開発:どんな時でも現状に満足したくない。常に成長していくことを目指している。

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開発本部 臨床開発統括部 固形腫瘍臨床開発部

生命科学専攻 修士了 2011年入社


5年先を見据えているが、「1日でも早く」にこだわっている

臨床開発統括部の役割は、日本の患者さんにいち早く新薬をお届けできるように、開発戦略の立案・推進を行うことです。社内外・国内外を問わず多岐にわたる人々とコミュニケーションを取り、協動しながら日々の業務を進めています。社内では主に米国にいるグローバル担当者とテレビ会議・電話会議、電話、メールなどを通じて密にやりとりし、日本特有の規制や懸念事項について情報を共有しながら議論するほか、統計や薬物動態、マーケティング、営業、薬事といった各部門の専門家と意見交換し、開発戦略を立案します。対象疾患の専門医とのコミュニケーションも非常に重要です。

仕事を進めるうえで重視しているのは、「1日でも早く」ということです。私は大学時代の友人をがんで失いました。有効な治療法のない種類のがんで、友人は治験に参加したのですが、副作用のため治療を中止せざるを得ないという辛い状況でした。新薬の開発は病気で苦しむ患者さんのためであり、患者さんのために私ができることは、新しい薬を「1日でも早く」届けることです。新薬の承認を得るためには、さまざまなハードルがあります。私たちは患者さんを守るために設けられているそのハードルを乗り越えていかなければなりません。新薬の開発は5年以上先のことを見据えて進めなければならないため、ともすれば時間があるように錯覚しがちですが、患者さんにとっては「1日」が重い意味を持っています。がんで亡くなった友人の存在が、そのことをいつも思い出させてくれるのです。


新しいことに興味を持つ、好奇心を満たす環境がある

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学生時代は生命科学を専攻していました。高校生の頃、遺伝子に関する研究が飛躍的に進み、教科書が書き換わっていくようなトピックが次々に発表されているこの分野に興味を持ったからです。新しいことを学ぶことが好きだったので、このようなエキサイティングな分野のことを深く知りたいと考えるようになりました。大学院での研究も楽しかったのですが、先に触れた友人のこともあり、直接、人の役に立つ仕事をしたいという思いから、製薬会社で開発の仕事に就くことを希望しました。

ノバルティス ファーマを選んだ第一の理由は、新薬候補品であるパイプラインが豊富だったことです。新薬候補品がないと開発の仕事もできません。第二の理由は、革新的な医薬品で患者さんに貢献しようとする会社の姿勢でした。ノバルティスが世の中に送り出している医薬品の多くは、それまでの治療体系をガラリと変えてしまう可能性をもっていて、そこに自分も貢献してみたいという思いがありました。常に新しいことに興味を持つ私自身の好奇心を満たしてくれる環境があるのです。実際に働いてみて、この二つはまさにノバルティス ファーマに当てはまると実感しています。


いずれはグローバルスタッフとして、海外での開発業務にも挑戦してみたい

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入社後、約5年間、モニター職を経験しました。治験に参加する医療機関を訪問し、医師、薬剤師、看護師、治験コーディネーターといった人々とコミュニケーションを取りながら、プロトコールに沿って治験が実施されているかどうかを確認する仕事です。新薬の候補化合物の化学的特性を医師に伝え、効果があると考えられる患者さんの登録を推進する役割もあります。自分の働きで「1日でも早く」データを出すことに貢献できる、そんな能動的な一面のある仕事でした。医療関係者の方々と信頼関係を築かないと、治験を推進することはできません。今、私は開発戦略の立案を担っていますが、そこでもやはりさまざまな関係者とコミュニケーションを取る必要があり、モニター時代にその基礎を学ぶことができたのではないかと思っています。

今はまだ開発戦略の立案の仕事に就いたばかりなので、この仕事に全力を尽くしたいと思っていますが、将来的にはグローバルのスタッフとして、もっと広く海外の状況を知るために、海外で開発の仕事を経験してみたいと考えています。グローバルの一員として仕事をする経験を積むためのプログラムもあり、グローバルスタッフとして海外に転籍した先輩もいます。また、ビジネスセンスを磨きたいという個人的なテーマにも挑戦中です。現在、米国の大学のオンラインプログラムを受講しています。ノバルティス ファーマには、専門知識を豊富に持ちながら、周囲の人のモチベーションを高め、成果につなげていくことができる優れた先輩や同僚がたくさんいます。私が心がけているのは、どんな時でも現状に満足しないこと。優れた仲間たちに刺激を受けながら、常に成長していきたいと考えています。