ノバルティス、BeiGeneからのTislelizumabの開発、販売権取得により、オンコロジーのパイプラインを拡大 [1]
プレスリリース
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2021年1月11日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・要約したもので、報道関係者の皆様に対する参考資料として提供するものです。なお、本剤は日本国内では未承認です。資料の内容および解釈については英語が優先されます。英語版はhttps://www.novartis.com [2]をご参照ください。
- 本契約締結により、後期開発段階のPD-1の単剤療法、およびPD-1との併用療法の可能性が加わる事で中長期的成長を加速。ノバルティスオンコロジーのポートフォリオの拡充に寄与
- ノバルティスは、北米、欧州および日本における開発および販売権を取得
- Tislelizumabとノバルティス治療薬の組み合わせには複数の選択肢の可能性があり、ノバルティスのがん免疫併用戦略が加速
- Tislelizumabは古典的ホジキンリンパ腫および転移性尿路上皮がんの患者を対象に、中国ですでに承認取得済み。さらに非小細胞肺がん(NSCLC)やその他の固形腫瘍を適応として、承認申請を見込む15の臨床試験が進行中
2021年1月11日、スイス・バーゼル発-ノバルティスは、中国以外の主要市場においてBeiGene社とTislelizumabの開発、販売権を取得する戦略的業務提携契約を締結しました。これにより、成長を続けるチェックポイント阻害剤分野へのノバルティスの参入の可能性が加速されます。Tislelizumabはマクロファージ上のFcγRへの結合を抑制するよう設計された抗PD-1モノクローナル抗体です。前臨床試験において、マクロファージ上のFcγRへの結合は、マクロファージが媒介する抗体依存性エフェクターT細胞の障害を活性化することでPD-1抗体の抗腫瘍活性を低下させることが実証されています。
本契約のもと、ノバルティスは米国、カナダ、メキシコ、欧州連合、英国、ノルウェー、スイス、アイスランド、リヒテンシュタイン、ロシア、日本におけるTislelizumabの開発、販売権を取得し、契約一時金として6億5,000万米ドル、またロイヤルティー、マイルストーンに応じた支払いを行います。BeiGene社は中国およびその他の国におけるTislelizumabの権利を維持します。本契約は両社の取締役会によって承認されました。
Tislelizumabの臨床試験にはすでに7,700名を超える患者が登録されており、申請の可能性のある15の臨床試験では非小細胞肺がん(NSCLC)や肝細胞がん(HCC)、食道扁平上皮がん、胃がん、鼻咽頭がんなど、多数の適応症を対象としています。中国以外での初の承認申請は2021年に予定されています。また、ノバルティスとBeiGene社は、Tislelizumabとノバルティスの開発品を併用した固形腫瘍に対する、複数の臨床試験の可能性があると考えています。
ノバルティスオンコロジーのプレジデントであるスザンヌ・シャファート(Susanne Schaffert、PhD)は、「ノバルティスでは、新たな治療法を発見し、がんや血液疾患治療において新たな未来を描くという目標を掲げています。今回の合意は、分子標的治療、放射リガンド療法、細胞・遺伝子治療、免疫療法という4つのがん治療アプローチを追求している唯一の企業として、当社の戦略を強化するものです。このように広範囲の治療アプローチや、個々の患者さんに最高の成果を提供するためにこれらの組み合わせを提供できる企業はほかにはありません」と述べ、「当社は、中国を拠点とする世界有数のバイオテクノロジー企業BeiGene社と連携してTislelizumabを世界中の患者さんに提供するとともに、ノバルティスの多様なポートフォリオやパイプラインと組み合わせて患者さんのための革新的な併用療法を開発できることを楽しみにしています」と続けました。
Tislelizumabは古典的ホジキンリンパ腫および転移性尿路上皮がんの患者を対象とする治療薬として、中国国家薬品監督管理局(NMPA)の承認を取得しています。また、BeiGene社は、Tislelizumabに対し、化学療法との併用による進行性扁平上皮及び進行性非扁平上皮NSCLCのファーストライン治療、及び治療歴を有する切除不能HCCを適応とする3件の適応追加を申請しています。
本契約の締結はハート・スコット・ロディノ反トラスト改正法の待機期間の満了または早期終了を遵守しています。
免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。
ノバルティスについて
ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。私たちは、医薬品のグローバルリーディングカンパニーとして、革新的な科学とデジタルテクノロジーを駆使し、医療ニーズの高い領域で変革をもたらす治療法の開発を行っており、新薬開発のために、常に世界トップクラスの研究開発費を投資しています。ノバルティスの製品は、世界中の8億人以上の患者さんに届けられています。また、私たちは、ノバルティスの最新の治療法に多くの人がアクセスできるように革新的な方法を追求しています。約11万人の社員が世界中のノバルティスで働いており、その国籍は145カ国に及びます。
詳細はホームページをご覧ください。 https://www.novartis.com [2]
以上
ノバルティス、BeiGeneからのTislelizumabの開発、販売権取得により、オンコロジーのパイプラインを拡大(PDF 311KB) [3]