障害、失見当識、錯乱、運動麻痺、小脳性運動失調、視覚障害、視神経乳頭浮腫、不眠等の脳症の徴候を呈することがあるので、このような場合には、CT、MRIによる画像診断を行うとともに、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。なお、低マグネシウム血症による神経学的症状の発現が知られているので、特に移植直後は血清マグネシウム値に注意し、マグネシウム低下がみられた場合にはマグネシウムを補給するなど、適切な処置を行うこと。
  CCDS*の記載との整合性を図り追記いたしました。
低マグネシウム血症及びマグネシウム欠乏症では、循環器症状(うっ血、発汗、頻脈、期外収縮、心室細動、血圧低下、心電図異常)、神経・筋肉症状(筋力低下、振戦、テタニー、めまい、眼振)、精神症状(抑うつ、不安、興奮、記銘力低下、せん妄、幻覚)等全身的な様々な症候を生じるといわれています。1) これらの異常が認められた場合には、低マグネシウム血症の可能性も考慮し、適切な処置を行う必要があることから追記いたしました。
血清マグネシウムの低下は、(1)摂取量の低下、(2)腸管からの吸収不全、(3)体液喪失、(4)腎からの排泄量の増加等の要因がいくつか重なって起こるといわれています。1) シクロスポリンでは、その副作用である腎障害によって、尿細管でのマグネシウムの再吸収低下により腎からの排泄量が増加し、低マグネシウム血症が発現すると考えられています。シクロスポリン投与中に中枢神経症状(全身痙攣、抑うつ傾向)を発現した症例において、症状発現時に低マグネシウム血症を認め、マグネシウム補給により症状が改善した症例も報告されております。2)
また、「4.副作用(1)重大な副作用」の項へも同様の記載をいたしました。
なお、これまで記載しておりました皮質盲、昏睡はそれぞれ視覚障害、意識障害に含まれるものと判断し削除いたしました。

5. 「3.相互作用(2)併用注意」の項への追記:自主改訂
  HIVプロテアーゼ阻害剤との相互作用
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HIVプロテアーゼ阻害剤
  リトナビル
  サキナビル等
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。
また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。
代謝酵素の抑制又は競合により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。
  サキナビルとの相互作用の文献報告があり3)、また、他のHIVプロテアーゼ阻害剤の「使用上の注意」に、シクロスポリンとの相互作用の可能性が記載されていることから、既に記載していたリトナビルと併せ、「HIVプロテアーゼ阻害剤」として標記をまとめました。
HIVプロテアーゼ阻害剤との相互作用の機序としては、HIVプロテアーゼ阻害剤とシクロスポリンが共にCYP3Aで代謝されることによる競合阻害が考えられています。

《症例の概要》
患 者 一日投与量
投与期間
症状・経過及び処置 備考

年齢
使用理由
不明
不明
腎移植 シクロスポリン
300mg
サキナビル
3,600mg

発現までの
併用期間:3日間
シクロスポリン投与中のHIV陽性腎移植患者に、サキナビル1,200mg×3/日投与開始。サキナビル開始前は、シクロスポリン150mg×2/日にてトラフ値150〜200ng/mLで安定していた。サキナビル開始3日後、疲労、頭痛、胃腸不良が発現し、シクロスポリンのトラフ値は3倍の580ng/mLに上昇していた。シクロスポリンとサキナビルの用量を各々75mg×2/日、600mg×3/日に減量したところ症状は回復した。
シクロスポリンとサキナビルを減量した後のシクロスポリンのAUC0-12は、シクロスポリン150mg×2/日投与時の90%であった。サキナビルのAUC0-12は、サキナビルのみを600mg×2/日投与した対照群(5人)と比較して4.3倍高く、また過去の文献報告と比較して11.1倍高かった。
文献3)
併用薬:プレドニゾン、ジドブジン、ラミブジン

6. 「4.副作用」の項への追記:効能追加に伴う改訂
 
心移植については、国内において承認時までに、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
  今回の効能追加承認にあたり、承認時までに国内において副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため追記いたしました。

7. 「4.副作用(1)重大な副作用」の項への追記:事務連絡
 
中枢神経系障害:全身痙攣、意識障害、失見当識、錯乱、運動麻痺、小脳性運動失調、視覚障害、視神経乳頭浮腫、不眠等の脳症の徴候を呈することがあるので、このような場合には、CT、MRIによる画像診断を行うとともに、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。なお、低マグネシウム血症による神経学的症状の発現が知られているので、特に移植直後は血清マグネシウム値に注意し、マグネシウム低下がみられた場合にはマグネシウムを補給するなど、適切な処置を行うこと。
  4.「2.重要な基本的注意」の項の解説をご参照ください。

8. 「4.副作用(2)その他の副作用」の項への追記:自主改訂
 
  5%以上
又は頻度不明
0.1%〜5%未満 0.1%未満
精神神経系 末梢神経障害 振戦、頭痛、しびれ、めまい 眠気、異常感覚
筋骨格系 筋痙攣 ミオパシー、筋痛、筋脱力、関節痛
そ の 他 月経障害 歯肉肥厚、熱感、発熱、倦怠感、浮腫、体重増加 のぼせ、女性化乳房
  CCDS*の記載との整合性を図り追記いたしました。
末梢神経障害、筋痙攣及び月経障害は、国内では使用成績調査において報告例がなかったため、発現頻度は不明です。異常感覚、ミオパシー、筋痛、筋脱力は使用成績調査において0.1%未満の発現率でした。

9. 「7.小児等への投与」の項の記載整備:効能追加に伴う改訂
 
低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)ので、適応患者の選択を慎重に行い、投与する際には患者の状態を十分に観察すること。
  3.「1.慎重投与」の項の解説をご参照ください。

10. 「9.適用上の注意」の項への追記(サンディミュン注射剤のみ):自主改訂
 
シリンジポンプ使用時:本剤をシリコンオイルが塗布されたシリンジ内で希釈しないこと。〔本剤の希釈液がシリコンオイルと接することで浮遊物がみられたとの報告がある。〕
  通常、サンディミュン注射液は、生理食塩水等の輸液バッグ内で約100倍に希釈し点滴静注を行いますが、小児の骨髄移植や投与水分量が制限されている際には、シリンジポンプを用いた精密輸液が行われる場合があります。シリンジポンプを用いて投与する際に、シリコンオイルが塗布されたシリンジ内でサンディミュン注射液を生理食塩水等により希釈すると、シリンジ内に白色の浮遊物が生成するとの報告があり、この浮遊物はシクロスポリンとシリコンの混合物であることが確認されました。一方、シリコンオイルが塗布されていないシリンジ内(トップ;プラスチックシリンジ)では浮遊物の発生は認められませんでした。4)
シクロスポリンは脂溶性が高く水に不溶性の薬剤であるため、サンディミュン注射液には溶解補助剤としてポリオキシエチレンヒマシ油が添加されています。シリコンオイルが塗布されたシリンジ内でサンディミュン注射液を希釈した場合、シリコンオイルが溶解補助剤により溶出し、シクロスポリンと混合物を形成します。さらに輸液による希釈のためにこの混合物の溶解度が低下し、浮遊物として発生したものと考えられております。5)
この浮遊物は輸液フィルター(テルモ;TF-SL0425V,0.45μm)を使用することにより除去されることが示されています。4)
現在のところ浮遊物が原因と考えられる副作用等の報告はありませんが、サンディミュン注射液をシリンジポンプを用いて投与する場合は、シリコンオイルが塗布されたシリンジ内での希釈は避けていただき、シリコンオイルが塗布されていないシリンジをご使用下さるようお願いいたします。

 11. 「10.その他の注意」の項への追記:自主改訂
 
循環器障害:本剤との因果関係は確立されていないが、心不全等の重篤な循環器障害があらわれたとの報告がある。
  国内において、シクロスポリンの投与中に重篤な心不全が発現したとの報告があり、また、不整脈等の循環器障害も報告されております。しかし、報告例の多くは急性骨髄性白血病により骨髄移植を受けた症例で、移植術に伴って抗がん剤が投与されており、また、前処置として全身放射線照射を受けていた可能性もあります。よって、骨髄移植術そのものの影響とも考えられ、現時点ではシクロスポリンとの因果関係が明確でないため、「10.その他の注意」の項に追記いたしました。

《症例の概要》
患 者 一日投与量
投与期間
副作用 備考

年齢
使用理由
(合併症)
症状・経過及び処置

20代
骨髄移植
(敗血症)
静注:
50-125mg
24日間

経口:
100-200mg
16日間
急性心不全
骨髄移植の約7ヵ月前に急性骨髄性白血病と診断され、化学療法により完全寛解に到達。
投与開始日 骨髄移植前日からシクロスポリンの投与(静注)を開始。シクロスポリンの投与開始6日前よりイトラコナゾールの投与を開始していた。
投与2日目 ブスルファン及びシクロホスファミドによる前処置後、骨髄移植術施行。
投与8日目〜
16日目
38〜39℃の発熱を繰り返した。
投与37日目  ECG、心エコー実施。異常所見認めず。
投与43日目 夕食後より胸部不快感出現。歩行時の息切れを自覚し、安静臥床する。
投与44日目 39℃の発熱後、胸部不快感、動悸および呼吸困難が徐々に増悪。胸部にラ音を聴診せず。四肢のチアノーゼ出現し、血圧が低下。塩酸ドパミンを点滴したが、効果なく血圧徐々に低下。尿量も急速に減少したため、フロセミドにて利尿を促すが効果なし。酸素投与。
投与45日目 昇圧剤に反応せず、急性心不全にて死亡。
国内
自発報告
併用薬: 化学療法剤(エノシタビン、ビンクリスチン、メルカプトプリン、塩酸ダウノルビシン、プレドニゾロン、エトポシド、塩酸アクラルビシン、メトトレキサート)、イトラコナゾール、塩酸バンコマイシン、レボフロキサシン、アムホテリシンB、イソニアジド、塩酸ドキシサイクリン、パニペネム・ベタミプロン、アシクロビル


なお、今回の効能追加に際して、【臨床成績】及び【薬効薬理】の項も改訂を行っております。
改訂添付文書も併せてご参照下さるようお願いいたします。


  *: CCDS(company core data sheet :企業中核データシート)
スイス・ノバルティスファーマ社が作成している、各国の添付文書を作成する際に基準となる製品情報文書で、安全性情報、適応症、用法及び用量、薬理学的情報及び製品に関するその他の情報が記載されている。世界中から集められた安全性情報を評価し、常に最新の情報が反映されるよう逐次改訂を行っている。


【参考文献】
1) 荒川泰行ほか:治療学 30(6),683,1996 [SIMS00699]
2) 浦瀬文明ほか:臨床血液 28(12),2198,1987 [SIMJ01798]
3) Brinkman K.et al.:Annals of Internal Medicine 129(11),914,1998 [SIMM28483]
4) ノバルティスファーマ株式会社社内資料 [SIMU00070]
5) 青野浩直ほか:第8回日本病院薬学会年会,p443,1998 [SIMJ13848]

《今回の改訂の事務連絡の箇所は医薬品安全対策情報(DSU)No.100(2001年6月)に掲載されております。
また、自主改訂の箇所は医薬品安全対策情報(DSU)No.101(2001年7月)に掲載される予定です。》

 

 

 

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