医療の未来を描く女性たち: Marjorie Eirefさん

ノバルティスの神経科学研究所運営責任者であるマージョリー・ エイレフ氏が家族の病気が彼女のキャリアに与えた影響を語る。

Jul 22, 2019
ノバルティスの神経科学研究所運営責任者 マージョリー・エイレフ氏

医療業界で働く人々の多くは、人を助けたいと思ってこの世界に入ってきます。マージョリー・エイレフ氏にとっては、家族の影響も大きいものでした。ノバルティスで神経科学研究の責任者を務めるマージョリー・エイレフ氏は、どのように家族の病気と向き合い、25年に及ぶ医学研究所運営に携わるようになったのか、その経緯を語りました。

医療業界で働くようになった動機は何でしょうか?

私は25年に渡って医薬研究の運営に携わってきました。この仕事が大好きで、毎朝目が覚めるとノバルティスに行くことが楽しくてたまりません。なぜなら、私が特に神経科学分野における新薬の発見に情熱を燃やしているからです。アメリカ人の3人に1人が精神疾患や神経変性疾患に罹っています。私には自閉症の弟がいますが、47歳の彼は施設で暮らしており、私が法的な後見人になっています。叔父はベトナムで戦った退役軍人でしたが、典型的な統合失調症患者でした。祖母はアルツハイマー症で、彼女が次第に弱っていく姿を見てきました。研究者の会議やリーダーシップチームの会議に出席する時はいつも彼らのことを思い、自分たちの研究や意思決定が、病気を抱える患者さん、その家族や介護者に、どのように役立つのかを考えています。研究の初期段階における決定の一つ一つが、結果的にこれらの人々への安らぎや幸福感、そして生きる活力に影響を与えるからです。

あなたにもできます!一生懸命努力する。ぶれない。人の手助けをする。楽しむ。どれも素晴らしい事ばかりです!

目標の達成に役立った自分の資質や経験にはどのようなものがありますか?

思いやり、忠誠心、勇気という3つが大きな強みです。でも私が人生において強くなれたのは自分の弱さや欠点のお陰だと思っています。私は12年以上シングルマザーとして二人の子供を幸せに育て上げました。彼らは現在大学で順調な学生生活を送っていますが、子供が小さく私がフルタイムで働いていた初期の頃はとても大変でした。その状況を切り抜けるために私がしたことは、他の家の子供の世話、サッカーの試合、学校行事の手伝いなどに出来る限り自ら進んで参加して物事に積極的に関わることでした。誰かに頼んで助けてもらうことがいつ必要になるか分からないからです。同じことが私たちのキャリア生活にも言えると思います。自分が住んでいる地域社会の手伝いをし、他の人々を真剣に支えてあげる、するとそれが返ってきて自分も助けられるのです。因果の道理に基づくカルマ(業)は存在するのです。他人に対して寛大な態度で臨み、助けてあげることが大切です。多くの事を成すには沢山の人々の助けが必要ですが、ノバルティスには素晴らしいコミュニティーがあります。

あなたのキャリアが上向くきっかけは何でしたか?今後、どのような貢献をして行こうと考えていますか?

私は非常に幸運でした。最初の女性の上司は単なる管理者ではなく、私のメンターでした。それ以降、自分がメンターとなり、他の人たち、特に女性を育てることを重視して来ました。キャリアの進め方、プロとしてのスキル、転職などについてアドバイスを求められれば、手助けしたり、意見を述べたりします。人脈を作り、他の人と知識やスキルを共有することは大切なことだと思います。