花粉症の企業従業員の生産性に関する実態調査
・ 人事担当者の59.0%、管理職の59.1%が会社やチームの生産性を意識している
・ 花粉症の症状による従業員の「パフォーマンス低下を感じる」 人事担当者61.0%、管理職45.6%
・ 人事担当者の52.7%、管理職の47.4%が治療してほしいと思うことがある
プレスリリース
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:綱場 一成)は、「花粉症の企業従業員の生産性に関する実態調査」と題し、全国の企業に勤める人事担当者300人と管理職700人を対象に、花粉症が従業員の生産性に及ぼす影響についてアンケート調査を行いました。従業員の体調の変化が労働生産性の低下を招くプレゼンティーズムの問題が注目されており、花粉症との関係を明らかにするため、従業員の生産性を日々マネージメントする方々にその実態を尋ねたものです。人事担当者には会社の従業員、管理職にはチームのメンバーについて質問いたしました。
〔調査期間:2019年10月1日(火)~10月8日(火)〕
生産性に対する意識
- 会社やチームにおける生産性を意識していると答えたのは人事担当者59.0%、管理職59.1%
花粉症を患う従業員の状況
花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーについて質問したところ以下の結果となりました。
- 症状が業務の支障になっていると思うとの回答は、人事担当者61.0%、管理職38.7%
- 花粉症の季節ではパフォーマンスの低下を感じるとの回答が人事担当者61.7%、管理職45.6%
- 花粉症の季節は、他の季節と比べて眠そうにしていることがあるとの回答が人事担当者46.3%、管理職38.9%
- 人事担当者の65.3%、管理職の49.9%が花粉症の季節には集中力の低下を感じている
花粉症を患う従業員の周囲への影響
- 花粉症の季節は、花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーと会話をすることに消極的になるとの回答が人事担当者41.0%、管理職31.7%。
最も多い理由は、「相手が会話に集中していないように感じるから」 - 花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーが症状に悩まされることで、組織の生産性が落ちるとの回答が人事担当者58.3%、管理職43.0%
- 人事担当者の52.7%、管理職の47.4%がひどい花粉症の症状を見せる従業員やチームメンバーに治療してほしい
生産性に対する意識
まず会社の従業員やチームメンバーの生産性について普段意識しているかを尋ねました。
会社やチームにおける生産性を意識していると答えたのは人事担当者59.0%、管理職59.1%
結果、人事担当者では「意識している」24.3%、「やや意識している」34.7%で計59.0%、管理職では「意識している」22.1%、「やや意識している」37.0%で計59.1%が、それぞれ意識しているとの数字になっています。
花粉症を患う従業員の状況
次に花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーについて質問しました。
症状が業務の支障になっていると思うとの回答は、人事担当者61.0%、管理職38.7%
花粉症の症状が出ることによって業務に支障が出ているかについて、人事担当者では「支障になる」22.0%、「やや支障になる」39.0%で計61.0%、管理職では「支障になる」9.1%、「やや支障になる」29.6%で計38.7%が支障になると思っていることがわかりました。
さらに会社の従業員やチームメンバーの生産性について普段意識している(以下、生産性意識層の)人事担当者(177名)及び管理職(414名)に絞ってみると、人事担当者では「支障になる」29.9%、「やや支障になる」44.6%で計74.6%、管理職では「支障になる」13.0%、「やや支障になる」37.0%で計50.0%と、それぞれ数字が高くなります。
花粉症の季節ではパフォーマンスの低下を感じるとの回答が人事担当者61.7%、管理職45.6%
花粉症の季節にパフォーマンスの低下を感じるかについては、人事担当者が「パフォーマンスの低下を感じる」20.3%、「パフォーマンスの低下を少し感じる」41.3%で計61.7%、管理職が「パフォーマンスの低下を感じる」9.1%、「パフォーマンスの低下を少し感じる」36.4%で計45.6%がパフォーマンスの低下を感じるとの回答になりました。
これも生産性意識層の人事担当者では「パフォーマンスの低下を感じる」27.1%、「パフォーマンスの低下を少し感じる」47.5%で計74.6%、管理職では「パフォーマンスの低下を感じる」11.8%、「パフォーマンスの低下を少し感じる」45.4%で計57.2%と上がります。
花粉症の季節は、他の季節と比べて眠そうにしていることがあるとの回答が人事担当者46.3%、管理職38.9%
花粉症の季節には他の季節と比べて眠そうにしていることがあるかについて、人事担当者が「眠そうにしている」12.7%、「やや眠そうにしている」33.7%で計46.3%、管理職が「眠そうにしている」5.9%、「やや眠そうにしている」33.0%で計38.9%があると答えました。
また、生産意識層の人事担当者では「眠そうにしている」16.9%、「やや眠そうにしている」40.1%で計57.1%、管理職では「眠そうにしている」8.9%、「やや眠そうにしている」37.9%で計46.9%となります。
人事担当者の65.3%、管理職の49.9%が花粉症の季節には集中力の低下を感じている
花粉症の季節の集中力の変化について、人事担当者の23.3%が「集中力が低下していると感じる」、42.0%が「集中力が低下していると少し感じる」と答えており、低下を感じる人が計65.3%となっています。また、管理職では11.9%が「集中力が低下していると感じる」、38.0%が「集中力が低下していると少し感じる」と答えており、低下を感じる人が計49.9%という数字になりました。
生産性意識層に絞るとやはり数字はさらに高くなり、人事担当者では「集中力が低下していると感じる」が32.8%、「集中力が低下していると少し感じる」が48.0%で計80.8%、管理職でも「集中力が低下していると感じる」が14.7%、「集中力が低下していると少し感じる」が46.6%で計61.4%となっています。
花粉症を患う従業員の周囲への影響
最後に花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーが周囲に与える影響について探りました。
花粉症の季節は、花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーと会話をすることに消極的になるとの回答が人事担当者41.0%、管理職31.7%。
最も多い理由は、「相手が会話に集中していないように感じるから」
花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーとの会話について、花粉症の季節では自身に変化があるかを尋ねたところ、人事担当者では「会話をすることにとても消極的になる」4.3%、「会話をすることに消極的になる」18.0%、「会話をすることにやや消極的になる」18.7%と、計41.0%が消極的になる傾向にあるようです。理由としては「相手が会話に集中していないように感じる」が最も多く、消極的になる人の41.5%があげました。
一方、管理職では「会話をすることにとても消極的になる」2.6%、「会話をすることに消極的になる」10.9%、「会話をすることにやや消極的になる」18.3%と、計31.7%が消極的になるとの数字です。こちらも理由としては「相手が会話に集中していないように感じる」が最も多く、消極的になる人の36.9%があげました。
花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーが症状に悩まされることで、組織の生産性が落ちるとの回答が人事担当者58.3%、管理職43.0%
組織全体への影響を探るため、花粉症を患う会社の従業員やチームメンバーが症状に悩まされることで、組織の生産性がどうなるかについても聞いています。結果、人事担当者では「生産性が非常に落ちる」5.7%、「生産性が落ちる」14.3%、「生産性がやや落ちる」38.3%と生産性が落ちるとの回答が計58.3%となりました。
また、管理職では「生産性が非常に落ちる」1.4%、「生産性が落ちる」12.1%、「生産性がやや落ちる」29.4%と生産性が落ちるとの回答が計43.0%でした。
人事担当者の52.7%、管理職の47.4%がひどい花粉症の症状を見せる従業員やチームメンバーに治療してほしい
ひどい花粉症の症状を見せる従業員やチームメンバーの治療について思うところを尋ねたところ、人事担当者では「治療してほしいと思うことがよくある」が12.3%、「治療してほしいと思うことがたまにある」が40.3%と計52.7%が治療してほしいと思うことがあると答えています。
一方、管理職でも「治療してほしいと思うことがよくある」が7.9%、「治療してほしいと思うことがたまにある」が39.6%と計47.4%が治療してほしいと思うことがあると回答しました。
プレゼンティーズムとは
病気で生産性が低下した状態であるものの職場には出ていること。病気のために欠勤、遅刻、早退することは「アプセンティーズム」といい、両者は労働生産性を評価する「状態」として使われています。
今回の調査結果について
日本医科大学付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 准教授 後藤穣 先生のコメント
「花粉症の症状は、日常生活への影響も少なくありません。特に症状が重い重症花粉症の場合には、仕事にまで大きな影響を与えてしまいます。
くしゃみや鼻をかむなどで手がとまり、作業を中断させられてしまうというのは、花粉症の人なら誰もがシーズン中には経験することですし、周りの人もそのような場面をよく見かけるはずです。目がかゆかったり、鼻みずが止まらなかったりする場合には、集中力を保つことが難しいでしょう。あるいは目のかゆみでパソコンの画面が見づらいことも往々にしてあることです。また、鼻づまりによって口呼吸が増えると、酸欠状態に陥りやすく、集中力や判断力の低下を招きます。さらにくしゃみや鼻づまりで眠りが妨げられて睡眠不足になるため、仕事中眠たくなることも多いでしょう。
ただ、現在は様々な治療法があり、それ以外でも対策グッズや、室内の花粉を除去してくれる空気清浄機など症状を軽減できる方法もありますので、うまく活用すれば、仕事のパフォーマンス低下を防いでほしいと思います。」
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品のグローバルリーディングカンパニー、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。ノバルティスは世界で約10万9千人の社員を擁しており、7億5千万人以上の患者さんに製品が届けられています。ノバルティスに関する詳細はホームページをご覧ください。
https://www.novartis.co.jp
以上
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