ノバルティス、抗IgE抗体製剤「ゾレア®」の剤形追加承認を取得
プレスリリース
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:綱場 一成)は、3月26日、「ゾレア®」(一般名:オマリズマブ[遺伝子組換え]、以下「ゾレア」)の新たな剤形として、シリンジに充填された注射液製剤(プレフィルドシリンジ製剤、以下PFS製剤)である「ゾレア®皮下注用75mgシリンジ」、「ゾレア®皮下注用150mgシリンジ」の剤形追加承認を取得しました。
現在国内で販売されている「ゾレア」は凍結乾燥製剤であり、投与前に日局注射用水で溶解する調製操作の必要があり、医療機関のスタッフおよび患者に15~20分程度の調製時間または待ち時間の負担を要していました。今回承認取得したPFS製剤は、調製操作が不要となることから、より簡便に投与でき、かつ調製ミスを防止する効果も期待されます。
この新たな剤形が、医療関係者および患者の負担軽減につながり、気管支喘息および特発性の慢性蕁麻疹の治療に更なる貢献が出来るものと期待しています。
「ゾレア®」〔一般名:オマリズマブ(遺伝子組換え)〕について
「ゾレア」は、ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体で、アレルギー反応に関与しているIgEに直接結合し、その作用を特異的に阻害することで、気管支喘息および特発性の慢性蕁麻疹の病態の根底にあるアレルギー炎症反応を抑制します1, 2, 3。
「ゾレア」は、国内では成人の気管支喘息治療剤として2009年1月(150mg凍結乾燥製剤)および2012年9月(75mg凍結乾燥製剤)に、小児の気管支喘息治療剤として2013年8月に、また、慢性蕁麻疹治療剤として2017年3月に承認を取得しました。2018年10月現在、世界90ヵ国以上で気管支喘息の治療薬として、また、世界80ヵ国以上で特発性の慢性蕁麻疹の治療薬として承認されています。花粉症の適応については、世界に先駆けて日本で2018年12月6日に承認申請をいたしました。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品のグローバルリーディングカンパニー、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。ノバルティスは世界で約13万人の社員を擁しており、8億人以上の患者さんに製品が届けられています。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.novartis.co.jp
以上
参考文献
Holgate S et al. Allergy 2009: 64: 1728–1736
Kaplan AP and Greaves M (2009) Pathogenesis of chronic urticaria. Clin Exp Allergy; 39(6):777-87.
Saavedra MC and Sur S (2011) Down regulation of the high-affinity IgE receptor associated with successful treatment of chronic idiopathic urticaria with omalizumab. Clin Mol Allergy; 9(1):2.
<参考資料>
ゾレア®の製品概要
製品名(下線部は今回追加承認された剤形):
「ゾレア®皮下注75mgシリンジ」(Xolair® for s.c. injection 75mg syringe)
「ゾレア®皮下注150mgシリンジ」(Xolair® for s.c. injection 150mg syringe)
一般名:
オマリズマブ(遺伝子組換え)【Omalizumab(Genetical Recombination)】
効能又は効果*:
- 気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
- 特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)
用法及び用量*:
- 気管支喘息
通常、オマリズマブ(遺伝子組換え)として1回75~600mgを2又は4週間毎に皮下に注射する。1回あたりの投与量並びに投与間隔は、初回投与前の血清中総IgE濃度及び体重に基づき、下記の投与量換算表により設定する。
投与量換算表(1回投与量)
4週間毎投与
2週間毎投与 - 特発性の慢性蕁麻疹
通常、成人及び12歳以上の小児にはオマリズマブ(遺伝子組換え)として1回300㎎を4週間毎に皮下に注射する。
承認取得日:
2019年3月26日
製造販売:
ノバルティス ファーマ株式会社
*効能又は効果に関連する使用上の注意並びに用法及び用量に関連する使用上の注意は、添付文書をご覧下さい。