ノバルティスおよびライフサイエンス企業、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とともにCOVID-19との闘いに、専門知識や必要な資源の提供を約束 [1]
この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2020年3月26日(現地時間)に発表した内容を日本語に翻訳・要約したものです。
資料の内容および解釈については英語が優先されます。英語版はhttps://www.novartis.com [2]をご参照ください。
- 世界的なパンデミックの対処に必要な製品の開発とその拡大策に取り組む協力体制を構築
2020年3月26日、バーゼル発 ― ノバルティスとライフサイエンス企業でつくるコンソーシアムは本日、世界保健機構(WHO)が世界的パンデミックと宣言した新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)に対処するため、ワクチンや、診断薬、治療薬を、より迅速に開発・製造・提供することを目指すコラボレーションを発表しました。この協力体制に参加するライフサイエンス企業は、世界中で数十億人に影響を及ぼしているCOVID-19 に対し、効果的かつ適切な規模の解決策を特定するのに必要なアセットや資源、専門知識を提供します。COVID-19による世界各地の保健システムや、経済、家計への影響はきわめて大きく、効果的な対策を打ち出すには、政府や、学界、民間セクターそして慈善事業団体にまでを含めた前例のない協力体制が必要です。
ノバルティス最高経営責任者(CEO)のヴァサント・ナラシンハン(Vas Narasimhan)は、3大陸にまたがるライフサイエンス企業のコンソーシアムの共同議長として、次のように述べています。
「ライフサイエンス業界とビル&メリンダ・ゲイツ基金が協力し、COVID-19の早期解決できる領域を特定することに、深い責任を感じています。個々の企業が既に貢献している活動に加え、ワクチン、治療薬、診断薬の有望な研究をCOVID-19の影響を受けている世界中の人々に迅速に広めるためには、集団での協力体制が不可欠です」
COVID-19の遅延、もしくは終息できるものを特定するために、既存の治療薬や、診断検査、化合物、研究用ワクチンの試験が世界中で開始されています。有効性が証明された製品は、臨床試験、製造スケールアップ、流通が必要となります。これらはライフサイエンス業界が毎日数十億人に届けている製品の管理において、豊富な経験を持っている分野です。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団の最高経営責任者であるマーク・サズマン(Mark Suzman)は次のように述べています。「民間セクターでは創薬から臨床試験、商品化のノウハウに至るまでの技術的スキルを持ち合わせています。その知識と経験を活用し、可能であればそれを組み合わせることで、国の規制当局や世界保健機関と連携して、COVID-19の拡大を抑制し、世界中のすべての人々、特にリスクが最も高い人々や最も貧しい人々に成果物を確実に届けようとしているのです」
今月初めのゲイツ財団のリーダーシップとの電話会議に続いて、参加企業は治療薬や、ワクチン、診断薬をより迅速に現場に届けるための、具体的な行動の特定に取り組んでいます。第一段階として、15の企業が、すでに一定水準安全性と活性データを有する分子化合物の独自のライブラリーを、2週間前にゲイツ財団、Wellcome、Mastercardが立ち上げたCOVID-19 Therapeutics Acceleratorと共有し、COVID-19に対する可能性を迅速にスクリーニングすることで合意しました。スクリーニングを通過した化合物は、わずか2カ月という速さで生体内試験に移行します。
「これは重要な分野での有望なスタートです。これらの化合物のいずれかがCOVID-19に対して有効であることが示されれば、製品の承認とスケールアップへの道が劇的に加速されるからです。各パートナーが各国政府や他のパートナーと連携して他の取り組みも追及していく一方で、この前例のない協力によってこの世界的な健康上の緊急事態に対処するために、根本的に異なるが連携するためのプラットフォームを提供する好例となり、私たちは安心することができます」とサズマン氏は述べています。
このコンソーシアムには、BD、bioMérieux、ベーリンガーインゲルハイム、ブリストルマイヤーズスクイブ、エーザイ、イーライリリー、ギリアド、GSK、Johnson & Johnson、メルク(米国およびカナダ以外ではMSDとして知られる)、メルク KGaA、ノバルティス、ファイザー、サノフィが参画しています。